スペイシーWiFiってどんなサービス?ユーザーの評判や速度制限は?WiMAXとどっちが良い?

スペイシーWiFiはモバイルWi-Fiルーターのサービスで、ユーザーからの評判も高いです。ただしサービスリリース当初「ない」と言われた速度制限も、回線提供元の指示により4GB/日で実施されるようになっています。

ここではスペイシーWiFiのサービス詳細についてくわしく解説すると共に、以前からある月間データ通信量無制限のモバイルWi-Fiサービス「WiMAX」と比較。どんなときにどちらをえらぶとよいかも解説しています。

Contents

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スペイシーWiFiってどんなサービス?

2018年4月に提供開始された新しいレンタルWi-Fiサービス。契約期間による縛りがない上、契約1日~10日目は350円/日、11日目以降は88日/円(1ヵ月目5,260円/月、2ヵ月目以降2,640円)という破格な安さで注目を浴びています。スペイシーWiFiを運営するのは、貸会議室の事業展開をする株式会社スペイシーです

利用する回線はソフトバンクのLTE回線で、つながりやすさと通信速度は折り紙付き。くわえて「当初は」速度制限なしと言われていました。

なおスペイシーWiFiを契約するためには、同社の会議室予約サイトの無料会員登録をすませる必要があります。登録自体は無料。年会費のようなものもないため、株式会社スペイシー公式サイトから貸し会議室の予約をしない限り、この会員登録によって料金が発生することはありません。

https://www.spacee.jp/wifi/

スペイシーWiFiの速度制限ってどんな感じ?

サービススタート時には速度制限なしとうたっていましたが、回線提供元のソフトバンクからの指示によって、1日4GBのデータ通信量消費で速度制限に抵触する仕様に変わりました。速度制限に抵触した場合、当日の24:00まで最大128Kbpsという超低速な通信速度に制限されます。

この通信速度であると、ホームページが開くのにも時間がかかるようになり、快適にはインターネットが使えません。LINEの音声通話やテキストのみのメール送受信くらいなら問題ありませんが、動画視聴はほとんどのサイトでできないか非常に画質が悪くなります。

1日4GBってどんな感じ?

速度制限のルールがあると言っても、1日4GBもあれば問題なく使える方が多いことでしょう。

たとえば、画像が多いホームページ(1ページ数MBとして)でも数千回参照(ダウンロード)できます。また小さなスマホ画面でみるようなYouTube標準画質の動画なら約20時間、ノートPCのような大画面でみるYouTube HD画質(1080P)の動画でも約3時間鑑賞可能。よほどのヘヴィユーザーでないと使いきれないでしょう。ホームページをみる、LINEを使う、SNSを使う、YouTubeなどで動画をいった一般的な利用であれば、ほぼこの容量で間に合うはずです。

こんなときは1日4GBでは足りない?

モバイルWi-Fiサービスは、自宅の固定回線の代替えとして使われることもあります。たとえば家族の2人がある程度インターネットを多く使うユーザーだったとして、YouTube HD画質(1080P)を1人あたり1.5時間ずつみれば、それだけで制限に抵触してしまいます。

またスカイプ ビデオ通話だと2時間足らずで4GBのデータ通信量を消費、Jリーグやプロ野球の生中継で有名なDAZNを視聴する際、スマホの小さな画面なら約3時間、PCなどの大画面であれば1時間程度の視聴で4GBを消費します。

そして、もっと注意が必要なのは、速度制限に抵触した際に最大128Kbpsという超低速になってしまうことですね。格安SIMですら制限時の通信速度は2倍の最大256Kbpsが一般的。最大128Kbpsでは、とても快適にインターネットを使えません。仮に家族で共有しているような場合は、ケンカになってしまいそうです…。

スペイシーWiFiの評判は?

スペイシーWiFiのユーザーの評判は概ねよいですね。以下のように、好意的な口コミがならびます。

快適に使えているユーザーがほとんどのようです。たいして以下のように4GB/日で足りず、スペイシーWiFiを解約するユーザーもいます。

スペイシーWiFiとWiMAXの徹底比較

ここでは従来から月間データ通信量無制限のモバイルWi-Fi「WiMAX」とスペイシーWiFiを比較してみましょう。これによってどんなときに、スペイシーWiFiをえらぶとよいか、よりクリアにわかる筈です。

なおWiMAXに関しては、月額業界最安級として知られるBroad WiMAXを例にとります。WiMAXはどのプロバイダをえらんでも通信品質や速度制限はかわりません。

スペイシーWiFi WiMAX

(Broad WiMAX)

初期費用 0円 3,000円
月額費用 1ヵ月目:5,260円

2ヵ月目以降:2,640円

1~2ヵ月目:2,726円

3~24ヵ月目:3,411円

契約期間の縛り なし 2年間
違約金 なし 9,500円~19,000円
解約時の機器返却 必要※破損・紛失などで返却できないときは25,000円の弁済金が必要 不要
クレジットカード与信枠 4万円 不要
速度制限のルール 1日4GB 3日間で10GB
制限時の通信速度

(制限が行なわれる時間)

4GB消費した日の24:00まで最大128Kbps 翌日の18時頃~翌々日の2時頃まで概ね1Mbpsとなる
Wi-Fiルーターの選択 不可

※モバイルWi-Fiルーターのみ

可能

※モバイルWi-Fiルーターの他、自宅用のホームルーターの選択も可能

サポート 電話サポート:なし

メールサポート:3営業日以内に回答

電話サポート:あり

メールサポート:通常1営業日以内

初期費用・月額費用について

スペイシーWiFiは初月のみ月額料金がWiMAXより高いですが、初期費用0円なので相殺されてあまりある感じですね。2ヵ月目以降は、スペイシーWiFiの方が安価に利用できます。

