ポケットWiFiの必要性は?意味ないってほんと?

スマホの大容量プラン登場や公衆無線LANの一般化で、ポケットWiFiの必要性に疑問を感じている方、意味がないと思っている方もいるようです。この記事では、1人のポケットWiFi利用者として、ポケットWiFiの必要性について解説します。

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ポケットWiFiは意味がない?

ポケットWiFi(モバイルWi-Fiルーター)を利用しない方の一部に、こういった声があるのは事実であるようです。ただ、わたし自身はポケットWiFiがないと生活できないくらいによく使っていますし、わたしの周りにもポケットWiFiを愛用する人は多くいます。

では、なぜポケットWiFiの意味がない、と言われることがあるのでしょうか。その主な根拠は以下の3つと想定されます。

●そもそもそんなに大容量を消費しない
インターネットの利用はSNSやLINE、ときどきホームページみるくらい、ということなら、確かにそんなにデータ通信量が消費されることはなく、ポケットWiFiの必要性を感じないかもしれません。

●スマホの契約が大容量化しているから、ポケットWiFiを使うまでもない
大手携帯キャリアでは、月間20~30GB、さらにはそれ以上のデータプランも登場しています。確かに、大容量ではあります。

●公衆無線LAN(フリーWi-Fi)があるから、わざわざポケットWiFiを契約するまでもない
街中には無料もしくは月額数百円程度で利用できる公衆無線LAN(フリーWi-Fi)のスポットがあふれています。

これらのポイントをもとにして、「どうしてポケットWiFiが必要か」を、次項から検討してみましょう。

ポケットWiFiの必要性は?

わたしを含めてですが、ポケットWiFiを契約するユーザーはきちんと必要性を感じて使っています。ここではポケットWiFiの利用者がどんな必要性を感じているのか、主な理由をまとめます。

月間データ通信量の上限がなくたっぷり使える

モバイル通信で消費されるデータ通信量はできるだけ多くほしいものです。

たとえばですが、スマホが大画面化したりタブレットを持ち出して利用することが多くなったりして、高画質な動画を鑑賞する機会も多くなっています。YouTubeのHD画質(720P)動画なら1時間足らずの視聴で0.7~0.8GBのデータ通信量を消費してしまいます。

ノートPCを外で利用しているとして、さらに大画面でYouTube HD画質(1040P)の動画を視聴すれば、1時間の視聴で1.3~1.4GBほどのデータ通信量が消費される計算に。スポーツの生放送が視聴できることで人気のDAZNにいたっては、わたしが計測した限り約2時間のサッカーの試合を視聴するだけで約1.2GB~約1.5GBのデータ通信量を消費していました。

こういった容量の計算をしていくと、月間20GB・30GBの大容量契約でも不安になってきますよね。大手携帯キャリアで仮に契約容量を消費しきれば、最大128kbpsという超低速で月末までインターネット接続しなければならなくなります。仮に月途中でデータ通信量を追加購入しようとすれば、1,000円/GBなどの馬鹿にならない金額を支払わなければなりません。

一方、月間データ通信量無制限でなおかつ定額制のポケットWiFiを使っていれば、そんな心配をしなくてすみます。ポケットWiFiユーザーは、こういった不安から解放されて高画質な動画でもなんでも好き放題楽しみたい! と、思っているわけです。

スマホ契約の節約にもなる

「大容量が欲しい」という発想に結果的には似ていますが、ポケットWiFiの利用がスマホ契約の節約になることもあります。

たとえばauピタットプラン・auフラットプランを例にとってみましょう。auピタットプランと月間データ通信量無制限のWiMAXを併用した場合と、auフラットプラン30を利用した場合を比較してみます。

項目 auピタットプラン+

WiMAX(Broad WiMAX)

auフラットプラン30

※月間データ通信量30GB

月額料金 auピタットプラン(月間1GBまで):月額1,980円

Broad WiMAX:3,411円

合計:5,391円

6,500円

※いずれも1回5分の通話かけ放題(スーパーカケホ)を組み合わせる場合を想定
※auスマートバリューは未適用でなおかつ契約1年目の価格で比較

この時点で併用パターンの方が既に月額1,000円以上安いですよね。加えて、auフラットプランでは、月間30GBで足りなければ、1,000円/GBずつ追加となりますし、仮にテザリングを利用していれば、オプション料金(500円/月)も発生することになります。

併用パターンでは、もちろんそういった追加料金はかかりませんから、データ通信量を消費すればするだけお得になります。それだけ通信費用を節約できるわけです。何より月間のデータ通信量や料金の追加を心配することなく、好きなだけ利用できるのがよいですよね。

