WiMAX2+のギガ放題プランは高速なインターネット通信が使い放題で固定回線の代替えとして使うこともできるため、家計を悩ませる通信費を節約できます。
また工事が不要で仮に引越などをした際にも、移転先ですぐに使えるメリットもあります。
ただし光ファイバーなどの固定回線と比べれば安定性や通信速度が落ち、複数人で回線を共有する場合などは注意が必要。
ここでは、固定回線と比較した場合にWiMAX2+が代替になるか、そのメリットや注意点をまとめています。
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WiMAX2+を固定回線の代替に使うメリット
WiMAX2+のギガ放題プランは、他の多くのモバイル通信サービスと違って1ヶ月で使えるデータ通信量に上限はありません。
さらに最大通信速度では光ファイバーに迫る440Mbpsと高速なこともあり、WiMAX2+を固定回線代わりに利用するユーザーも多いです。
では、固定回線の代替えとしてWiMAX2+を利用するメリットは何でしょうか? ここでは主なポイントをあげます。
メリット1:固定回線代を節約できる
家計やお小遣いの中で、インターネット回線の代金は馬鹿にならない程の金額にのぼります。
これを何とか節約できないか、というのは誰もが1度考えたことがあるのはでないでしょうか。
そこでモバイル回線用のWiMAX2+を固定回線の代替として使うことで、まるまる固定回線の代金をうかせることが可能。
固定回線は以前より安くなっているとはいえ、月額4,000円~5,000円程度かかりますから、それがかからなくなるのは大きいですね。
メリット2:引越しなどの際も工事が不要
固定回線を敷設する場合、業者を家にあげて宅内工事をする必要があります。
そのため契約しても業者の都合ですぐには使えませんし、1~2時間ほどの工事に立ち会うのも面倒なものです。
その点WiMAX2+なら工事の不要がないので端末さえ手元にあればすぐに利用できます。
さらに仮に引越しなどがあった際にも移転先で工事なしですぐに使えるのも便利ですね。
メリット3:場合によってモバイル利用も可
旅行などで出かける際に、WiMAX2+の端末を持ち出せば外出先で利用することもできます。
ホテルや旅館にインターネット回線がないこともありますから、そこで自宅と同じ回線を使えるのは便利ですね。
WiMAX2+と固定回線を比較して注意すべき点
WiMAX2+を固定回線代わりに使えるのは便利ですが、両者を比較した場合、一般的に回線品質には差があります。
無線の電波で通信を行うWiMAX2+と比較すると、ケーブルで確実に通信を行う固定回線の方が品質的は断然良いです。
そのため、WiMAX2+を固定回線として使う場合は、以下4つのデメリットに気をつけねばなりません。
デメリット1:通信速度や安定性が落ちる
WiMAX2+はモバイル回線としては高速な通信速度を実現できますが、たとえば4K品質の動画鑑賞だったり通信品質を厳しく問われるFPSなどのオンラインゲームだったりには適していません。
とはいえHD品質程度(ハイビジョン画質)の動画鑑賞だったり、そこまで通信品質を問われない多くのオンラインゲームのプレイだったりは問題なく利用可能です。
そのためWiMAX2+を固定回線代わりに使うか否かは「どんなことにインターネットを利用するか」をまず考えて決める必要があります。
たとえばホームページの閲覧やビデオチャットくらいでも問題ないので、それ程通信速度にこだわらないようであれば特に問題ないでしょう。
デメリット2:3日間10GBの速度制限がある
他のモバイル回線同様に、月間のデータ通信量が使い放題とはいえWiMAX2+にも速度制限があります。
具体的には3日間で10GBのデータ通信量を消費した場合にその翌日18時~翌々日2時まで通信速度が概ね1Mbpsに制限されます。
制限後の通信速度が最大128Kbps・200Kbpsという一昔前のナローバンド並に低速だったり、3日間3GBの使用で速度制限が発動したりする他のモバイル通信と比較すれば断然制限が緩いとはいえ、固定回線の代替えとして使うとなると気を付けることが必要です。
1Mbpsでは画像や動画がふんだんに使われたPC用の重いホームページだと、開くのにも時間がかかるようになります。
