法人向けOCNサービス「OCN モバイル ONE for Business」と比較すると、UQコミュニケーションズのWiMAX2+サービス「UQ WiMAX」は高速・月間データ通信量無制限・低価格・端末無料といった多くのメリットがあるサービス。
モバイル通信で大量のデータ通信量を必要とする法人・ビジネスユーザーは必見のサービスとなっています。
ここでは、OCN モバイル ONE for Businessと比較した場合のWiMAX2+のメリット・デメリットについてまとめます。
Contents
法人向けサービス「OCN モバイル ONE for Business」とは?
OCN モバイル ONE for Businessは、NTTコミュニケーションズが運営する人気の高い格安SIMサービス「OCNモバイルONE」の法人向けプランです。
OCNモバイルONEと比較すると、標準で請求書払いや口座振替に対応していたり、M2M用小容量プランや固定IPアドレスを提供していたりといった違いがあります。
WiMAX2+とは?
WiMAX2+は、最大440Mbpsの高速なモバイル通信を月間データ通信量無制限で利用できるサービスです。
運営しているのは、大手通信業者KDDIグループのUQコミュニケーションズ。
個人向けサービスとして使われることの多いWIMAX2+ですが、ここで紹介するUQコミュニケーションズのWiMAX2+サービス「UQ WiMAX」をはじめ法人向けにサービス展開しているプロバイダもあります。
UQ WiMAXでは、口座振替や請求書発行にも対応しています。
OCN モバイル ONE for Businessと比較した場合のWiMAX2+のメリット
メリット1:通信速度が高速
OCNモバイルONE for Businessをはじめとする格安SIMサービスはドコモ・auの回線を直接契約する場合と比較すると、通信速度が低速なのが一般的。
速くても数Mbps程度、ランチタイムなどの混雑時になると1Mbps未満の低速になることも多いです。
一方WiMAX2+は高速でランチタイムを含めて10Mbps~数十Mbps超の通信速度も期待できます。
メリット2:モバイルWi-Fiルーターが無料に
モバイル通信サービスを導入するとき、もっともコストが高いのがモバイルWi-Fiルーターの値段。
法人向けのOCN モバイル ONE for Businessで多くのモバイル通信サービスで採用されているAterm製ルーターを購入すると1台につき約2万5千円かかります。
一方でUQ WiMAXなら、法人ユーザーはキャンペーンにより最新機種を含めてWiMAX2+機器代が無料。
導入する端末数が多ければ多いほど、この差は大きいですよね。UQ WiMAXなら契約時にかかる費用を大幅に抑えることができます。
メリット3:大容量の通信を行うなら格安に
以下OCN モバイル ONE for BusinessとUQ WiMAXの月額料金の比較表です。
なお表には示しませんでしたが、OCN モバイル ONE for BusinessはPOSや検針機器などのM2M用に月間30MBまでのコース(月額500円)や送受信の通信速度が最大200Kbpsに抑えられたコース(月額800円)があります。
一方、営業の持ち出し用にモバイル通信を使う際など、1ヶ月に数GBを超えるデータ通信量を必要とするのであればご覧の通りUQ WiMAXの方がはるかに低価格です。
その上、OCN モバイル ONE for Businessだと契約で決められたデータ通信量を月内に消費しきった場合、さらに高速なモバイル通信を利用するなら500円/0.5GBでデータ通信量を追加購入する必要があります。
UQ WiMAXなら月間データ通信量無制限のプランを4,380円で利用できるので、消費するデータ通信量が多いほどこの料金差はひろがります。
たとえばOCN モバイル ONE for Businessでは月20回/回線(最大10GB)までデータ通信量の追加購入が可能ですが、仮に10GB追加すると10,000円/月がさらに加算されることになる一方でUQ WiMAXならその料金は発生しませんし、1ヶ月で数十GBを超えるデータ通信量を消費しても問題ありません。
OCN モバイル ONE for Businessと比較した場合のWiMAX2+のデメリット
デメリット1:低容量だと割高
UQ WiMAXには残念ながらM2M用の低容量プランや1GB/月のプランはありません。
対してOCN モバイル ONE for Businessなら月間30MBまでの利用で月額500円のコースなどがありますから、その程度のデータ通信量で間に合うのであればOCN モバイル ONE for Businessの方がはるかにお得ですね。
とはいえM2Mでも動画を送受信するデジタルサイネージのように大容量が必要なパターンもあるので、その場合はUQ WiMAXを検討するとよいでしょう。
デメリット2:固定IPアドレスのオプションがない
OCN モバイル ONE for Businessにはモバイル回線向けに固定のグローバルIPアドレスを割り振るオプションがあります。
リモートからモバイル回線に接続された端末に対してアクセスする際は固定IPアドレスが必要になることがありますが、UQ WiMAX側には固定IPアドレスを割り振るオプションがありません。
ちなみにUQ WiMAXではありませんが、こちらも老舗のプロバイダとして知られるアサヒネットならWiMAX2+で固定IPアドレスを割り振るオプションがあります。
デメリット3:LTE回線の方が提供エリアはひろくつながりやすい
WiMAX2+とOCN モバイル ONE for Businessを比較すると、WiMAX2+は全国実人口カバー1億人を達成しているものの、LTEは特に郊外地においてWiMAX2+より提供エリアがひろいです。
また地下など電波の届きにくい場所では、2.5GHz帯の高周波を利用するWiMAX2+より800~900MHz帯の低周波を利用するLTEの方がつながりやすい一面があります。
しかしあくまで比較の問題ですから、決してWiMAX2+がつながりにくいわけではありません。
この点ではLTEの方がWiMAX2+の一歩先を進んでいるという意味で、WiMAX2+は提供エリアをひろげるべく基地局を増やし続けています。
WiMAX2+の契約でもLTEが使える?
