WiMAX2+は新幹線や地下鉄、電車、高速道路などで使える?

通勤通学や出張、旅行などの際に新幹線・地下鉄・電車・高速道路の車内でインターネットを使うこともあるでしょう。

その際、WiMAX2+の電波が届くことも届かないこともあるので注意が必要。

ここでは実際にどういった場合にWiMAX2+が使えてどういうときに使えないか、具体的に解説しています。

あわせて新幹線・地下鉄・電車・高速道路の車内でWiMAX2+の電波が届かないときの対策も紹介しています。

Contents

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WiMAX2+自体は高速移動中でも使える技術

WiMAX2+のベースになっている「モバイルWiMAX」は、高速移動中でも電波をキャッチしてネットワークへ接続することができる技術。

そしてWiMAX2+は「時速350kmでの高速大容量通信を実現する」と公言しています。

そのため、たいていの乗り物なら移動中でも理論的には接続できることになります。

ちなみに新幹線「のぞみ」でも最高時速は300km程度(2017年4月時点)。

電車、地下鉄、高速道路を走る自動車がそれより遅いのは言うまでもありませんね。

乗り物の中でのWiMAX2+利用可否に共通して言えること

前述の通り高速移動中でも、WiMAX2+自体は電波をつかむことが可能。

そのかわり移動中でない場合と同様に、以下の条件に当てはまると圏外になったりつながりにくくなったりすると想定されます。

  • 提供エリア外
  • 障害物に囲まれ見晴らしの悪い場所

より提供エリアが広いLTE回線と比較すると、残念ながらWiMAX2+は郊外などで提供エリア外の地域は多くなります。

そして特に長い距離の移動中は(出発地点・到着地点が市街地でも)、郊外のエリアを多く通りますよね。

また電車などでは長いトンネルを通ることもよくあるでしょう。

こういったことから、たとえばポイント・ポイントでは接続できても上記にあてはまる場所で切断されると考えられます。

たいして市街地など提供エリア内のみを走行し、障害物が少ない移動手段であれば、車内でも問題なくWiMAX2+がつながると想定されます。

電車でWiMAX2+は使える?

地上を走る電車であれば、提供エリア内なら「基本的には」問題なくつながると考えてよいでしょう。

私は東京のJR山手線や複数の私鉄の車内でWiMAX2+を使っていますが、通信速度も10Mbps以上でており快適に利用できています。

ただ巨大な駅のホームなどの近づくと周りに障害物が多くなり通信速度が多少遅くなることもありますが(といっても5~6Mbps超)、速度測定しないと気付かないぐらい気になりません。

また東京のJR・私鉄各線では少ないようですが、長いトンネルに突入したりすると少しの間でも電波をつかめないことはあるでしょう。

地下鉄でWiMAX2+は使える?

WiMAX2+の利用で悩ましいのは地下鉄。

WiMAX2+の回線を運営する提供元のUQコミュニケーションズでは以下ページに、電車・地下鉄でのWiMAX2+の対応状況を示しています。

http://www.uqwimax.jp/area/use/subway/

しかし仮にこのページで「対応完了」と示されていても、一部提供エリア外を通ったり長いトンネルを通ったりすると、つながらないことがあるのはかわりません。

たとえば上記ページでは、都営地下鉄がWiMAX2+に対応していると表示されています。

私が試した限り確かに駅ホームではつながることがほとんどでした。

しかし駅ホームから離れると圏外になってしまうことが多いのも否めません。

つながったりつながらなくなったりが頻繁に切り替わってストレスになるため、仕方なく月間データ通信量無制限のWiMAX2+をあきらめ、LTEの通信を使ったりしています。

新幹線でWiMAX2+は使える?

新幹線でもWiMAX2+提供エリア内の市街地で、なおかつ障害物のない場所であれば接続できると想定されます。

実際そのような場所では「使える」というユーザーの声も多いです。

しかし新幹線でのWiMAX2の利用で注意すべきなのは、長距離移動になるため提供エリア外の区域も多く経由すると想定されることと、WiMAX2+の電波をキャッチし辛いトンネルを多く経由するということ。

たとえば提供エリア外の地域がほとんどの北海道新幹線の新青森駅から終点の新函館北斗駅間は接続が難しいですし、提供エリアを経由する時間が比較的長い東海道新幹線でもトンネルに入るたびに接続できなくなるというユーザーのレビューが多いです。

高速道路でWiMAX2+は使える?