公衆無線LANでは足りない

公衆無線LANは確かに町のいたるところで利用できて便利ですが、ポケットWiFiの便利さに慣れていると、公衆無線LANでは物足りないと思う点がいろいろと出てくるものです。その主なポイントをいくつかあげてみますね。

●決まった場所でしか使えない
当然ですが公衆無線LANが設置された店舗などのスポットでしか使えません。ポケットWiFiなら電波が届く範囲なら、公園でも道ばたでも電車の車内でも使えます。

●公衆無線LANのスポットでも使えない場所がある
たとえば2階建ての飲食店を例にとると、1階に公衆無線LAN用の機器が設置されてあって、2階の席までWi-Fiの電波が届かず使えない、ということはよくあることです。一方ポケットWiFiなら、自分の近くにルーターをおけるわけですからWi-Fiの電波が届かなくなる、ということはまずありません。

●通信速度が遅いことがある
公衆無線LANは同じ場所にいる他ユーザーと共有して利用しています。その分、混雑で通信速度が遅くなることがあります。またスポットごとにどんな回線を利用しているからわかりませんから、そもそも通信速度が遅くて1Mbps未満ということもしばしばです。その点、ポケットWiFiの方が通信速度は断然安定しやすいです。

●セキュリティ的な不安がある
公衆無線LANはスポットによっては暗号化されておらず、通信盗聴の不安がある、というのはよく聞くでしょう。ただし仮に暗号化されていても安心はできません。

なぜなら、暗号化のためのパスワードが他ユーザーと共有するという都合上、公開されているからです。パスワードが分かってしまえば、悪意のある第三者が暗号化されたデータを復号してしまうのは難しくありません。

つまり公衆無線LANは、「常にセキュリティ的な不安を感じながら使う必要がある」ということです。ポケットWiFiならパスワードは誰に知られることもないので、セキュリティ的には、公衆無線LANよりはるかに高く安心して使えます。

いかがですか? 細かいことをあげれば他にもいろいろ出てきます。ポケットWiFiなら公衆無線LANのこういった不便さから解放されて、快適にインターネット接続できるわけです。

ポケットWiFiの月間データ通信量無制限プランに速度制限はないの?

ポケットWiFiで月間データ通信量無制限をうたうプランに関しても、速度制限がないわけではありません。中には3日間3GBの消費で1日中最大128Kbpsという低速になってしまうサービスもありますが、当サイトでおすすめしているWiMAXであれば、以下のようにその制限が緩いです。

速度制限のカウント対象となる期間とデータ通信量 3日間で10GBのデータ通信量を消費
速度制限が実施される期間 3日間10GBのデータ通信量を消費した翌日の18時頃~翌々日の2時頃まで
制限時の通信速度 概ね1Mbps

WiMAXではほんの一部ユーザーの過度な利用で、回線が混雑してしまわないように上記制限を設けています。1ヵ月20GB・30GBの大容量プランが大手携帯キャリアの主力となっているこの時代に、たった3日間でその1/2~1/3の10GBという大容量を消費してはじめて抵触するレベルの制限なのです。通常のポケットWiFi利用であれば、まずこの制限に抵触することはありません。(わたし自身、テストでわざと抵触したとき以外、この制限を受けたことはありません)

それに万が一、この速度制限に抵触したとしても速度制限が実施されるのは夜のみ。たとえば夜は自宅でインターネットに接続して、自宅や会社の行き帰りなどにポケットWiFiを利用するとか、日中のビジネスタイムにポケットWiFiを使うという方には影響がありません。くわえて仮に速度制限中でも概ね1Mbpsの通信速度なので、ホームページを参照したり、YouTubeの標準画質程度を視聴したりするぐらいなら問題はないです。

実際に速度制限に抵触したときの使用感については、以下でレビューしていますので、興味がある方はあわせてご覧ください。

WiMAX2+の3日間10GBの速度制限に抵触してみて分かった具体的な影響
3日間10GBの速度制限に抵触するとどうなるか、実際に試した結果をまとめています。どんな影響があるか把握しておけば、仮に速度制限に抵触しても適切に対処できるでしょう。

まとめ

スマホが大画面化したりタブレットを持ち歩く人が増えたりしている現在、HD画質の動画を鑑賞するなどで膨大なデータ通信量を消費する機会が増えています。そんな中、ポケットWiFiは、速度制限を気にせずたっぷり高速なモバイル通信するのを楽しんだり、通信費用を節約したりするのに役立ちます。また、月間データ通信量無制限のポケットWiFiプランにも速度制限のルールがあるものの、たとえばWiMAXならその制限が非常にゆるやかでごく一部のヘヴィユーザー以外には影響ありません。