YouTubeなどが見放題となるBIGLOBE SIM エンタメフリーオプションと月間データ通信量無制限のWiMAXで、どのような差があるのか。またBIGLOBE SIM エンタメフリーオプションにはどんな注意点があるのかをまとめています。いずれも外出先でたっぷりインターネットを楽しみたいときに適したサービスなので、その違いを比較して自分にあったサービスをえらびたいものです。
Contents
WiMAXとは?
WiMAXのギガ放題プランをえらべば、月間データ通信量無制限で、高速なモバイル通信を利用することが可能です。データ通信量を気にせずモバイル通信を楽しみたい、外出先で高画質な動画をたっぷり見たいといったユーザーから、固定回線の代替としてWiMAXを使うユーザーもいます。
BIGLOBE SIM エンタメフリーオプションとは?
格安SIM「BIGLOBE SIM」に付与できるオプション(月額480円)で、以下にあげるサービスに関しては、データ通信量のカウント対象外とします。言い換えると、エンタメフリーオプションを契約したSIMを使い、いくら以下にあげるサービスを利用してもデータ通信量が増えることがないので、モバイルユーザーが恐れる速度制限に係り辛くなるわけです。
YouTube、Google Play Music、Apple Music、Abema TV、Spotify、AWA、radiko.jp、Amazon Music、U-NEXT
※2017年11月時点 |
ただしこのエンタメフリーオプションは注意点も多いです。くわしくは後述します。
WiMAXとBIGLOBE SIMエンタメフリーオプションの比較
格安SIMのエンタメフリーオプションで間に合うなら、月間データ通信量無制限のWiMAXを余計に契約する必要がないのでは?と考えるユーザーもいるようです。それは半分は間違いないのですが、WiMAXにしか実現できないことも多く、その内容をしっかり認識してからサービスをえらぶべきです。
まず、主な違いについて表にまとめてみます。
WiMAX | BIGLOBE SIM
エンタメフリーオプション |
|
月額料金 | 約3,400円~約4,400円
※プロバイダによって異なる |
約1,880円~ |
一般的な
通信速度 |
数十Mbps~100Mbps超になることも | 数Mbps程度のことが多い |
速度制限 | 3日間で10GBのデータ通信量を消費すると翌日18時頃~翌々日2時頃まで通信速度を概ね1Mbpsに制限 | エンタメフリーオプション以外の通信で、契約容量以上を消費するとエンタメフリーオプション対象のサービスを含め月末まで最大200Kbpsに制限 |
使い放題? | 対象サービスや端末に限らず使い放題 | 一部通信について使い放題。
スマートフォン向けのオプションなので、タブレットの大画面で動画をみるなどする際は不向き |
テザリング | 向いている | 不向き |
※WiMAXは月間データ通信量無制限のギガ放題プランを比較対象としています。
こちら1つずつポイントを解説していきます。
月額料金について
これは圧倒的にBIGLOBE SIMエンタメフリーオプションの方が安いですね。「対象を限定した使い放題か(BIGLOBE)」「限定しない使い放題か(WiMAX)」の差が価格に表れているといってよいでしょう。
通信速度について
通信速度に関しては、環境にもよりますので一概には言えませんが、基本的にはWiMAXの方が高速であることが多いようです。BIGLOBE SIMを含め格安SIMは全般的に数Mbps程度の通信速度のことが多い上に、ランチタイム・夜間帯など多くのユーザーが使う時間帯に関しては、通信速度が極端に落ちることもあります。
たいしてWiMAXは数十Mbpsから、ユーザーによっては100Mbpsを超える通信速度を記録するユーザーもいます。ちなみにわたしもWiMAXユーザーですが、通常はやはり数十Mbps(40Mbps~50Mbps程度)、ひどくても10Mbps超で使えているので特に不満は感じていません。またランチタイムだからどうとか、夜間帯に遅くなるという声はほとんど聞かれませんし、わたし自身1日を通してほぼ高速に使えています。
通信速度を期待して契約するなら、おすすめはWiMAXです。
BIGLOBE SIMエンタメフリーオプションは限れた範囲での”使い放題”
エンタメフリーオプションで最も気を付けなければならないのは、使い放題の範囲が限られているということです。対象のサービスが限られるのはもちろんのこと、動画に関しては大画面ではないスマートフォンを対象とした画質での視聴に限定されます。
より具体的には360p程度という、アナログテレビ画質かそれ以下の画質での視聴となり、エンタメフリーオプションではよりうつくしいハイビジョン画質は対象外。スマートフォンでもちょっと大きな画面の機種ならハイビジョン画質をきれいに鑑賞できますし、タブレットやPCでは、ウィンドウを相当小さくしたりしない限り画質の粗さは否定できないでしょう。
仮に大画面のiPhone・スマートフォンやタブレット、PCでも「きれいな画質の動画がみたい」ということならWiMAXが断然おすすめです。
WiMAXの通信速度制限とは?