また標準画質の動画は問題ないとして、HD画質の動画鑑賞も途中で途切れるなどして快適ではないでしょう。
ただし10GBといえば、膨大なデータ通信量を必要とするYouTubeの高画質(HD)動画を約13時間も鑑賞できるデータ通信量です。
1日になおすと約4時間20分。
これだけあれば、相当なヘヴィユーズをしない限り十分ですよね。
この速度制限について気をつける際は、「そもそも自分がそこまで、自宅でインターネットを利用するか」を考える必要があります。
自宅でインターネットを使うのが合計1日3~4時間未満であれば、この速度制限を気にする必要はないでしょう。
なおネットサーフィンやLINEでメッセージをやりとりしたり音声での通話をしたりする場合のデータ通信量は少ないので、それだけで3日で10GBを消費しきることはまずないです。
仮にLINEで3日間続けて音声での通話を続けたとしても10GBのデータ通信量は使い切れません。
またSNSを利用する場合も、貼り付けられた動画をたくさん鑑賞しない限り、まず3日間で10GBのデータ通信量は十分過ぎる容量です。
たとえばSNSで5MB程の高画質な画像をアップロード・ダウンロードする場合でも10GBなら2,000枚まで可能な計算です。
デメリット3:家に複数ヘヴィユーザーがいると…
自宅で2人以上インターネットを使い、動画やオンラインゲームを使うユーザーがいる場合は注意が必要です。
たとえばYouTubeのHD画質動画を複数端末で同時に観る際の推奨通信速度は13Mbps。
環境によってはWiMAX2+の通信速度はこれより落ちますし、3日間10GBの速度制限が行われ仮に通信速度が概ね1Mbpsになれば、そのネットワークで標準画質程度の動画を2つ以上の端末で同時に鑑賞するのは難しいでしょう。
また2人以上が動画やオンラインゲームをたくさんするような家庭であれば、当然ですが、その分3日間10GBの速度制限にも抵触しやすくなります。
繰り返すように、10GBあればYouTubeの高画質(HD)動画を約13時間(1日あたり約4時間20分)観られるほどですが、これを2人分で割れば1日あたり約2時間10分。
一気に速度制限にかかる可能性が高くなりますね。
そのためホームページやLINEの音声通話、SNS利用ぐらいしかインターネットを使わない家庭とか、家族の中でインターネットを使い高画質な動画をみたりオンラインゲームを楽しんだりするのが子供1人だけといった場合なら、WiMAX2+を固定回線の代替えにおすすめできます。
デメリット4:端末を外に持ち出す場合はどうする?
WiMAX2+は外でも利用することができますが、その場合端末を持ち出す必要があり当然自宅でインターネットが使えなくなってしまいます。
そのため、WiMAX2+を家族で共有して使うような場合で、なおかつ家族の誰かが端末を頻繁に外へ持ち出す可能性がある場合は、残念ながらWiMAX2+を固定回線代わりに使うのは合わないでしょう。
WiMAX2+を固定回線代わりにぴったりなケースはこれだ!
WiMAX2+端末を1人で占有できる1人暮らしや家族がインターネットをほとんど使わない環境であれば、WiMAX2+を固定回線の代替として使うのに最適です。
他の家族がインターネットで動画を観ているから、自分が観れなくなってしまうなんてことはありませんし、端末を外に持ち出してモバイル通信用に使っても誰も迷惑しません。
固定回線と比較すれば通信速度や安定性が落ちるデメリットは残るものの、それ以外のデメリットはこの場合なくなります。
学生が一人暮らしを始める場合やお父さんが単身赴任する場合など、WiMAX2+を固定回線の代替として使えば通信費用を節約してお小遣いにまわせます。
それに面倒な工事が不要で契約してすぐに使えるのも、特に部屋に誰もいないことが多い一人暮らしの場合は助かりますね。
まとめ
高速なモバイル通信が使い放題となるWiMAX2+なら固定回線の代替えとして利用でき、通信費用の節約が期待できます。
ただし、FPSのような高い通信品質のインターネット回線が必要なオンラインゲームで遊ぶ場合など、固定回線と比較してWiMAX2+の利用が適さないこともあります。
そのため注意点をしっかり把握した上で、自分の利用にあわせてWiMAX2+を固定回線代わりに使うか検討して下さい。