WiMAX2+を固定回線の代替として使うにあたって問題となるのが3日間10GBの速度制限。
しかしこの速度制限を丁寧にひもとくと、仮に固定回線替わりにWiMAX2+を使うとしても、影響は限られることがわかります。
3日間10GBの速度制限とは具体的にはどのようなものかイメージして「正しく心配する」ことが必要です。
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WiMAX2+を固定回線の代替えとして使うと?
WiMAX2+は固定回線にも負けないモバイルインターネットが、月間データ通信量無制限で使い放題の素敵なサービス。
今後1Gbps超の増速を目指している上に、速度計測すると数十Mbps程度という光回線に負けない通信速度を記録したというユーザーの口コミも多く(私の環境でもそうです)固定回線の代替として利用されることも多いです。
WiMAX2+回線の提供元であるUQコミュニケーションズでは以下のような実測結果を公開しており、軒並み数十Mbps~100Mbps超の実測を記録しています。
これらの特長から、WiMAX2+は固定回線の代替として利用されることも多いです。
WiMAX2+を固定回線の代替えとして使うことで、月額4,000円~5,000円程度の通信費用をまるまる浮かすこともできます。
WiMAX2+ならデータ通信量の追加購入で余計な出費をすることもありませんし、スマホの登場で年々高くなるばかりの通信費用を節約するのに有効な手段であることは間違いありません。
3日10GBの速度制限は固定回線の代替利用には致命的?
しかしWiMAX2+を固定回線の代替えとして使うにあたって注意すべきは3日間10GBの速度制限。
WiMAX2+では月間データ通信量無制限のギガ放題プランを使っている場合でも、特定ユーザーの使い過ぎで帯域がいっぱいになり多くのユーザーに営業がでるのを予防するため、以下内容の速度制限の対象となります。
このうちWiMAX2+を固定回線都の代替として利用するときにチェックすべきは3日間10GBというデータ通信量と制限が発生する時間についてです。
3日間10GBは足りない?
スマートフォンやタブレットと比較すると、パソコンの方がデータ通信量を多く消費するのが一般的です。
アンチウイルスソフトやOSのアップデートだけでも1度に数百MB、場合によっては1GBを超えるデータ通信量が発生することもあります。
一方10GBのデータ通信量とは、目安として以下にあげることができるぐらいの容量。
この表をみてわかるように、ネットサーフィンやLINEの利用、メールの送受信くらいでは3日間で10GBのデータ通信量を使い切ることはまずないでしょう。
その一方で特にSkypeビデオ通話など、動画にかかわる利用でデータ消費がはげしいことがわります。
ただそれでも、たとえば膨大なデータ通信量が必要な高画質(HD)の動画を1日約4時間みても、3日間で10GBは使いきれません。
そのため非常にざっくりした目安ですが、特にデータ通信量の消費が激しいフルHD画質の動画を見続けるなどでなければ、モバイルと固定回線での利用あわせて1日約4時間ずつインターネットを使っても、3日間10GBは使いきれないと言っても間違いではないでしょう。
さらにこれはずっとHD画質の動画を鑑賞した場合のざっくりとした目安ですから、インターネット利用の半分以上がネットサーフィン・LINE・メールの利用であれば、もちろんこの時間はもっと長くなります。
つまり、ここであげた超高画質(フルHD画質)な動画を頻繁に鑑賞するとか、数百MB・数GB超のファイルを頻繁に送受信するとか、はたまた長時間インターネットを利用するようなヘヴィユーザーでなければ、たった3日間で10GBというデータ通信量は使いきれないということです。
裏を返せば、自分がインターネットのヘヴィユーザーだな、と思う場合はここに書いた目安を参考に3日で10GBのデータ通信量を消費するかイメージしてみるとよいでしょう。
18時~2時頃にどれだけ使う?
3日間10GBのデータ通信量によって速度制限が実施されるのは、18時~2時頃という多くの人が固定回線を使っていそうな時間帯。
そのためWiMAX2+を固定回線の代替えとして利用するユーザーの方がこの速度制限の影響を受けやすいとは言えます。
ただし、固定回線の代替といってもSOHOユーザーが個人事務所用に使うようなケースなら、そもそも速度制限の対象でない2時頃~18時頃までの方がインターネットをよく利用すると想定されるので影響はうけにくいでしょう。
3日間10GBの速度制限の影響について考える場合は、固定回線を主に利用する時間を考えて影響をイメージしてみてください。
3日10GBの速度制限が実施されたら
固定回線代わりにWiMAX2+をつかうにあたって、「もし3日10GBの速度制限が行われたら?」をイメージしてみるとよいでしょう。
大手携帯キャリアや格安SIMでは、速度制限が行われると最大200Kbps・最大128Kbpsといった非常に低速な速度となりネットサーフィンすら快適に行えなくなると想定されます。
ですが、WiMAX2+の速度制限に抵触したとしても制限時の通信速度は概ね1Mbps。
仮に通信速度がこれだけあれば以下にあげるような利用には影響は特にありません。
- ニュースサイトやYahoo!・Amazonなどの比較的軽量なサイトの閲覧
- LINEの利用
- Skypeでの音声通話・ビデオ通話 ※HD画質やグループでの利用を除く
- 標準画質以下での動画鑑賞 ※標準画質とはアナログテレビ程度の画質
- パズルゲーム・RPGなど高画質な動画をともなわない多くのネットゲーム ※アクション要素の強いゲームは除く
- Twitter・Facebookの利用 ※動画の参照は除く
逆に1Mbpsでは以下のような利用の際に影響がでると想定されます。
- 複数人での回線の共有 ※標準画質の動画でも1度に2人以上が鑑賞しようとすると支障がでます。
- 大容量ファイルの送受信
※100MBのファイルをダウンロードするのに通信速度10Mbpsなら約1分30秒ですむが、1Mbpsだと約13分かかる - FLASHや高画質な画像をふんだんに利用したPC向けホームページの鑑賞 ※閲覧できますが開くまでに10秒~数十秒程度かかると想定されます
- モンスターハンターのようなアクション系のネットゲーム
- HD画質以上の動画鑑賞
たとえば仮に速度制限に抵触しても「少し動画の画質を落として我慢すればいいや」といった妥協をしてもいいなら、特に問題ないでしょう。
しかし、「影響あり」であげたような内容の通信を18時~翌2時の間に多く行うなら速度制限の影響を受けると想定されます。
まとめ【速度制限が固定回線代替に与える影響を知っておこう】
WiMAX2+を固定回線の代替として利用する場合、3日間10GBの速度制限がどのように影響するかを、自分の利用にあてはめてイメージしておくことが有効です。
フルHD画質以上の高画質な動画を常に見続けるような例外を除いて、モバイルと固定回線代替あわせて1日4時間程度使ったとして3日間10GBの速度制限には抵触しませんし、仮に速度制限に抵触しても概ね1Mbpsの速度があれば多くの通信が問題なく行えます。
逆に「フルHD画質の動画をたくさん鑑賞したい」とか、数百MBクラスのファイルを頻繁に送受信するといった場合は、3日10GBの速度制限を大いに受けると考えられるので、WiMAX2+でなくフレッツ光などの固定回線を使った方がよいでしょう。