ポケットWiFiの仕組みが10分で分かる記事

外出先でのインターネット接続に活躍するポケットWiFi。ただその仕組みを説明出来る方は少ないのではないでしょうか。仕組みが分かれば、より使いやすくなりますし、何か問題が起きた際の対処もしやすくなります。ここでは、意外と知らない方の多いポケットWiFiについて、10分でわかるように簡潔に解説しています。

Contents

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そもそもポケットWiFiとは?

光回線などの契約をして、Wi-Fiを使いご自宅でインターネット接続されている方は多いでしょう。そしてその中の大部分の方が、Wi-Fiで接続するためにご自宅に「Wi-Fiルーター」と呼ばれる箱型の機器を設置している筈です。

ポケットWiFiとは簡単に言うと、ポケットサイズのWi-Fiルーターのことを言います。ご自宅でインターネット接続するのに必要なWi-Fiルーターを、ポケットに入れて持ち歩けるようなサービス – これがポケットWiFiの大まかなイメージです。

ポケットWiFiは本来あるサービスの通称

ポケットWiFiとは、もともとワイモバイルが手掛けるモバイル通信サービス「Pocket WiFi(ポケットWiFi)」のことでした。ただし今では、外出先でWi-Fiルーターを利用しインターネット接続するサービス全般のことを、ポケットWiFiと呼ぶことがあります。

とはいえ、ワイモバイルのポケットWiFiも、それ以外のポケットWiFiと呼ばれるサービスも、基本的な仕組みは同じ。そのためポケットWiFiというわかりやすい言葉が、それら全般を指す言葉として定着しているわけです。

ポケットWiFiの仕組みとは

仕組みを理解するのに必要な3つの用語を振り返る

ポケットWiFiの仕組みを理解するためには、モバイル通信(モバイルデータ通信)・Wi-Fi・ルーターという3つの用語の意味を知っておく必要があります。ここでは1つずつ説明します。

●「モバイル通信(モバイルデータ通信)」とは?

大手携帯キャリアが扱うLTEや、WiMAX・AXGPといった電波を使ってインターネット接続する通信サービスのことをさします。光回線では、電柱などに配線された通信ケーブル経由で信号を送っています。このケーブルの代わりに電波で信号を送受信して、インターネット接続を実現するのがモバイル通信(モバイルデータ通信)の仕組みです。

●ルーターとは?

インターネット接続を成り立たせるネットワークには、WAN(Wide Area Network)とLAN(Local Area Network)の2種類があります。簡単に言うとWANとは光回線などを使いインターネットとご自宅を繋げるためのネットワーク、LANとはパソコンやスマホなどご自宅内の機器を繋げる1つのネットワークです。

WANの「Wide」とは「広い」を意味する英単語で、LANの「Local」とは特定の場所や地域をさす英単語(ローカルテレビ局などの「ローカル」)なので、なんとなくそのイメージがつくのではないでしょうか。

そしてこの2つを理解したところでようやくルーターの説明を。ルーターは以下イメージ図のように、インターネット側のWANとローカル(自宅)側のLANを繋げる中継器のような役割をはたします。

●Wi-Fiとは?

Wi-Fiとは、LANケーブルなしでインターネット接続する「無線LAN」という技術を実現するブランドの1つです。ルーターは自宅内のLANとインターネット側のWANを繋げる中継器というのは前述しました。そして、このLANについてケーブルを使ってつくるのが有線LAN、ケーブルレスでつくるのが無線LANです。

ずっと前は、無線LANにはさまざまな方式がありました。しかし異なる方式の機器では相互接続できないため、「共通の方式で無線LANをつくろう」ということで生まれたのが、無線LANブランド「Wi-Fi」です。Wi-Fiマークをつけた機器同士は、同じ方式にて無線LANのネットワークをつくることができます。無線LANを成立させるブランドが今やほとんどWi-Fiなので、現在では無線LAN=Wi-Fiと考えても間違いではありません。

モバイル通信・ルーター・Wi-Fiを組み合わせたのがポケットWiFi

さて、ようやくポケットWiFiの仕組みを成り立たせる3つのキーワードが出そろいました。ポケットWiFiとはWAN(インターネット)側にはモバイル通信を、LAN側にはWi-Fiを使ってインターネット接続を実現するルーターのサービスなのです。

ポケットWiFiサービスの種類

ポケットWiFiのサービスにはいくつかの種類があります。ここでは、中でも主なサービスの特徴を表にして紹介します。

大手携帯キャリアのポケットWiFi 格安SIM ワイモバイル WiMAX
データ通信量 数GB~数十GB 数GB~数十GB 無制限 無制限
料金 高い 安い 普通 安い
通信速度
提供エリアの広さ
つながりやすさ

●大手携帯キャリアのポケットWiFi

ドコモやソフトバンクが提供しているポケットWiFiサービスです。それぞれの会社のスマホ契約がある場合に、オプションとして契約するのがメインです。通信速度は高速で提供エリアは広いものの、データ通信量はスマホ契約と共有だったり、他サービスと比較して料金が高かったりするのがデメリットです。

●格安SIM

格安SIMは音声通話だけでなくポケットWiFiとしての利用も可能です。月間数GB程度の少量の利用であれば、他のサービスより料金が安くつくのがメリット。一方で大容量の利用であれば割高になるのと、他ポケットWiFiと比較して通信速度が遅い傾向なのがデメリットです。

●ワイモバイル

月間データ通信量無制限・定額制で使えるポケットWiFiサービスを提供しています。ただし料金を比較するとWiMAXの方が安価である上、ワイモバイルが利用するAXGPというモバイル通信用の回線の提供エリアが狭いことがデメリットです。

●WiMAX

ワイモバイルと同じく、月間データ通信量無制限・定額制で利用できるポケットWiFiサービスです。月間数GBの少量であれば格安SIMの方が安価ですが、大容量での利用になるとこの中で最も安価です。通信速度は大手携帯キャリアのポケットWiFiと並び高速で、提供エリアが広いのもメリットといえます。

当サイトでWiMAXをおすすめする理由

当サイトでは、数あるポケットWiFiサービスのうち、WiMAXをおすすめしています。その主な理由は高速なモバイル通信が月間データ通信量無制限で利用できること。その上、他モバイル通信サービスと比較しても料金が安いためです。

たとえば他モバイル通信サービスでは数万円することもあるルーターが、WiMAXではほとんどのプロバイダにおいて0円で提供されています。結果、事務手数料3,000円だけで契約できます。

また月額料金についても、月間データ通信量無制限なことを考えると他サービスと比較して安価です。同じく月間データ通信量無制限で使えるワイモバイルが約4,400円なのに対して、WiMAXはプロバイダをえらべば月額3,400円程で利用できます。

まとめ

ポケットWiFiは、WAN側のネットワークにモバイル通信を、LAN側のネットワークにLANを利用しインターネット接続を実現する仕組みです。ご自宅の光回線のように使いやすいインターネットをポケットサイズで持ち運べるためポケットWiFiという名前がついています。