WiMAX用ホームルーターとモバイルルーターの違いとは? どちらをえらぶべき?

WiMAXの契約の際に迷うのがホームルーターとモバイルルーターのどちらをえらぶか。ここではその違いについてまとめるとともに、基本的にはモバイルルーターをおすすめする理由を解説しています。えらぶルーターによって使い勝手が大きく異なるので、違いを理解して慎重に選ぶようにしましょう。

Contents

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ホームルーターとは?モバイルルーターとは?

ホームルーターは簡単にいえば自宅で使う専用のWiMAX用Wi-Fiルーター、モバイルルーターは、外出先でのモバイル通信用に使われるWiMAX用Wi-Fiルーターです。次の項で2つの違いを比較してまとめてみます。

ホームルーターとモバイルルーターの違いまとめ

ホームルーター・モバイルルーターの違いを、わかりやすく比較表にしてまとめたのが以下です。

  ホームルーター モバイルルーター
電源 AC電源 バッテリー
大きさ 大き目のバックに入るくらい スマートフォンの本体と同じかそれ以上に小さくポケットにも収まる
持ち運び 持ち運びには適さない 持ち運びに適している
電波のつかみやすさ 大型のアンテナを搭載しており電波を使う力が強い コンパクトなアンテナを搭載しており、ホームアンテナと比べると
通信速度 大型のアンテナを使う分高速 ホームルーターと比べると低速
同時接続数 数十台 10台以内

持ち運びについて

ホームルーターはAC電源で稼働するため、持ち運んで外出先で使うのには適していません。仮に持ち運ぶとしても、ポケットに入れて持ちあるくことはできないサイズです。たいしてモバイルルーターは、スマートフォンと同様バッテリーで動作する上、ポケットに入る程度にコンパクトなので、外出先での利用に適しています。

これは自宅用のホームルーター、外出先用のモバイルルーターの最も大きな特長といえる点です。

電波のつかみやすさや通信速度について

ホームルーターがモバイルルーターと比較してサイズが大きい主な理由の1つは、大型のアンテナを搭載していることです。モバイルルーターは持ち運び用にコンパクトにしている分、搭載するアンテナも小さくなっています。

このため、アンテナが大きいホームルーターのほうがWiMAXの電波もWi-Fiの電波もつかみやすく、通信の安定性や通信速度に大きく影響するわけです。具体的にどのくらい安定性や通信速度に差がでるかは、環境によって大きく異なるため一概にはいえませんが、たとえば障害物に囲まれるとか電波環境が悪いほうが通信速度の差が出やすいと想定されます。

実際、わたしが過去に行った実験では、コンクリートに囲まれ窓のないビルの部屋では、ホームルーターのほうがモバイルルーターよりも3倍以上通信速度が速いという結果がでました。

【WiMAX2+徹底検証】鉄筋コンクリートの建物でつながる?どのくらいの通信速度?
鉄筋コンクリートの建物の中でも、WiMAX2+は利用可能。ここではいくつかの検証とわたしの実体験をもとにそのことを証明しています。

ただし繰り返すようにこれだけの速度差が出るかは環境次第。たいていのお宅では窓もありますし、窓際など電波状態がよいと想定される場所に設置すれば、それほどの差が出ない可能性もあります。

自宅で使う場合も含め「基本的には」利便性の高いモバイルルーターをおすすめ

さてこれらの結果をふまえてどちらをえらぶべきかですが、結論から言うと当サイトではモバイルルーターの利用をおすすめします。これはご自宅でWiMAXによるインターネットを使う場合も含まれます。

当サイトがモバイルルーターをおすすめする理由は以下の通りです。

  • 旅行の際など、何かあったときは外出先でも使うことができる
  • コンパクトなうえにバッテリーで動作するため自宅内でも持ち運びが簡単で使い勝手がよい
  • ホームルーターとモバイルルーターの速度差を実感できる機会は少ない

使い勝手や利便性という点でみれば、バッテリーで動作しコンパクトなモバイルルーターのほうが断然上です。自宅でも外出先でも使えますし、仮に自宅で場所を移動するときも簡単です。

またくわしい理由は以下コンテンツに書いていますが、ホームページをみたり動画を鑑賞したり日常的にインターネットを使う範囲では、通信速度は一般的に10Mbpsもあれば快適で、仮にそれ以上の通信速度がでていてもその差を体感できるシーンは少ないです。

通信速度○Kbps・○Mbpsで何ができるかの目安 - WiMAXに何Mbpsを期待する?
○Kbps・○Mbpsの通信速度で何がどのくらいできるかを、事例を踏まえて徹底解説。WiMAXなどのモバイル通信にどのくらいの通信速度を求めるべきか、どのくらいあれば快適かの目安を紹介しています。

極端な例で、たとえばモバイルルーターで10Mbpsでていて、ホームルーターでその3倍の30Mbpsでていたとしても、その差を意識することはあまりない、ということです。

ホームルーターをおすすめする3つのパターン

もちろんホームルーターをえらんだほうがよい場合もあります。具体的には以下3つのパターンです。

●自宅でしかWiMAXを使わない(もしくはほとんど使わない)と言い切れる
外出先で使うシーンをいろいろと想像してみて、「いや自分は使わないな」と言い切れるのであれば、通信品質がよいホームルーターをえらぶのがおすすめです。

●自宅でモバイル通信の電波状況がよくない
たとえばスマートフォンの電波マークも弱くなる、Wi-Fiの電波も弱い、ルーターを設置する場所が四方に窓がないなど、モバイル通信の電波状況に不安がある場合は、ホームルーターを選んだほうがよいでしょう。ただし外出先で利用するのをあきらめることになります。

●HD画質クラスのきれいな動画をみる、という以上に通信速度を気にする。
100MBを超えるような大容量のファイルを送受信する機会が多いなど、とにかく通信速度にこだわる、ということであれば、ホームルーターのほうがおすすめ。ただし繰り返すように外出先での利用をあきらめることになりますし、そもそも電波状況がよい場所であれば、たいした差がでない可能性もあります。

まとめ

モバイルルーターとホームルーターの主な違いは、外出先で使えるか否かと通信品質。モバイルルーターは外出先で使える一方で、大型のアンテナを搭載するホームルーターのほうが通信品質はよく、モバイルルーターと比較して3倍以上の通信速度差がでることも。

それらの点を踏まえ、当サイトでは使い勝手のよいモバイルルーターを推奨します。モバイルルーターのほうが仮に通信速度が遅くても、それを体感できる機会は少ないです。ただし自宅でしかインターネットを使わない場合などに限り、ホームルーターをえらぶとよいでしょう。