モバイル環境でタブレットやパソコンをインターネット接続するための方法として、スマートフォンを使ったテザリングがあげられます。
手軽な方法ですが、データ通信量や通信速度ではWiMAX2+に軍配が。
ここでは、テザリング・WiMAX2+それぞれのメリットをまとめ、どういった場合にどちらがおすすめかをまとめます。
Contents
テザリングとは?
スマートフォンを中継機(ルーター)代わりに利用して、スマートフォンの通信回線を使ってパソコンやタブレット、ゲーム機などをインターネット接続する機能です。
スマートフォンの通信契約を活用できるため、他の機器をインターネット接続するために別途契約したり機器を用意したりする必要はありません。
WiMAX2+とは
月間データ通信量無制限で、高速なモバイル通信を利用できるサービスのことです。
外出先で利用する際は、通常ポケットサイズの「モバイルWi-Fiルーター」という機器を使います。
テザリンクとWiMAX2+の比較
テザリング・WiMAX2+の特長について比較表にしてまとめてみます。
「手軽さ」についての比較 – テザリングが有利
テザリングを使う最大のメリットは、既存のスマートフォン用契約と手元のスマートフォン本体を使って、タブレットやパソコンなど他の機器をインターネット接続できることです。
WiMAX2+を使う場合は、別途専用の契約をしたり、「モバイルWi-Fiルーター」と呼ばれる機器を持ち歩いたりしなければなりません。
「設定」の簡単さの比較 ? WiMAX2+の方が簡単
スマートフォン用のテザリングの設定も複雑ではない上に、1度行えばテザリング接続のたびに設定し直す必要はありません。
ただしWiMAX2+の方はモバイルWi-Fiルーターは設定済の状態でとどくので、比較するとテザリングの方が手間がかかるといえます。
またテザリングを使う際と使うのをやめる際はスマートフォンの設定でオン/オフをする必要がありますが、モバイルWi-Fiルーターは電源をオン/オフするだけです。
「バッテリー」の持ちの比較 ? WiMAX2+の方が長持ち
スマートフォンで最もよく使われるWi-Fiテザリングは、スマートフォンが通常の処理に加えWi-Fi接続を継続するためにバッテリー消費が激しくなります。
たいしてWiMAX2+用のモバイルWi-Fiルーターは、モバイル通信に特化した機器なのでテザリングと比較してバッテリーの持ちは長いです。
通信速度の比較 ? WiMAX2+の方が高速
テザリングはスマートフォン内の処理が加わってしまうため、もともとのスマートフォンの通信速度より子機となるパソコンやタブレットなどの通信速度が遅くなります。
たいしてWiMAX2+が利用するモバイルWi-Fiルーターは通信に特化した機器なので、テザリングと比較して通信速度が出やすいです。
データ通信量は ? WiMAX2+の方がたっぷり使える
テザリングでもっともこわいのは想定外にデータ通信量が消費されること。
たとえばパソコンをテザリンクで接続すると、ウイルスソフトやOSのアップデート、Google Driveなどのオンラインストレージサービスのファイルの同期など思わぬ通信がたくさん発生します。
消費されるデータ通信量もスマートフォンよりはるかに膨大なので、はじめのうちは特におどろくことでしょう。
一方、WiMAX2+は月間データ通信量無制限で利用できるため、データ通信量に関する心配はありません。
WiMAX2+にも速度制限がある?
WiMAX2+のギガ放題プランは月間データ通信量無制限ですが、一部ユーザーの利用で帯域がふさがってしまうような事態を防ぐために、以下内容の速度制限のルールがあります。
ただ、このルールは非常に緩いものです。
大手携帯キャリアや格安SIMでは月間データ通信量20GB・30GBの大容量プランが登場していますが、WiMAX2+ではその半分や1/3の容量を3日間で使い切らないと速度制限にかからないのです。
また、大手携帯キャリアや格安SIMの速度制限では、月末まで最大128Kbps・最大200Kbpsというネットサーフィンまでページが開くのが遅くなり支障がでるほどですが、WiMAX2+なら制限時も概ね1Mbpsと5倍以上の通信速度。
たいていのホームページは制限前と変わらないスピードでひらきますし、動画もYouTube標準画質程度なら鑑賞可能。
大手携帯キャリアや格安SIMでテザリングする場合と比較するとはるかに快適です。
テザリングはこんなときにおすすめ
繰り返すようにWiMAX2+と比較した際のテザリングのメリットは、「手軽に使える」ことです。
WiMAX2+を使うときのように別にモバイルWi-Fiルーター用の契約をする必要はありませんし、スマートフォン1台あれば他の機器をインターネット接続できます。
そのためテザリングを時々しか利用せず、既存のデータプラン契約に含まれるデータ通信量で間に合うようであればWiMAX2+を契約する必要もないでしょう。
WiMAX2+はこんなときにおすすめ
WiMAX2+を契約することで、月額約3,500円~約4,500円 (プロバイダにより異なる)の費用が増えることになります。
またスマートフォン以外に、ポケットサイズのモバイルWi-Fiルーターを持ち歩かねばなりません。
つまり、このデメリットを超えるようなメリットがあるか否かが問題になってくるわけですが、既存のスマートフォンのデータプランを超えてたっぷりインターネット通信を使いたいのであればWiMAX2+が断然おすすめ。
たとえば大手携帯キャリアや格安SIMでは、データプラン契約内のデータ通信量を超えて同じ月内に高速な通信を行うのであれば、1,000円/GBなどの追加料金が発生します。
WiMAX2+ならたった4~5GBデータ通信量を追加する程度の料金で契約できるわけですし、もちろんそれ以上利用したとしても追加料金が発生しません。
ほんとうにそのデータ通信量で足りますか?
現在、大手携帯キャリアや格安SIMのデータプランを使っている場合、ほんとうに今の契約で足りているか思い返してみてください。
仮に「足りている」としても「速度制限がこわいから使うのやめようか」とか「動画の画質を落とそうか」など我慢していませんか?
たとえば以下はYouTubeの動画を鑑賞する際のデータ通信量の目安値です。
表にあるように画質が上がれば上がる程、飛躍的に消費されるデータ通信量が増えてしまいます。
そのためデータ通信量を契約内に納めるのであれば画質を落としたり動画をそもそもスマートフォンの通信契約でみなかったりといったユーザーが多いのではないでしょうか。
想像してみてください。
WiMAX2+を契約すれば、そういった我慢をせずにストレスなくモバイル通信を使いこなせるわけです。
そういった快適なモバイル環境に興味があれば、WiMAX2+はおすすめのサービスといえます。
まとめ
テザリングとWiMAX2+を比較した場合、時々スマートフォン以外の機器をインターネット接続する程度であれば、わざわざ新たにWiMAX2+を契約する必要はないでしょう。
しかし頻繁にテザリングを行う必要があったり、現在データ通信量を気にしてモバイル通信を使うのを我慢したりしているのであれば、月間データ通信量無制限で利用できるWiMAXがおすすめ。
WiMAX2+なら、テザリングで消費されるバッテリー容量やデータ通信量の心配から解放され、快適なモバイル通信環境を手に入れることができるのです。