WiMAX2+の契約でもLTE対応機器なら、KDDIグループのauのLTE回線が利用できます。
ただし1,005円/月のオプション料金が発生することとLTEによる高速なモバイル通信が使えるのは7GB/月までと制限されていることから、UQ WiMAXの契約でLTE回線を使うのは、郊外に出張へ行く際などに限って節約するとよいでしょう。
こんな場合はWiMAX2+がおすすめ
業務の内容やインターネットの使い方によって、モバイル通信で必要なデータ通信量は大きく異なるでしょう。
たとえばちょっとメールを読み書きする、グループウェアをチェックする、共有フォルダからWordやPowerPointのファイルを取り出すといったぐらいであれば、データ通信量はそんなに必要ないかもしれません。
しかしCADや高画質な画像などの大容量のファイルを大量に送受信したり、Skypeのビデオ通話をモバイル環境で頻繁に行ったりなど、データ通信量が多く必要とするのであれば法人向けOCN モバイル ONE for Business よりWiMAX2+がおすすめ。
また小さな営業所用のインターネット回線、固定回線が敷設されるまでのつなぎのアクセス回線の代替としても、月間データ通信量が無制限で高速なWiMAX2+はおすすめできます。
固定回線のような工事や引っ越し手続きも不要で、端末さえその場所に持ち込みさえすればインターネット環境を準備できてしまいます。
サポートは大丈夫?
UQ WiMAXを運営するUQコミュニケーションズのサポートは高品質。
たとえば法人向けOCN モバイル ONE for Businessは、コールセンターによる故障受付を平日9時~20時ですが、UQ WiMAXは年中無休9時~21時と対応時間が長いです。
メールサポートに関しても、通常24時間以内の返信をうたっておりレスポンスが早いのは助かりますね。
オペレーターの対応品質に関する評判も上々で、悪い評価は聞かれません。
私自身も何度かUQ WiMAXのサポートを利用したことがありますが、他社プロバイダと比較しても対応が丁寧で総じて印象は良かったです。
UQ WiMAXならサポートに関する不安はないでしょう。
PC操作に不慣れならリモートサポート
UQ WiMAXの特長として請求書発行や端末保証などビジネス・法人ユーザーに役立つオプションが充実していることもあげられますが、サポートに関して注目したいのが「おまかせサポート」。
WiMAX機器に関する内容だけでなく、PC・周辺機器・スマートフォンなどに関すると設定・トラブルを電話及び遠隔操作にて年中無休(10時~20時)でサポートしてくれるオプションです。
さらに値段も月額350円とお手頃。PCの操作に不慣れな場合や、各営業所などで契約して情シスの問い合わせ負荷を減らしたい場合などに役立つのではないでしょうか。
まとめ
OCN モバイル ONE for Businessと比較して、UQ WiMAXは端末無料で導入しやすい上に、月間データ通信量無制限で高速なモバイル通信をたっぷり使えるのがメリット。
低容量であるとかえって割高になったり固定IPオプションがなかったりといったデメリットはあるものの、モバイル通信で膨大なデータ通信量を必要とする法人ユーザーは必見のサービスです。
月間データ通信量無制限の特長を生かし、小規模な営業所の固定回線の代替えとして利用することもできます。