ウルトラギガモンスタープラスは本当に使い放題?WiMAXとの違い

ソフトバンクの新プラン「ウルトラギガモンスタープラス」は、テレビCMなどでも「ギギ使い放題」と宣伝しており、あたかもインターネットが使い放題になるように見受けられます。けれど実際にはいろいろな制限があり、従来からあるポケットWi-Fiなどの「使い放題」プランのようには使えません。

この記事ではウルトラギガモンスターと、以前から「無制限」をうたっているポケットWi-Fiプランを比較した上で、ウルトラギガモンスタープラスのデメリットはなんなのか、どんな人にあっているのか解説しています。

Contents

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ポケットWi-Fi(WiMAX)とウルトラギガモンスタープラスの「使い放題」比較

ここではポケットWi-Fiのなかでも特に人気の高いWiMAXとウルトラギガモンスタープラスの「使い放題」を比較します。ポケットWi-FI(WiMAX)もウルトラギガモンスタープラスも「使い放題」をうたうサービスですが、比べてみると以下のように大きく違います。

WiMAX

(ポケットWi-Fi)

ウルトラギガモンスタープラス
無制限で使えるサービス 全て YouTube、AbemaTV、TVer、GYAO、hulu、LINE、Twitter、Instagram、facebook、TikTok

※2019年6月時点

テザリング

※500円/月の追加

速度制限までの容量 3日10GB

※1日平均約3.3GB

1ヵ月50GB

※1日平均約1.7GB

速度制限が実施される期間 翌日の18時頃~翌々日の2時頃まで 月がかわるまで
制限時の通信速度 概ね1Mbps 最大128Kbps
月額料金 1~2ヵ月目:2,170円

3ヵ月目~:3,480円

GMOとくとくBBの場合

5,980円

※そのほか通話料などが

こうして比較してみると同じ「使い放題」でも、両者に大きな差異があるのがわかるのではないでしょうか。以下、この表をもとにウルトラギガモンスタープラスのデメリットを解説します。

ウルトラギガモンスタープラスのデメリットは?

「使い放題」というポイントで比べてみて、ウルトラギガモンスタープラスがポケットWi-Fi(WiMAX)と比較したデメリットはなんでしょうか。ここではポイントを簡単にまとめます。

使い放題の対象が限定されていること

これは言うまでもないですね。ウルトラギガモンスタープラスは、使い放題できるサービスが限定されてしまっています。ここにあがっていないメジャーなサービスもたくさんあるので、物足りなく感じる人も多いでしょう。

50GB/月とは人によっては足りない…

ウルトラギガモンスタープラスの場合、「使い放題」にできるサービス以外で使えるデータ通信量は50GB/月です。大容量ではありますが、以下にあげるような使い方であると、足りなくなってしまいます。

内容 目安となる容量
DAZNの視聴。スマートフォンで画質を落さず、毎日サッカーの試合を1.5試合程度視聴する 1試合(約2時間)分で約1.2GB~1.5GB
PCとテザリングで接続し、高画質な動画ファイルを約35時間分/月、ダウンロード 1時間あたり約1.5GB(※)
dTVの視聴。HD画質で約35時間視聴 1時間あたり約1.5GB
PCとテザリングで接続し、最高画質で約25時間/月、ビデオ通話を行う 1時間あたり約2GB

※動画の種類によって大きく異なるので、一種の目安として参考にしてください。

これは、あくまでも一例です。50GBは大容量ではありますが、その程度の容量だとこのようにできないことも多くあります。自宅のパソコンで好き放題、インターネットを使うのとは違います。

一方、WiMAXであれば上記のような利用も可能。このぐらいならWiMAXの速度制限にも抵触しません。そういった意味でも、WiMAXなら外出先でも自宅でパソコンを使っているような感じでインターネットを楽しめます。

