2016年12月にWX03、2017年2月にW04と、次々にWiMAX2+対応のモバイルWi-Fiルーターがリリースされました。
最大220Mbps超の高速な通信に対応した高性能なモバイルWi-Fiルーターが取り揃い、WiMAX2+契約時のルーター選びに迷う方も多いでしょう。
ここでは、WiMAX2+対応のモバイルWi-Fiルーターの選び方のポイントの紹介と、当サイトがW04をお勧めする理由について解説します。
Contents
W04・WX03・W03の比較表
2017年2月にWiMAX2+用モバイルWi-Fiルーター「W04」がリリースされました。
W04の比較対象となるのが、2016年2月にリリースされたWX03と2016年7月にリリースされたW03。
どれをえらぶべきか解説する前に、まず3つのルーターの比較表をご覧ください。
モバイルWi-Fiルーター比較のポイント
通信速度
WiMAX2+は将来的に最大1Gbpsにもなる最大通信速度を目指すモバイル通信であり、当初の最大110Mbpsから著しくスピードが向上しています。
モバイルWi-Fiルーターも同様で、より新しい機種ほど通信速度が速い傾向にあり、W04・WX03・W03についてもその傾向は当てはまります。
表に記載したように、WX03・W04が最大440Mbpsに対応しています。
一方WX03は最大370Mbpsに対応しているとは言え、提供エリアは山手線の駅周辺などごく一部であることに加え、利用にあたっては、1,005円/月の追加料金が必要なハイスピードプラスエリアモードを利用しないといけないため、通常使うのは最大220Mbpsの通信と思って差し支えないでしょう。
au 4G LTEの対応可否
WiMAX2+と大手携帯キャリアや格安SIMが利用するLTEによる通信回線を比較した場合、LTEの方が郊外や屋内などで電波が届きやすい傾向にあります。
WiMAX2+の機器の一部は、auのもつLTE回線(au 4G LTE)が利用可能。その機種を利用すれば、標準のハイスピードモード・ハイスピードプラスエリアモードの2つの通信モードを切り替えて、WiMAX2+・LTEを使い分けることができます。
ハイスピードプラスエリアモードは、WiMAX2+端末の簡単な設定変更で利用でき便利。
ただし、ハイスピードプラスエリアモードの利用には以下2つのデメリットがあります。
- 1度でも使うと1,005円/月のオプション料金が発生
- ハイスピードプラスエリアモードで月間7GBのデータ通信量を消費すると、月末まで通信速度が最大128Kbpsに制限
最大128Kbpsの通信では動画が鑑賞できない、ホームページが開くのに時間がかかるなどで快適にインターネット利用ができないと想定されます。
ただし旅行先・出張先でWiMAX2+の提供エリア外だったり、クライアントや客先のオフィス、地下の喫茶店等々で電波が届かなかったりした場合、au 4G LTEならつながる可能性があり便利。
そのため、au 4G LTEに対応した機種の方がおすすめです。
普段はWiMAX2+による通信を利用し、au 4G LTEは「本当に必要な時だけ」に限定して使えば、速度制限にかかってしまうこともないでしょう。
バッテリー時間
WiMAX2+のモバイルWi-Fiルーターはいずれもバッテリーが長持ち。
通勤や通学などの際に1日外で利用するくらいなら、最近リリースされた3機種ならどれもバッテリーは十分に持ちます。
ただ出張・旅行で2日以上使うとか、充電を忘れたりした時のことを考えると、バッテリーが長い方が安心です。
仮にモバイルバッテリーを持っていれば、途中で充電することも可能なのでちょっとバッテリー時間が短くても差し支えないと想定されますが、出来るだけモバイルバッテリーに頼らないで使いたいものですよね。
そのモバイルバッテリーを持って出るのを忘れたり、モバイルバッテリーの充電をしていなかったりしたら? スマホの充電でモバイルバッテリーが使い切ってしまうこともあるでしょう。
もう1点、バッテリーに関して注意が必要なのは通信速度毎に持ち時間が異なること。
WiMAX2+のモバイルWi-Fiルーターは、本体でパフォーマンスの種類を変更することができ、各パフォーマンスの最大速度毎にバッテリー時間が異なります。
その意味で最もバッテリー時間が長いのはWX03と考えてよいでしょう。
通信技術
WiMAX2+の機器には、CA・4×4 MIMOという2つの通信技術のいずれか、もしくはその両方を採用しています。
CA(キャリアアグリゲーション)とは
周波数帯の異なる2つの電波(キャリア)を集めて(アグリゲーション)使うことで高速化を実現する技術です。
片方の電波が届きにくくてももう片方の電波が利用でき、安定化の効果もあります。
WiMAX2+では最大110Mbpsの電波を2つ集めることで最大220Mbpsの通信速度を実現しています。
4×4MIMO
基地局・WiMAX2+機器両方で4つずつのアンテナを利用し、通信の高速化を測る技術。
WiMAX2+機器のみならず、一般に販売されている無線LANルーターなどでも使われています。
4×4MIMOではさまざまな角度に反射させて利用する技術などで、建物の多い場所でも電波が安定しやすいメリットがあります。
CAでなく4×4MIMOを使って、最大220Mbpsの通信速度を実現しているモバイルWi-Fiルーターもあります。
CA・4×4MIMOの比較
一概にどちらが優れている技術とは言えませんが、最新のWX03・W04のように最新のルーターでは両方の技術を使い最大440Mbps以上の通信技術を実現しています。
今後も両方の通信技術に対応した機器を選ぶとよいでしょう。
サイズ・重量・デザイン
モバイルWi-Fiルーターは毎日持ち出して利用するもの。
ちょっと小さいだけ、ほんの10g軽いだけでも、毎日使うことを考えると使い勝手に大きな差が出るものです。
またデザインに関しても日常的に持ち運んで使うものなので、できるだけ自分の好みに合うものの方が使っていて楽しい筈です。
サイズ・重量・デザインについても、気にして選ぶようにしましょう。
W04・WX03・W03 – 結局どれを選べばよい?
最大440Mbpsの通信に対応しているのはW04・WX03。
そしてさらにau 4G LTEの通信にも対応しているのはW04です。
一方、バッテリー時間やサイズ・重量に関してはWX03に軍配が上がります。
基本的にはどちらを重視するかで選ぶ機種も決まる、と言えるため好み次第で決めてよいところですが当サイトではW04を推奨します。
その理由はやはりau 4G LTEの対応有無。
最初にau 4G LTEを使う意思がなくても、WiMAX2+の電波が届かず「LTEが使えればよかったな…」と感じる機会が出てくるものです。
またサイズ・重量・バッテリー時間について、W04とWX03の差は機種選択の決め手になる程大きくありません。
まとめ
WiMAX2+対応のモバイルWi-Fiルーター選びのポイントとして、通信速度・au 4G LTE対応可否・バッテリー時間・通信技術・サイズ・重量・デザインなどがあげられます。
これらの点を比較して、W03・WX03・W04の中では最大440Mbps・au 4G LTEの両方に対応したW04をおすすめします。