WiMAXは高速なモバイル通信が月間データ通信量無制限で利用できる、とても魅力的なモバイル通信サービス。けれどデメリットがないわけではありません。ここでは初心者の方でもわかるように、WiMAXのデメリット4つを簡単に説明しています。
Contents
WiMAXとは
月間データ通信量無制限で使える高速なモバイル通信サービスです。2018年2月現在、下り最大558Mbps・上り最大30Mbps。通信速度は今後も増速が予定されており、光回線と肩を並べる最大1Gbpsも視野にいれています。
【デメリット1】地下などではLTEの方がつながりやすい
スマートフォンで利用するインターネット回線「LTE」と比較すると、WiMAXは高い周波数の電波を利用しています。電波は周波数が高くなればなるほど、高速な通信速度を実現しやすい一方で、直進性(前に進もうとする力)が強く障害物を避けづらいという特徴があります。
そのため地下や建物の奥まった場所(窓のない場所)などでは、残念ながらWiMAXよりLTEの方がつながりやすいです。地下鉄の車内など、LTEの電波は届くのにWiMAXはとどかない、ということがときどきあります。
もちろん比較の問題なので、建物の中でもWiMAXは使えるのですが、「LTEと比べると」つながりやすさで劣ってしまうのは事実。スマートフォンのLTEのように使える、と思ったら残念に思うかもしれません。ただ、電波の届きにくい建物内でも、窓際へ移動したりすると、電波をきちんとキャッチできることが多いです。
【デメリット2】提供エリアはLTEの方がひろい
これもLTEとの比較の問題。今やLTEは全国人口カバー率100%を達成しており、日本中で使えるようになりました。たいしてWiMAXがカバーする提供エリアは、人口ベースでは1億人を突破し、全国政令指定都市では99%を超えています。
では、どういったところで差がでるかというと、ずばり人口が希薄な地域。人が多く集まる市街地は、東京や大阪のような大都市でなくてもほぼ提供エリア内なのですが、そうでない地域での提供エリアの広さはLTEと比べると劣ります。
契約前に提供エリアを確認することは、どんな場合でも推奨されますが、特に郊外へお住まいの方は注意した方がよいでしょう。提供エリアの確認は、UQ WiMAXの以下ホームページから簡単に行うことができます。
http://www.uqwimax.jp/area/
WiMAXの契約でLTEの通信も使える?
WiMAXの回線を運用しているのはKDDIグル―プのUQコミュニケーションズ。そしてWiMAXの契約では同じKDDIグループのauが使うLTE回線「au 4G LTE」の通信を使うことができます。
ただしWiMAXのように月間データ通信量無制限で使えるわけではなくて、月間7GBまで。とはいえ、たとえば地方へ旅行や出張にいくときだけ使う程度でしたら、これで足りなくなることはないでしょう。
【デメリット3】2年もしくは3年の契約期間がある
他のインターネット回線と同様に、WiMAXにも契約期間の縛りがあります。そしてWiMAXの場合の縛りは、2年もしくは3年です。それぞれ契約更新月以外に解約すると、以下違約金(解約金)が請求されることになります。
契約期間 | 2年契約の場合の
違約金 |
3年契約の場合の
違約金 |
1~13ヵ月目 | 19,000円 | 19,000円 |
14~25ヵ月目 | 14,000円 | 14,000円 |
26ヵ月目 | 0円 | 9,500円 |
27~37ヵ月目 | 9,500円 | 9,500円 |
38ヵ月目 | 9,500円 | 0円 |
39~49ヵ月目 | 9,500円 | 9,500円 |
50ヵ月目 | 0円 | 9,500円 |
なお2年契約と3年契約の違いは、LTEオプションの料金。前述の通り、WiMAXの契約ではLTE回線による通信も月間7GBまで行えますが、1度でも利用するとその月の料金は、1,005円が加算されます。ただし3年契約にするとこれが無料で使えるようになるわけです。