契約期間の縛り

契約期間の縛りがないのはスペイシーWiFiの大きなメリットといえますね。結果、解約時の違約金も不要なので、気軽にスペイシーWiFiを契約することができます。

解約時の機器返却・クレジットカードの与信枠

契約期間の縛りがない一方で、スペイシーWiFiはモバイルWi-Fiルーターの返却が必要となり、仮に返却できないと25,000円の弁済金が必要となります。これはスペイシーWiFiがモバイルWi-Fiルーターのレンタルを行うサービスだからです。たいしてWiMAXは、機器は売り切り(無料)が通常なので、仮に解約時にWi-Fiルーターが壊れていたとしても弁済金などの支払いは不要です。

加えて、スペイシーWiFiは契約時にクレジットカードの与信枠が4万円抑えられる点にも注意が必要。実際に4万円が請求されるわけではありませんが、弁済金を支払えないときの保証のために確保され、解約時に仮に端末を返却しないと、そこから弁済金が支払われることになります。結果、スペイシーWiFiを契約している間は支払に利用したクレジットカードの利用可能額が、その分減ることになります。

速度制限について

スペイシーWiFiは1日4GB、WiMAXは3日間10GBのデータ通信量消費で速度制限に抵触します。

どちらが使いやすいかは人によるかもしれませんが、基本的には3日間という枠の中で自由に10GBまで使えるWiMAXの方が使い勝手はよいでしょう。たとえばWiMAXでは、仮に4GB以上のデータ通信量を消費した日があったとしても、前後あわせて3日間で10GBを超えなければ速度制限に抵触しません。より余裕をもって使えるのはWiMAXです。(インターネットを使う日、使う量が少ない日に波がある方が多いですよね。)

さらに大きいのは、制限時の通信速度の差。WiMAXのように概ね1Mbpsあれば、だいたいのホームページはいつもとほぼ同じように視聴できますし、スマホの小さな画面で視聴するのに適したYouTube標準画質程度の動画は鑑賞可能。(PCで同じ画質の動画をみると、古いテレビの画像のように多少荒くなりますが、鑑賞できないことはありません)

Wi-Fiルーターの選択

スペイシーWiFiは決まったモバイルWi-Fiルーターしかえらべません。また外出先での利用に適したモバイルWi-Fiルーターのみとなり、自宅で使うタイプのホームルーターはありません。

ホームルーターとは、バッテリー非搭載でモバイルWi-Fiルーターよりサイズが大きい(といっても机において邪魔にならない程度)代わりに、大型のアンテナを搭載したルーターのことです。

アンテナの感度がよくなるため、電波をつかみやすくより高速な通信が可能。環境によっては数倍ほどの差が生じることもあります。またWi-Fiの電波が飛びやすくなるので、Wi-Fiルーターが設置してある場所と違う部屋でインターネット接続する際にも便利です。

WiMAXはモバイルWi-Fiルーターだけでなくホームルーターにも対応。外出先だけでなく自宅での利用にも適しています。

サポートについて

この点もスペイシーWiFiとWiMAXの大きな違いですね。結論から言ってスペイシーWiFiはサポートが薄いです。電話でのサポート窓口がなくメールサポートのみなのに加えて、解答は問い合わせから3営業日以内を目標としているようです。

一方、WiMAXのプロバイダはだいたい電話サポートを用意していますし、メールサポートにしても1~2営業日以内に返答があるケースがほとんど。中にはWiMAX元祖のプロバイダ「UQ WiMAX」のようにメールサポートの返信目標を24時間以内に設定しているプロバイダもあるくらいです。

このためスペイシーWiFiは、ある程度モバイルでのインターネット接続設定やトラブルシューティングに慣れた上級者におすすめします。初心者の方は電話サポートがあって、メールでの返信も早いWiMAXの方がおすすめです。

スペイシーWiFiはこんなときにおすすめ

契約期間の縛りがない上に、月額料金が安いのがスペイシーWiFiのメリット。4GB/日の速度制限のルールはありますが、あまり高画質な動画をたくさんみないなど気を付けてさえいれば、抵触せずにすむでしょう。

【スペイシーWiFiが合うケースの例】

  • 外出先でのインターネット接続用に使い、かつ高画質な動画の視聴を控える
  • DAZNなど膨大なデータ通信量を消費する通信用途には使わない
  • 単身赴任のアパートで、手軽に使えるインターネット回線として契約する
  • サポートは特に不要。問題が起きても自分でたいてい解決できる

WiMAXはこんなときにおすすめ

スペイシーWiFiと比較すると速度制限のルールが緩いので(3日間10GB/制限時の通信速度概ね1Mbps)、高画質な動画をたくさん鑑賞したい際にも適しています。高画質な動画をたっぷり鑑賞したい際、自宅の固定回線に近いかたちでデータ通信量を気にせず外出先でもインターネットを楽しみたい方は、WiMAXの方が便利でしょう。

またWiMAXはモバイルWi-Fiルーターだけでなくホームルーターが選択可能。家族数人で使う固定回線の代替えとしてもおすすめです。

まとめ

スペイシーWiFiは契約期間の縛りがなく安価な月額料金で使えるモバイルWi-Fiのレンタルサービス。ユーザーの評判も上々です。ただし4GB/日の速度制限のルールがあるので注意が必要。これ以上のデータ通信量を消費すると、その日の24時になるまで通信速度が最大128Kbpsという超低速に抑えられてしまいます。

HD画質以上の動画を思う存分視聴したいとか、自宅の固定回線に近いかたちでたっぷりインターネットをたのしみたいという方は、速度制限のルールが緩いWiMAXの方がおすすめ。なおかつWiMAXなら自宅での利用に適したホームルーターもえらべるので、固定回線の代替えとしてもおすすめできます。