長距離移動で使われる高速道路でのWiMAX2+の利用に気を付けたいところ。

特に提供エリアでない郊外を多く経由する路線は接続できないか不安定になると想定されます。

たとえば東名高速や名神高速は通過する地域の大部分が提供エリア内なので比較的つながりやすいようですが、新東名高速などは提供エリア外が多くてつながらないとの口コミを多く見受けます。

また山をくぐるような長いトンネルも多いので、そういった箇所で切断されてしまうので不安定に感じるでしょう。

乗り物内でつながらないときは?

移動中の長い時間、スマートフォンやタブレットが使えないのは残念ですよね。

ここでは乗り物の中でWiMAX2+によるインターネットがつながらないときに、どのような対策がとれるかを紹介します。

対策1:ハイスピードプラスエリアモードを使う

WiMAX2+契約で提供されるWi-Fiルーターの一部は、LTE・WiMAX2+の通信を自動切替するハイスピートプラスエリアモードに対応しています。

このモードはWi-Fiルーター本体から簡単に設定を切り替えるだけで使え、WiMAX2+の電波が届かない場所でもLTEの通信で接続できる便利なものです。

しかしハイスピートプラスエリアモードには以下2つの注意点があるので多用は禁物。

  • このモードで月間7GBのデータ通信量を消費すると、通信速度が月末まで最大128Kbpsに速度制限される
  • 1,005円/月の追加料金が発生

月間7GBもあればネットサーフィンではとても使い切れませんが、YouTubeなら以下の表にある視聴で使い切れてしまいます。

YouTube7GBデータ通信量目安

YouTube7GBデータ通信量目安

そのため用量を守って使うようにしましょう。

たとえば高画質(HD)なら約9時間鑑賞できるぐらいですから、1日3時間×3で9時間になるとして、月に2~3日の出張の際に車内で動画を鑑賞するぐらいの使い方がおすすめです。

対策2:コンテンツをあらかじめダウンロードしておく

AmazonビデオやNetflix、Google Play Sore、iTunes Storeなどでは動画コンテンツのダウンロードが可能。

オフラインでも視聴できるので、たとえば新幹線の待ち時間にWiMAX2+の回線からダウンロードしておくとか、会社への行き帰りに地下鉄を使うなら出勤前やお昼休みなどにダウンロードしておくといった対応をするとよいのではないでしょうか。

また雑誌読み放題の有料サービスdマガジンでは、雑誌コンテンツをダウンロードして読むことも可能ですし、Amazon Kindleやhontoなど各種電子書籍サービスで電子書籍をダウンロードしておくことも可能。

雑誌や本によっては電車をホームで待つ短い時間でもダウンロードできるでしょう。

対策3:公衆無線LANサービスを使う

UQコミュニケーションズの「UQ WiMAX」ユーザーが利用できる公衆無線LANサービス「UQ Wi-Fi」なら、N700A・N700系車内でWi-Fiによるインターネット接続ができます。

またそれ以外のWiMAX2+プロバイダユーザーの場合は、「wi2 300」サービスを使うとよいです。

3時間143円でUQ Wi-Fi(一部電車除く)を利用できます。

また「wi2 300」(6時間350円~)や、Android・iOS対応の公衆無線LANサービス(無料)「Japan Connected-free Wi-Fi」なら高速バスなどの車内で利用可能。

WiMAX2+に公衆無線LANサービスをうまく組み合わせて使うことで、より快適なモバイル通信環境を整えられますよ。

まとめ

市街地などWiMAX2+提供エリア内でなおかつ、見晴らしのよい地上を通過する電車や高速道路ならWiMAX2+によるインターネット接続が可能です。

しかし地下鉄・新幹線・高速道路は電波の届きにくいトンネルを通過する際にWiMAX2+が使えないことがあります。

また長距離移動となる新幹線や高速道路では、提供エリア外となる郊外を通過することも多くその間WiMAX2+が使えません。

こういった際は、動画コンテンツをあらかじめダウンロードしておいたり、LTEによる通信が可能なハイスピードプラスエリアモードを使ったりすることで対策できます。