WiMAXのハイスピードプラスエリアモードを初心者の方にでもわかりやすいように解説。またハイスピードプラスエリアモードが無料となる3年契約についてもあわせて紹介しています。
Contents
まずWiMAX回線とLTE回線の違いを理解しよう
WiMAXのハイスピードプラスエリアモードや3年契約について知るためには、WiMAX回線・LTE回線の違いについて知る必要があります。両者の違いを簡単に表にまとめると、以下の通りです。
WiMAX回線 | UQ WiMAXなどが展開するWiMAXサービスで利用しているモバイル通信回線。高い周波数帯の電波を利用するため、通信速度が速くなりやすい一方で、直進性が強く障害物をすり抜けにくい特徴がある |
LTE回線 | ドコモ・au・ソフトバンクのようなキャリアや格安SIMが利用するモバイル通信回線。低い周波数帯を利用するため、障害物をすり抜けやすく、建物の奥まった場所や地下などでも比較的つながりやすい |
WiMAX回線・LTE回線を比較すると、建物内や地下などでは低周波で障害物に強いLTE回線の方がつながりやすい傾向にありますが、その一方でLTE回線を使ったサービスの中には、基本的にWiMAXのように月間データ通信量が無制限で使えるサービスはありません。(※)
※
一部月間データ通信量をうたうLTE回線利用のサービスもありますが、速度制限が厳しかったり、使い放題の部分だけAXGPというWiMAX同様の高周波の回線を使っていたりします。
それではハイスピードプラスエリアモードとは?
WiMAXのサービス契約では、標準のハイスピードモードと、オプションのハイスピードプラスエリアモードという2つの通信モードを使い分けて利用することが可能です。それぞれの通信モードの違いは以下の通りです。
ハイスピードモード | WiMAX回線のみを使って通信を行うモード |
ハイスピードプラスエリアモード | WiMAX回線・LTE回線を自動切換して通信を行うモード。通常はWiMAX回線を利用するが、WiMAX回線の電波がとどかないときには、自動的にLTE回線に切り替える。 |
つまりハイスピードプラスエリアモードを使えば、WiMAX回線の電波が届かない場所でも、LTE回線によってインターネット接続を継続できるわけです。高速な通信が行ないやすいWiMAX回線とつながりやすいLTE回線のいいところ取りをした便利な通信モードといえます。
ハイスピードプラスエリアモードのデメリットとは?
ハイスピードプラスエリアモードとハイスピードモードを比較してみると、LTE回線と自動切換ができるハイスピードプラスエリアモードの方が便利なようにみえます。その点は間違いないのですが、このモードでは以下にあげる3つのデメリットがあり注意が必要です。
●利用できるWi-Fiルーターが限られる
最近はハイスピードプラスエリアモードに対応する端末が増えましたが、Wi-Fiルーターによってはこのモードに対応していません。
●月間7GBのデータ通信容量制限がある
WiMAXギガ放題プランは月間データ通信量の制限はありませんが、それはハイスピードモードを利用した場合。ハイスピードプラスエリアモードには月間7GBのデータ通信容量制限がある上に、仮にこの速度制限に抵触するとハイスピードモード・ハイスピードプラスエリアモード問わず月末まで最大通信速度が128Kbpsまで制限されます。この制限は、追加料金を支払って解除することもできません。
●月間1,005円のオプション料金が追加でかかる
ハイスピードプラスエリアモードは標準で提供されるサービスではありません。1度でもその月に利用すると、1,005円のオプション料金が加算されます。
3年契約ならハイスピードプラスエリアモードが無料?
ハイスピードプラスエリアモードは便利な一方で、上述の3つのデメリットがあるため利用を躊躇してしまいますが、このオプション料金はWiMAXの3年契約をえらべば無料にすることが可能です。
WiMAXは通常2年契約であり、2年ごとの契約更新月以外に解約すると以下違約金(解約金)が発生することになります。
契約から何ヶ月目? | 違約金(解約金) |
1~13ヵ月目 | 19,000円 |
14~25ヵ月目 | 14,000円 |
26ヵ月目 | 0円 |
27~49ヵ月目 | 9,500円 |
50ヵ月目 | 0円 |
※一部例外あり
一方、3年契約での違約金は以下の通りとなります。
契約から何ヶ月目? | 違約金(解約金) |
1~13ヵ月目 | 19,000円 |
14~25ヵ月目 | 14,000円 |
26~37ヵ月 | 9,500円 |
38ヵ月目 | 0円 |
※一部例外あり
ご覧の通り違約金の額自体は変わらないものの、違約金を支払わなければならない期間が延びています。
ズバリ3年契約をえらんだ方がよい?
ハイスピードプラスエリアモードは月間7GBまでしか使えないとしても、たとえば地下鉄や建物の奥まった場所でときどき通信を行うくらいであれば、十分に間に合うでしょう。自分の利用シーンをいろいろと想像してみていただいて、そういった場所で利用する機会が多いのであれば、3年契約をえらぶことをおすすめします。
※どんな場所でWiMAXの電波が届きにくいかは以下記事が参考になります。
仮に2年を超えて3年目以降に解約して9,500円の違約金を支払うことになったとしても、1,005円×10ヵ月で1万円を超えもとをとれることを考えれば、断然3年契約の方がお得です。またWiMAXでつながらないストレスを抱えて我慢するより、ハイスピードプラスエリアモードでインターネット接続を継続できるのは快適で便利ですよね。
なお3年契約はプロバイダによっては対応していないので注意してください。契約前に必ず確認するようにしましょう。ちなみに当サイトで推奨する3つのプロバイダは全て3年契約に対応しています。
まとめ
WiMAXのハイスピードプラスエリアモードはWiMAX回線だけでなくよりつながりやすいLTE回線による通信も行える便利な通信モードです。2年契約なら1,005円/月のオプション料金が発生してしまいますが、3年契約にすることでこの料金が無料に。WiMAXの電波が届きそうにもない地下鉄や奥まった屋内で通信する機会が多いようであれば、3年契約にするのがおすすめです。