いずれにしろ、このような契約期間があるため、WiMAXの契約は短期での利用には適していません。ただし、モバイル通信のインターネットはころころとかえないのが一般的なので、実際にこの違約金(解約金)で頭を悩ませる機会はあまりないでしょう。
【デメリット4】3日間10GBの速度制限のルールがある
WiMAXの月間データ通信量は無制限ですが、突出した利用をする一部ユーザーのために回線が混雑しないために、一応の速度制限は設けられています。そのルールが以下です。
速度制限の条件 | 3日間で10GBのデータ通信量を消費すること |
速度制限が実施される期間 | 3日間で10GBのデータ通信量を消費した日の
翌日18時頃から翌々日の2時頃まで |
速度制限時の通信速度 | 概ね1Mbps
※YouTube標準画質動画が鑑賞できる程度 |
とはいえ、このルールは非常にゆるいものでほとんどのユーザーには影響がありません。10GBのデータ通信量でどのくらいのことが行なえるのか、その目安が以下です。
■データ通信量の消費量(参考値)
項目 | 10GBでできること |
ホームページの閲覧
※文字メインのページ(200KB) |
約5万ページの閲覧 |
ホームページの閲覧
※画像の多いページ(2.5MB) |
約4,000ページの閲覧 |
LINE音声通話(約1MB/分) | 約1万分の通話 |
LINEビデオ通話(約5MB/分) | 約2,000分の通話 |
YouTube高画質(HD)動画の鑑賞(5分で約60MB) | 約13時間 |
YouTube標準画質(SD)の動画鑑賞(5分で約17.5MB) | 約47時間 |
いかがでしょうか。たいていの方は「これなら足りる」と思われるのではないでしょうか。この中で最もはげしくデータ通信量を消費するYouTubeのHD画質(ハイビジョン画質)の動画でさえ、1日4時間以上(3日間合計約13時間)も視聴できるのです。特に自宅では光回線のWi-Fiを使い、外出のときだけWiMAXを使う、という方はなかなかこのデータ通信量を使いきれることはないでしよう。
また万が一速度制限に抵触しても、大手携帯キャリアのように最大128kbpsといった極端に遅い速度ではなく、概ね1Mbpsを保持するのも魅力。これだけの速度があれば、たいていのホームページの閲覧や、スマホの小さな画面でみるような標準画質の動画の鑑賞には問題ありません。
でもデメリットをしのぐメリットがある!
200万契約を突破し高い人気を誇るWiMAXですが、上記のようなデメリットがあるのは残念ながら否めません。ただ、これだけ多くのユーザー数に指示されているのは、そのデメリットを上回るようなメリットがあるからなのです。ここではその主なメリットを4つ紹介します。
通信速度が速く快適に利用できる
電波状況さえ悪くなければ、WiMAXの通信速度は高速で快適です。通常は数十Mbps~100Mbpsを超えることも。わたし自身WiMAXを利用していますが、だいたいが数十Mbps程度、遅くてもたいていは10Mbps超で満足して使っています。
以下、回線の提供元であるUQコミュニケーションズがまとめた、日本各地の実測マップのリンクを記載しますので、興味があればご覧ください。日本各地で、固定回線にも負けないような高速な通信速度を記録していることが分かります。
月間データ通信量無制限で自宅の固定回線とほぼ同様に快適に使える
わたしはWiMAXの使い心地を「速度制限を気にしなくてよい高速な自宅の固定回線を持ち歩くようなもの」と説明することがあります。3日間10GBの速度制限は上で説明しましたが、繰り返すようにこれはごく一部のヘヴィユーザーへの対策なので、通常気になることはありません。
そのため多くのWiMAXユーザーは速度制限を心配することなく、高速なモバイル通信をたっぷりと使えているわけです。そのようなユーザーにとっては、自宅の固定回線を使っているのと感覚的にはほとんど変わらないでしょう。
