使い放題・月間データ通信量無制限での利用が可能な4種類のポケットWiFiサービスを比較し、どれが安いかを解説しています。さらにそのポケットWiFiサービスが安価に利用できる理由についても紹介しています。
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使い放題・月間データ通信量無制限で契約できるポケットWiFi比較
以下、使い放題・月間データ通信量無制限で利用できるポケットWiFi4種を表にして比較してみます。
サービス名 | WiMAX | ワイモバイル | ヤフーWi-Fi | スマモバ |
端末代 | 0円
※機種かかわらずほとんどのプロバイダで。 |
41,400円
※Pocket WiFi 603HW |
41,400円
※Pocket WiFi 603HW |
36,000円
※ FUJISOFT FS030W |
月額費用 | 約3,400円~
約4,400円 |
4,380円 | 4,380円 | 3,480円 |
通信速度(※) | 最大558Mbps
(W05利用) |
最大612Mbps
(603HW利用) |
最大612Mbps
(603HW利用) |
最大150Mbps
(FS030W) |
速度制限の容量 | 3日間10GB | 3日間10GB | 3日間10GB | 3日間3GB |
制限時の通信速度 | 概ね1Mbps | 概ね1Mbps | 概ね1Mbps | 200Kbps以下 |
提供エリアの広さ(※) | ○ | △ | △ | ◎ |
※月間データ通信量無制限で利用する際の最大通信速度・提供エリアの広さを記載しています。
月間データ通信量無制限のポケットWiFiにも速度制限がある?
表にまとめている通り、月間データ通信量無制限のポケットWiFiも回線の混雑を予防する目的の速度制限と無縁ではありません。いくらデータ通信量無制限でも、たった1日で数十GB・数百GBのデータ通信量を消費するような超ヘヴィユーザーまで許容していたら、サービスとして成立しないからです。
そしてポケットWiFiの差がでるのは、「速度制限の有無」ではなく「どんな速度制限のルールがあるか」です。当サイトで調査する限り、何の速度制限もなく完全にデータ通信量無制限のポケットWiFiサービスはありません。
※具体的な数値が示されていないポケットWiFiでも「速度制限することがある」と
注意書きがあります。
3日間10GBの速度制限ならほとんどのユーザーにとって影響がない
上記表に示したポケットWiFiの速度制限に関して、WiMAX・ワイモバイル・ヤフーWi-Fiは「3日間10GB」のデータ通信量消費で、スマモバは「3日間3GB」のデータ通信量消費で速度制限に抵触します。
ポケットWiFiを契約しようとするユーザーであれば、そうでないユーザーと比較してたくさんモバイル通信を利用しようとしているだろうというのは、当然想定できることですが、そんなユーザーにとってこれら速度制限は、どのように影響するでしょうか?
結論から言うと、3日間3GB程度の速度制限であると多くのユーザーが抵触する一方で、3日間10GBの速度制限はほとんどのユーザーに影響がない、と想定されます。
たとえばYouTubeのHD画質(720P)動画なら、3GBのデータ通信量はたった4時間(1日あたり約1.3時間)の視聴で消費されてしまいます。たいして10GBなら、同じ画質の動画を約13時間(1日あたり約4.3時間)は視聴できる計算。
また、モバイル通信でそんなことをするユーザーはあまりいないかと思いますが、DVD1枚(映画1本分ぐらい)約4.7GB程度のデータでも10GBあれば2枚分も送受信できる計算になります。これくらいあれば、たいていは十分でしょう。
WiMAX・ワイモバイル・ヤフーWi-Fiくらいの速度制限ならほぼ影響なし
言い換えると、スマモバの速度制限は厳しい一方、WiMAXやワイモバイル・ヤフーWi-Fi程度の速度制限であればユーザーにほぼ影響がないだろう、ということです。スマモバの3日間3GBの速度制限ぐらいであると、多くのユーザーがデータ通信量を気にしながらモバイル通信を使うような状況になってしまうでしょう。
スマモバはWiMAXと同じくらいの月額料金で利用できますが、この厳しい速度制限を考慮して考えると、他のポケットWiFiの方がコスパがよい、といえます。
使い放題で圧倒的に安いポケットWiFiはWiMAX!
上記表に記載した通り、使い放題のポケットWiFiの中でも、WiMAXは圧倒的に安いサービスといえます。端末代・月額費用、それぞれについてもう少しくわしく解説します。
WiMAXは端末代が完全0円!
