いずれも「無線」を使った技術であることから違いがわかり辛いWiMAXとWi-Fi。
この記事では両者の違いについて説明するとともに、ポケットWiFiの代表格「ワイモバイル」と同じく月間データ通信量無制限サービスであるWiMAX2+の比較をします。
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WiMAXってなに?
WiMAXはもともと光ファイバーやADSLの導入が難しい田舎などで、無線によって高速通信を実現するために開発された規格。
簡単に言い換えると、光ファイバー・ADSLを提供できないエリアにあるユーザーの家まで、「それなら無線で高速なインターネットを届けよう」という発想のもとに作られた規格がWiMAXです。
光・ADSLの代わりになるものですから、それなりに通信速度も速くなくてはいけません。
一方、現在日本で提供されるWiMAXサービスは「モバイルWiMAX」と呼ばれる規格を使ったもので、WiMAXを移動しながらでも使えるようにカスタマイズされてあります。
ただ、「無線で高速なインターネットをユーザーまで届ける」という点ではWiMAX・モバイルWiMAXともに同じです。
Wi-Fiってなに?
まず誤解を恐れずにいうと、Wi-Fiとはインターネットに接続するための技術ではありません。
自宅や会社・事務所の中など、限られた範囲内にある端末同士で通信をするための無線によるネットワーク技術のブランド名です。
Wi-Fiという表記がある機器同士であれば、それがパソコンやスマホかタブレットか、はたまたゲーム機やプリンタなどの周辺機器かに関わらず無線で相互接続ができるわけです。
Wi-Fiのことを無線LANと言い換えることもありますが、厳密にいうと、Wi-Fiは無線LANの中の1つのブランド名。
とはいえ、いまや無線LANといえばWi-Fiを使うのが一般的なので両者は同じものとして扱われています。
WiMAXとWi-Fiは比較にならない?
WiMAXとWi-Fiはそれぞれ役割分担が違うので、実際のところ比較対象にはなりません。以下、Wi-Fi・WiMAXの役割を示したイメージ図です。
このイメージ図ではWi-FiはWi-Fiルーターを介し、同じ屋根の下にあるパソコンやスマホを1つのネットワークでつないでいます。
そうしてWi-Fiルーターが代表としてWiMAXの回線を利用してインターネットに接続。
つまりWi-Fiルーターを起点として自宅側のネットワークをWi-Fiが、インターネット側のネットワークをWiMAXが接続しているわけです。
Wi-Fiルーターのことをインターネットの「ゲートウェイ(入口)」と呼ぶことがあります。
WiMAXの役割は光ファイバーやADSLと同じ。
上図でWi-Fiルーターとインターネットを接続する回線を光ファイバー・ADSLに置き換えることもできます。
ポケットWiFiとは
ポケットWiFiとは「ポケットに入るサイズのWi-Fiルーター」のこと。
今や自宅にWi-Fiルーターを導入して無線でインターネットを楽しむご家庭は多いと思いますが、そのWi-Fiルーターにバッテリー搭載しコンパクトにしてポケットに持ち運べるようにしたのがポケットWiFiです。
同じコンセプトの基につくられた機器を「モバイルWi-Fiルーター」とも呼び、両者は同じものとして扱われることも多いのが実際のところ。
ただ厳密にいうとポケットWiFiとは、テレビCMでも有名なワイモバイルが提供する、外出用のWi-Fiルーターを使ったモバイルデータ通信サービスのことを指します。
吉野家の「牛丼」と松屋の「牛めし」が、いずれも牛肉を使った丼で名前が違うだけ、といえばわかりやすいでしょうか?
WiMAX2+とポケットWiFiの比較 ? どっちがおすすめ?
外出用のWi-Fiルーターを使うサービスとして比較されることの多いWiMAX2+とヤフーモバイルのポケットWiFi。
どちらも月間データ通信量が無制限で使えるサービスであり、それゆえ比較対象にされているようです。
当サイトでは、両者を比較した場合以下にあげる4つの理由でWiMAX2+をおすすめしています。
理由1:料金が安い
ワイモバイルで使い放題のオプション(AXGP)をつけたプランを選ぶと月額料金は4,380円。
一方のWiMAX2+はさまざまなプロバイダよってサービス提供されており、安いところなら月額約3,500円程度から利用可能。
モバイル通信を利用するならできるだけ月額料金が安い方がいいですよね。
理由2:端末代が無料
WiMAX2+は多くのプロバイダで最新機種でも端末代無料で契約できるケースがほとんど。
プロバイダによって高くても3,000円程度です。
一方のワイモバイルは、たとえば603HWは62,208円(もしくは1,728円の36回払い)かかります。
理由3:提供エリアがひろい
WiMAX2+とワイモバイルが利用するLTE回線を比較すると、LTEの方が提供エリアが繋がりやすくつながりやすいと言われています。
しかしワイモバイルで使い放題を使う際はAXGPという通信方式を利用する必要があり、その場合は以下の通りWiMAX+の方が提供エリアが広くなります。
提供エリアは今後広がる可能性がありますが、できるだけ広い方が使い勝手はよいですよね。
理由4:契約期間の縛りが短い
WiMAX2+は2年契約が基本で、契約更新月以外に解約すると違約金が発生します。
違約金の額は1~2年目に解約すると最大19,000円、3年目以降は9,500円。
一方のワイモバイルは契約期間が3年間となっており、WiMAX2+より長いです。
違約金は常に9,500円で1~2年目はワイモバイルの方が安いですが、2年も使っていれば手持ちのポケットWiFi・モバイルWi-Fiルーターはバッテリーの減りが早くなっていたり、機種が古くなって早い通信速度を利用できなかったりと支障が生じる可能性が高いです。
それなら2年で新しい契約に切り替えて新しい機種を使える方がお得。契約期間が短い方が有利です。
まとめ
WiMAXとWi-Fiを比較すると、WiMAXはインターネットに接続するためのサービス、Wi-Fiや自宅・会社など限られた範囲内でネットワークを構築するのに使う通信技術です。
WiMAX2+とポケットWiFiサービスとして有名なワイモバイルを比較した場合、料金が低価格でより提供エリアがひろい上に契約期間が短いWiMAX2+をおすすめします。