WiMAX2+の3日間10GBの速度制限に抵触してみて分かった具体的な影響

WiMAX2+の3日間10GBの速度制限時には、通信速度が概ね1Mbpsまで低速化します。

しかしこの速度制限で実際にどんな影響が生じるのか不安に思うこともあるのではないでしょうか。

ここでは実際に速度制限に抵触した状態で、ネットサーフィンや動画鑑賞、LINE・SNSの利用にどんな影響があるのか試した結果をまとめています。

Contents

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3日間10GBの速度制限のおさらい

WiMAX2+は月間データ通信量無制限で利用できるサービスですが、データ通信量に関して全くルールがないわけではありません。

回線の混雑を予防する目的で、以下速度制限のルールがもうけられています。

3日10GB速度制限

3日10GB速度制限

この速度制限のポイントは3つ。

まずは速度制限に抵触するまでの3日間10GBというデータ通信量について、3日という短期間で10GBものデータ通信量は中々消費できるものではありません。

ネットサーフィン・LINE・SNSなどでは消費されるデータ通信量はごく微量なので、これらの利用だけではまず使い切れないでしょう。

データ通信量の激しい動画の閲覧でも、デジタルテレビ画質(HD画質)の動画なら10GBで約13時間(1日あたり4時間超)もみられる計算です。

次のポイントは制限が発生する時間。

学校や会社、通勤・通学でモバイル通信を利用するといったユーザーは18時頃~翌2時頃ならだいたい自宅の固定回線でインターネットをしているのでないでしょうか。

一方WiMAX2+を固定回線代わりに使うユーザー、会社が忙しくて帰りが遅いようなユーザーだとこの制限にひっかかる可能性はあります。

(とはいえ、毎日仕事で忙しいユーザーが3日で10GBものデータ通信量を消費できるかは疑問ですが…)

最後に制限時の通信速度について。

格安SIMや大手携帯キャリアの速度制限などでは、制限時の通信速度は最大128Kbps・256Kbpsと一昔前のアナログ通信並のレベルとなります。

その結果、普段は軽快に行えるネットサーフィンですら、ちょっと画像が多いだけでページの表示に時間がかかるようになり快適にインターネットがつかえなくなってしまうと想定されます。

一方のWiMAX2+では速度制限時の通信速度は、表にあるように概ね1Mbps程度。

これなら最大128Kbps・最大256Kbpsのモバイル通信と比較するとはるかに快適にインターネットを楽しめると想定されます。

それは、実際にこの速度制限に抵触してみるとよくわかるでしょう。

概ね1Mbpsの速度制限に抵触するとこうなる!

検証のためにWiMAX2+回線を使って、わざとHD画質の動画をひたすら流したり、数GB超のデータファイルをダウンロードしたりしてあえて速度制限に抵触したところ、以下のような通信速度になりました。

速度制限下の実測値

速度制限下の実測値

ほぼルール通りの通信速度です。

この速度でインターネットがどのくらいつかえるものか、いろいろと試してみました。

ホームページの閲覧

ヤフーのホームページ(トップ・ニュースなど)やAmazonのように容量が軽い多くのサイトは、多少もたつく感はありますが速度制限前とほぼ同様に閲覧できました。

しかし高画質な画像が多く掲載されているPC用のマクドナルドのメニューページや自動車メーカー「トヨタ」のホームへージは開くまでに20秒以上。

さらに容量が重いFlash動画が掲載されたアーティストのホームページは開くのに時間がかかりすぎ、見るのを途中であきらめてしまいました…。

ちなみにスマートフォン向けのマクドナルドのホームページは開くのに数秒と、スマートフォンでの閲覧用に軽量化されているようです。

一方トヨタのホームページはスマートフォンでも開くのに10秒程度かかりました。

これらの結果から、速度制限に抵触することでネットサーフィンにも影響が出ることがわかります。

ただし大抵のページは変わりなく閲覧できますし、どんなページが表示に時間がかかるのか分かっていれば、それ程ストレスなくネットサーフィンできるといってよいでしょう。

LINEの利用

LINEは速度制限前後で特に使用感に変わりありませんでした。

メッセージの送受信や音声通話はもちろんのこと、ビデオ通話も特に問題なく行える上に、画像が乱れるようなこともありませんでした。

そもそもLINEは、それほど高速な通信速度は必要ないと考えられます。

LINEはスマートフォン利用者にとっては日常的に使う連絡手段。

ビデオ通話含めて速度制限時にも普通通り使えるのは安心ですね。

SNSの利用

Twitter・Facebook・Instagram共に、画像の表示に多少のもたつき(1~2秒)が感じられます。

しかし、それほど気にならない程度なので基本的には3日間10GBの速度制限に抵触しても特に問題なく利用できるといってよいでしょう。

とはいえ速度制限前のさくさくストレス動く状態をイメージしてしまうと、ちょっとがっかりするかもしれません。

動画の鑑賞

YouTubeでは、多少画質が粗くなるものの、速度制限のルールにあるように標準画質 (アナログ画質)の動画なら問題なく鑑賞できました。

そのためスマートフォンの小さな画面では、それほど粗さは気にならないでしょう。

たいしてPCの大きな画面では、さすがに若干ぼやけてしまう感は否めませんが、ブラウザのサイズを少し小さくするなどすれば個人的には気になりませんでした。

一方HD画質以上の動画になると観ることができないわけではないものの、頻繁にとまってしまうので快適とは言えないです。

1Mbpsでは標準画質まてが現実的なところと考えられます。

ちなみにその他の動画サイトに関し、たとえばAmazonビデオは鑑賞できないことはないものの、多少ぼやける感は否めませんでした。

ストーリーはわかりますが、美しい映像が魅力の映画などの視聴は厳しいかもしれません。

次にインターネットテレビ「AbemaTV」や見逃したドラマやバラエティを鑑賞できる民放テレビ公式のTVerは、多少画像があらかったり時々動画がとまったりするので、速度制限前と同じくらい快適とはいえないものの、そこを我慢すれば鑑賞に堪えないほどではありませんでした。

このように動画の鑑賞ともなると3日間10GBの速度制限下では、さすがに明確な差がでてきます。

そのことをあらかじめ把握しておいて、無理にHD画質で鑑賞しようとしないとか、多少の画像が悪くなるのを我慢するとかすればストレスはないでしょう。

まとめ

WiMAX2+で3日間10GBの速度制限に抵触した際の概ね1Mpbsという通信速度では、HD画質以上の動画鑑賞やFlash動画を使ったサイトの閲覧が快適には行えません。

とはいえ、LINEの利用やニュースサイト・ショッピングサイトの参照、標準画質以下の動画鑑賞などなど、問題なく行えることが多いのも事実。

こういったことを把握しておけば、速度制限時にもストレスなくインターネットを楽しめるでしょう。