まず端末代ですが、WiMAXは約20,000円相当のWi-Fiルーターがほとんどのプロバイダで無料提供しています。その他のサービスでは、数万円程度のWi-Fiルーター代が必要となり、一括で支払うか36回(3年間)程度の分割払いにするかいずれかです。
ちなみに分割払いとした場合、キャンペーン適用でその分のいくらかは割引されます。しかし結局その分月額料金が高くなるわけですし、仮に分割払い支払い終了前に解約すると残金は割引なしに支払わなければなりません。
たとえばヤフーモバイルやヤフーWi-Fiで扱っているPocket WiFi 603HWは、一括購入で41,400円ですが、1,150円×36回払いも可能。その上でキャンペーンにより毎月1,150円が3年間割引となり、結果的に無料で購入できる計算です。ただし、たとえば仮に半年後(6回分支払い後)に解約すると、残りの30回分(34,500円)は割引なしで支払わなければなりません。
ちなみにスマモバのFUJISOFT FS030Wも似たような割引がききますが、仮に割引されたとしても毎月500円ずつは支払わないといけないことになり、結果月額料金が3,480円より高くなります。
こういったことを考えるとWiMAXの端末代無料というのがいかにお得かが分かりますね。
WiMAXは月額料金も安い
WiMAXは端末代が無料で、他ポケットWiFiと比較してお得、というだけでなく月額料金も安いです。
ここで比較した他のポケットWiFiと異なり、WiMAXは20以上のプロバイダが価格競争をしながらサービス提供しています。その結果、えらぶプロバイダによって月額料金もかわり、たとえば月額業界最安級でしられるBroad WiMAXなら月額3,411円(2年間、2年後は4,011円/月)と、他ポケットWiFiと比較しても非常に安価です。
ちなみにWiMAXでは月額料金を安くするかわりに最大で3万円程度の高額なキャッシュバックをおこなうとくとくBBのようなプロバイダもあります。長期的にみると、そういったプロバイダの方が2年総額で1~2万円程度お得になります。
ポケットWiFiの中でWiMAXが安く提供されている理由
それでは数あるポケットWiFiの中で、WiMAXがこれだけ安い理由は何でしょうか。主な理由として以下があげられます。
- 回線や設備を全て借りて提供しているから
- 20以上のプロバイダが価格競争しているから
- 短期で解約した際の違約金(解約金)が他ポケットWiFiと比較して高く設定されているから
以下1つずつ説明していきましょう。
回線や設備を全て借りて提供しているから
たとえば格安SIMでは、回線そのものはドコモやauから借りていても、回線を経由してインターネットへ接続させるための設備は基本的に自前で用意しています。一方のWiMAXは回線・設備ともにKDDI系のUQコミュニケーションズから借りてサービス運営しています。結果的に他ポケットWiFiと比較しても安価に利用できるのです。
▽20以上のプロバイダが価格競争しているから
WiMAXはヤフーモバイルやヤフーWi-Fiと異なり、同じ回線のサービスを20以上のプロバイダが争って提供しています。結果、価格競争が生まれ、料金が安くなるわけです。
短期解約したときの違約金が他ポケットWiFiと比較して高い
これはWiMAXをえらぶデメリットともいえます。たとえばヤフーモバイルのポケットWiFiでは、3年間の契約期間があり、契約更新月以外に解約すると9,500円の違約金が発生します。たいしてWiMAXではプランによって2年もしくは3年の計約期間が設定され、契約更新月以外に解約すると以下違約金が発生することになります。
・1年目の契約更新月以外の解約では19,800円の違約金が発生
・2年目の契約更新月以外の解約では14,000円の違約金が発生
・3年目以降の契約更新月以外の解約では9,500円の違約金が発生
つまり2年以内に解約すると、ヤフーモバイルより多くの違約金が発生するということです。ちなみにWiMAXの端末代は約2万円ですから、1年目に解約すると、違約金でそのほとんどの金額が回収できることになります。
とはいえ、1度ポケットWiFiのサービスを契約し利用すれば、基本的には長期契約するユーザーがほとんどでしょう。光回線などと違い、引っ越ししてもサービスを解約したり面倒な再工事の手続きなどせずに使い続けられます。
料金以外の面で比較してもWiMAXがもっともおすすめ
WiMAXは他の月間データ通信量無制限のポケットWiFiと比較して、その安い価格だけが魅力なわけではありません。
たとえば通信速度に関しては、格安SIMや格安SIMの一種といえるスマモバは数Mbps未満しかでないことも多いようですが、WiMAXは電波状況さえ悪くなければ数十Mbps~100Mbps超の通信速度も期待できます。
次にワイモバイルやヤフーWi-Fiと比較すると、提供エリアが広いことがメリット。ワイモバイル・ヤフーWi-Fiで月間データ通信量無制限とする場合、LTEでなくAXGPという回線を使いますが、この回線は郊外が提供エリアでないことが多いです。WiMAXも郊外が提供エリアでないことがあるものの、提供エリアはAXGPより格段に広くなっています。
まとめ
使い放題で利用できるポケットWiFiサービスの中では、WiMAXはダントツで安くておすすめです。端末代が完全無料となる上、月額料金も他の使い放題が可能なポケットWiFiと比較して安価。お得に使い放題のポケットWiFiを利用したいのであればWiMAXで決まりです。