2017年2月、前年にリリースされたWX03に引き続き最大440Mbpsの通信速度に対応したW04が提供開始されました。
これにより、WiMAX2+のモバイルWi-Fiルーター選びに迷う状態になっています。
ただしau 4G LTE対応やバッテリー時間、コンパクトさなどポイントを抑えてえらべば、自分にあった機種を簡単に選択することが可能です。
W04・WX03・W03を比較した場合、外出先での利用がメインなら当サイトではau 4G LTEでの通信に対応したW04をおすすめします。
Contents
W04の仕様表
W04は2017年2月に発売されたWiMAX2+用モバイルWi-Fiルーターで、最大440Mbpsの通信に対応する上、そのスリムでコンパクトなデザインが特徴です。
W04の特長についてくわしく解説する前に、まずは簡単な仕様表をご覧ください。
W04を選ぶメリット
最大440Mbps(上り最大30Mbps)に対応
まずは何といっても下り最大440Mbps・上り最大30Mbpsに対応したことが大きなメリット。
従来のWiMAX2+機器が下り最大220Mbps・上り最大10Mbpsだったわけですから、理論値では2倍以上速くなっていることになります。
通信速度を重視するならおすすめの機種です。
スリムデザインで手に持ちやすい
従来のWiMAX2+機器は横長でしたが、この機種から初めて縦長のスリムなデザインを採用。
スマホを操作するように手で持ちやすくなったため、タッチパネルの操作画面がより使いやすくなりました。
WiMAX2+をうまく使いこなせるようになると、モードの変更だったりデータ通信量の確認だったりで案外WiMAX2+機器に触れる機会は多いものです。
そのためより操作しやすい機器の方がおすすめです。
また旧機種と比較してスタイリッシュなデザインも魅力。
スマホと同様で、カッコいい機種の方が毎日使っていて楽しいですね。
au 4G LTEの通信も利用可能
W4はWiMAX2+だけでなく、より提供エリアが広く屋内でも繋がりやすいau 4G LTEの通信にも対応しており便利。
必要に応じてWiMAX2+と使い分けることができます。
au 4G LTEの通信はW04本体の簡単な操作だけで実現可能です。
ただし、au 4G LTEでインターネット接続する際のハイスピードプラスエリアモードには以下2つの注意点があります。
- 1度でもハイスピードプラスエリアモードを使った月は1,005円/月の追加料金が発生する
- ハイスピードプラスエリアモードで月間7GBの通信を行うと、WiMAX2+・au 4G LTE両方の通信速度が月末まで最大128Kbpsに制限される(ギガ放題プラン利用でも速度制限の対象)
特に2つ目の速度制限が問題で、せっかく月間データ通信量無制限で使い放題なのが魅力でWiMAX2+を使っていたとしても、最大128Kbpsと低速であれば満足に動画をみることもできませんし、ホームページのダウンロードに時間がかかりネットサーフィンするのも快適ではありません。
「バッテリー時間が短い」は誤り
W04をえらぶデメリットとしてバッテリー時間の短さがあげられることがありますが、厳密にはそれは誤りで、実際のところは旧機種よりも長いです。
W04のバッテリー時間は「6時間30分」と表記されることが多いように見受けられますが、これは最大440Mbpsの通信を行うモードを本体で選択した場合。
最大220Mbpsの通信を行うモードでは「10時間30分」で、これは少し前までバッテリー時間が最も長かったW03の「9時間30分」よりも長いくらいです。
確かに6時間30分という数字だけ見てしまうと旧機種よりバッテリー時間が短く感じてしまいますが、考え方を変えれば「W04ではバッテリーを節約した場合でも最大220Mbpsの通信ができる」ともいえます。
YouTubeなどでHD画質のハイビジョン並みの動画を観る際も最大220Mbpsで十分なので、100MB超の大容量ファイルをダウンロードする際だけとかに最大440Mbpsの通信に切り替えるといった使い方も考えられます。
本体での設定切替は10秒で終えられる程簡単です。
W04と他機種を比較して買いか?
以下最新のW04・WX03・W03の機能比較表です。
W04の登場で前モデルのW03を選ぶ意味はほとんどなくなってしまいました。(プロバイダによってはW03を選んだ方が、料金が安くすむことがあるのでその意味は残っています。)
一方W04・WX03を比較した場合に、最も大きな比較のポイントとなるのはau 4G LTEの対応、バッテリー時間、サイズ・重量、そして表には記載していないWX03のクレードルで使える拡張アンテナの存在です。
このポイントについて1つずつ説明してみます。
まずバッテリー時間ですが、最大440Mbps・最大220Mbpsの通信を使った場合のどちらでもWX03の方が有利。
しかし2時間に満たない差をどうとるかは、好みの分かれるところでしょう。
6時間もあれば1日たっぷり使うのにも十分ですし、いざとなればモバイルバッテリーの手を借りることもできます。
次にサイズ・重量ですが、これもWX03に軍配が上がります。
毎日使う可能性があるモバイル機器は10gでも違うと使い勝手が変わりますから、この差をどう取るかもやはり好みによるところです。
ただ、この程度の差なら購入する機種を判断する決め手とまではいえないでしょう。
逆に縦型スリムのW04の方が操作する際に持ちやすいともいえます。
重要なポイントはau 4G LTE
最も大きなポイントはau 4G LTE。W04は対応していますが、WX03は対応していません。
モバイル通信を使いこなしていると、田舎へ旅行に行った際にWiMAX2+の電波が届かなくてネットができなかったり、ビジネスでクライアントとミーティングするのに指定されたビルの会議室でやはりWiMAX2+の電波が届かなかったりなどなど困る機会が出てくるもの。
そんな時に、「いざという時」のau 4G LTEが使えるのと使えないのとでは差が大きいですよね。
WX03・W04を比較した場合に、バッテリー時間・サイズ・重量に差があるものの決定的と言えるまでのものではありません。
しかし、いつも使わないにしても保険的な意味でau 4G LTEが使えるW04の方が使い勝手で大きな差があります。
そのため当サイトでは、WX03・W04・W03の中ではW04をおすすめします。
固定回線代わりならWX03が有利?
なおWX03・W04を比較する際、WiMAX2+を自宅の固定回線用に使うのであれば、もう1点注意が必要。
というのはWX03で使えるクレードルには、WiMAX2+の電波を受信しやすくなる拡張アンテナが付属するからです。
クレードルはAC電源につなげてWiMAX2+のモバイルWi-Fiルーターを簡単に充電できる機能を提供したり、有線LAN接続できる機能を搭載したりする機器です。
拡張アンテナ付きのクレードルを利用すれば、自宅でのインターネットがより高速かつ安定して使えるようになる可能性があります。
しかもクレードルは3,000円程度で買えるのでお手頃。
自宅でWiMAX2+を固定回線代わりに使うユーザーは要注目です。
自宅が市街地から離れた場所だったり、高い建物に囲まれた場所だったりした場合はWX03をえらぶのもよいでしょう。
あとは外出先での利用と自宅での利用のどちらを優先するかです。
まとめ
W04・WX03・W03を比較した場合、3機種で性能の劣るW03は(契約するプロバイダで他に比べて余程安いということがない限り)まず選択肢から外れます。
次にW04・WX03を比較すると、W04はバッテリーの持ちやコンパクトさで劣るものの、いざという時のau 4G LTEに対応しており外出先での使い勝手はこちらの方が優っています。
そのためモバイル通信メインならW04がおすすめ。
なお固定回線代わりメインでWiMAX2+を使うのであれば、拡張アンテナ付きのクレードルを利用できるWX03を選ぶ価値もあります。