WiMAX2+はグローバルIPアドレスや固定IPアドレスが使えない?

オンラインゲームやVPN接続の一部、サーバー公開などでは、グローバルIPアドレスや固定IPアドレスによる接続が必要です。

しかしWiMAX2+では標準の状態でグローバルIPアドレス・固定IPアドレスが利用できません。

ここでは、WiMAX2+でグローバルIPアドレス・固定IPアドレスを使う方法を解説しています。

Contents

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グローバルIPアドレスとプライベートIPアドレス、固定IPアドレスとは?

WiMAX2+でグローバルIPアドレスや固定IPアドレスが使えるか否か説明する前に、簡単にグローバルIPアドレス・プライベートIPアドレス・固定IPアドレスの概要を振り返っておきます。

グローバルIPアドレスとは、インターネットに接続するのに必要な住所のような情報。

183.79.250.251のように「.」で区切られた数字の羅列であらわされます。

インターネット上ではこのグローバルIPアドレスを使い、宛先と通信を行います。

ただこのグローバルIPアドレスは世界中で使える数が限定されており、全ての機器に割り振ることができません。

そこで会社内や自宅内など限られたネットワーク内でのみ使えるIPアドレス「プライベートIPアドレス」が登場します。

グローバルIPアドレスは世界中でユニークとなり重なることはありませんが、プライベートIPアドレスは同じ情報を多くの機器・ユーザーが利用しています。

最後の固定IPアドレスとは「いつも同じグローバルIPアドレスを使うこと」と考えれば間違いありません。

一般的にプロバイダのサービスを使いインターネット接続する際、個々のユーザーに割り振られるグローバルは常に同じではありません。

接続のたびにかわる可能性があります。

現実の社会でもいつも住所が変わってしまっては困ることがありますよね。

それと同じでインターネットの世界でも、サーバー公開や一部ウェブカメラ・VPN接続の際など利用用途によってはグローバルIPアドレスが変わると実現できない通信の内容があるのです。

標準でWiMAX2+用のWi-Fiルーターに割り振られるのはプライベートIPアドレス

WiMAX2+はインターネット接続できるサービスなのに、Wi-Fiルーターに割り振られるのはプライベートIPアドレス ? ということに違和感を覚える方もいるかもしれません。

しかしこれには裏があって、WiMAX2+設備の中でNAPTという機能を利用することにより、インターネット接続する際にWi-Fiルーターに割り振られるプライベートIPアドレスをグローバルIPアドレスに変換しているのです。

プロバイダ側は1つのグローバルIPアドレスを複数のユーザーで共有させることにより、グローバルIPアドレスの節約をしています。

世界中でグローバルIPアドレスが枯渇しているために、WiMAX2+では2015年3月からWi-FiルーターにプライベートIPアドレスを割り振るようになりました。

グローバルIPアドレスがないとできないこと

以前と比較すると少なくなっているとは言え、オンラインゲームやVPNと呼ばれる機密性の高いインターネット接続の一部では、今でもグローバルIPアドレスが必須。

WiMAX2+の回線を使うことは少ないかもしれませんが、インターネット上でサーバーを公開するような際にもグローバルIPアドレスが必要となります。

WiMAX2+でグローバルIPアドレスを利用するためには?

WiMAX・グローバルIPアドレスオプション

WiMAX・グローバルIPアドレスオプション

多くのプロバイダでは、Wi-FiルーターにグローバルIPアドレスを割り振る「グローバルIPアドレスオプション」を提供しています。

当サイトでは、UQ WiMAX・Broad WiMAX・とくとくBBをはじめ、@nifty WiMAXやSo-net モバイル WiMAX 2+がグローバルIPアドレスオプションに対応していることを確認しました。

このオプションを利用することで、WiMAX2+設備のNAPTを回避する設定となるため、Wi-FiルーターにグローバルIPアドレスが割り振られます。

グローバルIPアドレスオプションの利用方法

グローバルIPアドレスオプションに申込は必要ありません。

Wi-Fiルーターの簡単な設定変更だけで利用できます。

なおグローバルIPアドレスオプションは96円/月(日割なし)が発生する有料オプションなので注意しましょう。

Wi-Fiルーターの設定をもとに戻せば、翌月からこの料金は発生しなくなります。

WiMAX2+で固定IPアドレスを利用するためには?

まず残念ながらほとんどのプロバイダでは、固定IPアドレスを提供していません。

唯一ASAHIネットのWiMAX2+サービスだけは、固定IPアドレスを利用できる有料オプションを提供中。

WiMAX2+の回線から固定IPアドレスを利用したい場合は、ASAHIネットのWiMAX2+をおすすめします。

VPN接続により固定IPアドレスを使う方法も

インターリンク社の「マイIP・マイIP ソフトイーサ版」は、指定のサーバーにVPN接続することで固定IPアドレスを使えるようにするサービス。

サーバーを経由してからインターネット接続が行われるため通信速度が落ちると想定されますが、ASAHIネットのWiMAX2+以外を契約中で、どうしても固定IPアドレスを利用する必要があるのであれば「マイIP・マイIP ソフトイーサ版」を利用するとよいでしょう。


まとめ

WiMAX2+の標準では、グローバルIPアドレスや固定IPアドレスを使うことはできません。

グローバルIPアドレスを使うためには、専用のオプションを提供するプロバイダ(UQ WiMAX・Broad WiMAX・とくとくBBなど)と契約する必要があります。

次に固定IPアドレスについては、専用のオプションを提供するのは当サイトで確認する限りASAHIネットのみです。

もしくはインターリンク社のVPN接続サービス「マイIP・マイIP ソフトイーサ版」を利用することにより、他のプロバイダでも固定IPアドレスを使うことが可能です。