仮に速度制限に抵触したら使えないほど低速になる

ウルトラギガモンスタープラスで、特に注意が必要なのはこの点ですね。WiMAXであれば万が一速度制限に抵触しても概ね1Mpbsという通信速度でインターネットを利用できます。この通信速度であれば、スマホサイズで動画を視聴するには十分ですし、ホームページも普段より「ちょっと開くのが遅いかな」程度の間隔で(それほど気にならず)閲覧することも可能です。

たいして最大128Kbpsでは、動画はほぼ視聴できません。ホームページをみるのにも、表示されるのに時間がかかり、ストレスがかかるでしょう。満足にできるのは、LINEの通話やメールの送受信(添付ファイルなし)ぐらいでしょうか。

仮に速度制限に抵触したら回復するまでに時間がかかる…

通信速度が非常に低速なのも問題ですが、一度速度制限に抵触すると最大で約1ヵ月間は、そのまま、というのも注意すべき点です。ウルトラギガモンスタープラスの場合、翌月になるまで速度制限が解除されません。

一方のWiMAXであれば、万が一速度制限で通信速度が遅くなるにしても、その期間は3日間で10GBを消費した翌日の18時頃から翌々日の2時頃まで(約8時間)の間だけです。日中は速度が制限されませんし、この時間が経過すればいつも通り利用できます。

使い放題にしては実は安くない…

これもウルトラギガモンスタープラスのデメリットです。

データ通信プランであるウルトラギガモンスタープラスの月額料金は5,980円。さらにテザリングを使いパソコンなどもインターネット接続したいなら月額500円のオプション料金が加算され、月額6,480円になります。

たいしてWiMAXのなかでも特に料金が安いGMOとくとくBBでは1~2ヵ月目は2,170円、3ヵ月目以降も3,480円。テザリングまで含めて考えれば約半額です。

ウルトラギガモンスタープラスは結局どんな人におすすめなのか?

上述したように、ウルトラギガモンスタープラスは使い放題といっても、実際にデータ消費されないのはYouTubeなど一部サービスに限られます。また月間50GBでは、自宅のパソコン同様に「使い放題」するのにも足りません。そのため使い放題を期待して、他社からソフトバンクへ移行するというのはあまりおすすめできません。

そのためウルトラギガモンスタープラスをおすすめできるのは、以下のような条件にあてはまる方です。

  • ソフトバンクのスマートフォンを利用中
  • 普段はYouTubeなどウルトラギガモンスタープラスで使い放題となるサービスしか使わない
  • パソコンでテザリングすることがあってもときどき
  • 家族割やソフトバンク光とのセット割など割引プランを活用できる

上記のような条件にあう方であれば、ウルトラギガモンスタープラスをおすすめできます。

WiMAXをおすすめできるのはどんな人?

ソフトバンクのウルトラギガモンスタープラスと比較して、WiMAXであればサービスに限定されず、月間データ通信量無制限でさまざまなサービスを利用できます。自宅だけでなく外出先でも、インターネットを思いっきり利用したい方には、ウルトラギガモンスタープラスよりWiMAXがおすすめです。

また速度制限のルールがあるとはいえ、たっぷりインターネット接続が使えるため、一人暮らし程度であれば自宅に光回線などを敷設しなくても、WiMAXを固定回線代わりに使うこともできます。

※おすすめのWiMAXサービス=>GMOとくとくBB公式サイト

まとめ

ウルトラギガモンスタープラスは、YouTubeやhulu、LINEといった特定のサービスにおいてデータ通信量の消費なしに利用できますが、それ以外は月間50GBという制限があります。

月間50GBでは「たっぷり」利用するのに十分でないサービスも多い上に、仮に速度制限に抵触した場合の制限も厳しいので、使い放題を期待する人にはおすすめできません。

YouTube・hulu・LINE・Twitterといったウルトラギガモンスタープラスがデータ消費しないサービスのみ「使い放題であればよい」とか、ソフトバンクのスマートフォン利用中といった方であれば、ウルトラギガモンスタープラスを推奨できますが、そうでなければWiMAXのようなポケットWi-Fiサービスの利用がおすすめです。