WiMAXのプロバイダ(プロバイダー)を比較する際、通信速度の差について触れられることは通常ありません。また「このWiMAXプロバイダは通信速度が遅い」といった評判や口コミをみることもないです。これはWiMAXプロバイダ毎に、実際に通信速度に差がないからです。ここでは他の通信サービスと異なり、WiMAXプロバイダ毎に通信速度に差がない理由を説明しています。
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そもそも光回線やLTEでプロバイダ(プロバイダー)毎に通信速度に差がでる理由
光回線やLTEを含め一般的なインターネット通信サービスは、ざっくり説明するとアクセス回線+プロバイダ(プロバイダー)設備の2種類の要素で構成されます。プロバイダ設備とはユーザーからの接続をインターネットへつなげる役割をはたすもの、そしてアクセス回線とはユーザー宅とプロバイダの設備をつなげるものです。
たとえば光回線では、フレッツ光回線などが「アクセス回線」にあたります。そうしてアクセス回線は、ユーザーからの接続をOCNやniftyのようなプロバイダがもつ設備へとつなぎ、プロバイダ設備を通してインターネット接続が実現するわけです。
言い換えると、光回線は同じものを使っていたとしても、その先にあるプロバイダ設備の充実度や、同じ設備を使うユーザー数の差などによって、プロバイダ毎に通信速度の差が生じてしまうわけです。
一方のWiMAXでプロバイダ毎に通信速度の差が生じない理由
WiMAXでプロバイダ毎の通信速度に差が出ないのは、簡単に言えば光回線やLTEを使ったサービスと異なり、アクセス回線だけでなくプロバイダ設備も共通のものを利用しているためです。WiMAXのプロバイダは基本的に、光回線などでいうところのアクセス回線・プロバイダ設備ともに提供元であるKDDI系のUQコミュニケーションズから借りてサービス提供をしています。
つまり同じアクセス回線・プロバイダ設備を使っているために、WiMAXプロバイダでは通信速度に差がでないわけです。設備も回線も同じなら、通信速度に差が出るわけがないですね。WiMAXプロバイダの口コミや評判の中に「プロバイダに●●を使ったから通信速度がはやい」とか、逆に「●●をプロバイダにえらんでしまったために通信速度がおそい」とった声がほとんど見受けられないのはそのためです。
WiMAXの”プロバイダ”は本当はプロバイダではない?
ここで1つ疑問がわいてこないでしょうか。光回線やLTEでは、各プロバイダが自ら設備をもちユーザーにインターネット接続サービスを提供しています。しかしWiMAXのプロバイダは、その設備を持っていません。それなのに、WiMAXによる通信サービスを提供する事業者はプロバイダなのか、と。
そうです。WiMAXの”プロバイダ”は、厳密にいえばプロバイダではないのです。実際、WiMAXの回線を運用する大元の会社「UQコミュニケーションズ」のホームページでは、nifty・Broad WiMAX・とくとくBBといったWiMAXサービスの提供会社のことを、プロバイダとは呼んでいません。「WiMAX提供会社」とか「サービス事業者」といった風に書いています。WiMAXでプロバイダと呼ばれる事業者は、回線・設備をUQコミュニケーションズから借り、サポートなどのサービスを付加してユーザーに提供しているのです。
ではなぜ、当サイトを含めさまざまなウェブサイトがこれらの事業者のことをプロバイダと呼んでいるかというと、その方がWiMAXを知らない方にも伝わりやすいからです。実のところそれ以外に意味はありません。
WiMAXのサービス契約をする際に「プロバイダを別途契約する必要があるか」といった疑問を持つ方もいらっしゃいますが、結論から言うとその質問を意味がありません。なぜならWiMAXの提供会社は、インターネット接続に必要なアクセス回線・プロバイダ設備両方をUQコミュニケーションズから借りてインターネット通信のサービスを提供しているためです。
WiMAXプロバイダは料金やキャンペーンなどで比較すべき
それではWiMAX提供会社のことをプロバイダと呼ぶことにして、WiMAXプロバイダは何で比較すべきでしょうか。前述したように、WiMAXでは光回線やLTEのようなインターネット接続サービスでは、プロバイダ毎に通信速度に差があり、それが重要な比較ポイントとなっています。しかしWiMAXでは、プロバイダ毎に速度などの通信品質に差がないわけです。
そのためWiMAXでは、料金やキャンペーンでプロバイダを比較するのが一般的です。通信速度がかわらないならできるだけ安いお得なプロバイダをえらびたいですよね。月額料金がいかに安いか、どれだけ多額のキャッシュバックを行っているか、そういった内容で比較するのが定番。当サイトの以下コンテンツではお得なWiMAXプロバイダを紹介していますのであわせてご参照ください。
まとめ
WiMAXプロバイダは回線・設備をすべて運営元であるUQコミュニケーションズから借りて運営しているため、プロバイダ毎に通信速度に差が生じません。その代わりに月額料金やキャンペーンで比較し、よりお得なプロバイダをえらぶのが一般的です。