ちなみにLTE回線を使った「月間データ通信量無制限」のサービスもありますが、混雑する夜間帯に必ず通信速度が遅くなったり、速度制限が3日間3GBときびしかったりします。WiMAXほど快適に「月間データ通信量無制限」が快適に使えるサービスは珍しいです。
月間データ通信量無制限で自宅の固定回線とほぼ同様に快適に使える
わたしはWiMAXの使い心地を「速度制限を気にしなくてよい高速な自宅の固定回線を持ち歩くようなもの」と説明することがあります。3日間10GBの速度制限は上で説明しましたが、繰り返すようにこれはごく一部のヘヴィユーザーへの対策なので、通常気になることはありません。
そのため多くのWiMAXユーザーは速度制限を心配することなく、高速なモバイル通信をたっぷりと使えているわけです。そのようなユーザーにとっては、自宅の固定回線を使っているのと感覚的にはほとんど変わらないでしょう。
ちなみにLTE回線を使った「月間データ通信量無制限」のサービスもありますが、混雑する夜間帯に必ず通信速度が遅くなったり、速度制限が3日間3GBときびしかったりします。WiMAXほど快適に「月間データ通信量無制限」が快適に使えるサービスは珍しいです。
初期費用も月額費用も安い!高額なキャッシュバックもある!
WiMAXで特筆すべきなのはその価格の安さ。特にWiMAXではほとんどのプロバイダがWi-Fiルーター代(端末代)を無料としているので、契約にかかる費用は3,000円ですむことがほとんどです。他のモバイル通信ではWi-Fiルーター代として2~3万円かかることがあるので、それと比較するとはるかに始めやすいですね。(わたしが当初WiMAXをえらんだ最も大きな理由もこれです。)
また月額料金に関しても、携帯キャリアや格安SIMで月間60~70GBのデータ通信量を使うとなると安く見積もっても月額1万円はくだらないところ、WiMAXに関しては月間データ通信量無制限なのに約3,400円~約4,400円程度です。中には数万円の高額なキャッシュバックキャンペーンを行うプロバイダも。
以下、参考までに当サイトで推奨しているとくとくBB・Broad WiMAXの2年間総額の費用を記載します。
プロバイダ名 | 初期費用 | 月額料金 | キャッシュバック額 | 2年間総額 |
とくとくBB | 端末代:0円
事務手数料: 3,000円 — 合計:3,300円 |
4,263円 | 平均30,000円 | 73,604円 |
Broad WiMAX | 端末代:0円
事務手数料: 3,000円 — 合計:3,300円 |
3,411円 | – | 83,494円 |
工事不要で最短オンライン申込当日に機器配送
WiMAXは光回線などと違って工事が不要。専用のWi-Fiルーターが手元に届けば、簡単な設定をしてすぐにでも使うことができます。
そして一部の繁忙期や新機種の在庫が僅少になる時期を除き、プロバイダの中には最短でオンライン申込当日でのルーター配送に対応している事業者も。当サイトで推奨しているとくとくBBやBroad WiMAXが、ちょうどそういったプロバイダです。
ユーザーの心理からすると、申し込んですぐに使えるのはうれしいですし助かりますよね。
まとめ
WiMAXはLTEと比較すると、屋内でのつながりやすさや提供エリアの広さで劣るのがデメリット。月間データ通信量無制限とはいえ、回線の混雑を予防する目的での3日間10GBの速度制限は別にもうけられています。くわえて2年・3年の契約期間が存在するため、短期利用にはむきません。
逆にメリットとしてあげられるのは、自宅の固定回線のように高速な通信をたっぷり使えることや価格の安さがあげられます。いくつかのデメリットがあるとはいえ、それを凌駕するメリットのあるWiMAXは、外出先でのモバイル通信や固定回線の代替え手段としてこれ以上ない最適な回線です。