月間データ通信量無制限のWiMAX ギガ放題プランも、速度制限がないわけではありません。ただし、それは3日間で10GBという大容量を消費した際にのみ抵触する非常にゆるいルール。大手携帯キャリアが月間20GBの大容量プランを売り出している時代にその半分の容量をたった3日間で消費して初めて抵触するルールです。
仮にエンタメフリーオプションが対象とするようなYouTube 360P画質の動画なら80時間以上、720PのHD画質動画でも約13時間(1日平均4時間以上)の視聴でようやくこの制限に抵触するレベルです。相当なヘヴィユーザーでない限り、この制限は気にしないでいい、といっても過言ではありません。
さらに仮にWiMAXがこの速度制限に抵触したとしても、概ね1Mbpsの通信速度なら、YouTube標準画質程度の動画が視聴可能。つまりWiMAXでは速度制限に抵触した状態でも、エンタメフリーオプションが対象とするような画質の動画をみられる、ということです。
このことからも、どちらが快適に使えるサービスかは分かりますね。
BIGLOBE SIM エンタメフリーオプションはこんな人におすすめ
BIGLOBE SIM エンタメフリーオプションとWiMAXを比較すると、さまざまな点からWiMAXの方が快適に使えるモバイル通信サービスであることは分かりました。しかしその一方で、BIGLOBE SIM エンタメフリーオプションの方が安価に使えるサービスであるのも事実です。
そのため
・データ通信量がカウントフリーとなるサービスだけ使い放題になればよい
・スマートフォンの小さな画面でしか動画をみず、なおかつ多少の動画の粗さは気にしない
・通信速度が多少遅くてもよい
ということなら、安価なBIGLOBE SIM エンタメフリーオプションをえらんでもよいでしょう。
テザリング用途には不向き
スマートフォンをモバイルWi-Fiルーター代わりにして、タブレットやPCなどの機器をインターネット接続するテザリングは、BIGLOBE SIM エンタメフリーオプションはあっていません。繰り返すようにエンタメフリーオプションでは、YouTubeなどで鑑賞できるのは標準画質以下であり、この条件では、PC・タブレットその大画面にあった動画の視聴ができず、ストレスがたまる結果となるでしょう。エンタメフリーオプションは、そもそもノートPCやタブレットを対象ではないのです。
WiMAXはこんな人におすすめ
ある程度の通信速度は欲しい、きれいな画質の動画をたくさんみたいという方は、WiMAXがおすすめ。アーティストのPVや映画など、画質が重要な動画も多いですから、それらの作品を満喫したいのであればコンテンツに関係なく高速なモバイル通信が月間データ通信量無制限で使えるWiMAXが最適です。
テザリングならWiMAXの方が最適
繰り返すように、BIGLOBE SIMエンタメフリーオプションは、あくまで小さな画面のスマートフォン向けに安価に設定されたサービスですので、大きな画面のタブレット・PCに合うようなサービス設計になっていません。
そのためタブレット・PCで使うには不向きですし、BIGLOBE SIM自体の通信速度も、テザリングでがんがん使うには物足りなく感じるでしょう。テザリングをよく使うのであれば、WiMAXにより提供されるモバイルWi-Fiルーターの方が便利ですし、通信速度も十分です。WiMAXならタブレット・PCも快適にインターネット接続でき、ハイビジョン画質以上の動画も快適に視聴可能です。
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まとめ
BIGLOBE SIMエンタメフリーオプションはWiMAXと比較して安価な一方で、通信速度やタブレット・ノートPCでも高い品質の動画がみられるWiMAXの方が利便性に優れています。このようにそれぞれメリット・デメリットがはっきりしているため、自分のモバイル生活にあった方をえらんでいただくとよいでしょう。