ドコモで月額1,500円を割り引くドコモwithが登場。しかし従来からよく行われていたWiMAX・格安SIMの併用の方がメリットは多く料金も安いです。ここでは両者を徹底比較し、WiMAX・格安SIMの併用にどのようなメリットがあるか、どれだけ通信費用を節約できるかを解説しています。
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ドコモwith(ドコモウィズ)とは?
「ドコモwith(ドコモウィズ)」は、対象のスマートフォン端末を購入することにより月額料金を毎月1,500円割り引くというドコモの料金割引メニュー。
たとえば、ドコモで1回5分の通話がかけ放題となる「カケホーダイライトプラン」と月間20GBのデータ通信プラン「ウルトラデータLパック」を契約した場合の月額料金は、本来以下の通りです。
・カケホーダイライトプラン:1,700円
・ウルトラデータLパック:6,000円
・SPモード(インターネット接続料):300円
—
合計:8,000円
これにドコモwith(ドコモウィズ)を適用すると、月額料金が毎月1,500円割り引かれるので、結果的に8,000円-1,500円で6,500円/月となります。これだけ見ると一見無条件にお得にみえますね。
ドコモwithの注意点は?
お得なドコモwithですが、必ずしもメリットばかりではありません。具体的には、以下の注意点があります。
・対象のスマートフォン端末が限られる
・端末購入のための補助(割引)が行なわれない
1つずつ説明しましょう。
ドコモwith対象のスマートフォン端末は一部のみ。それ以外の端末を使いたい場合はドコモwithを適用することはできません。割引をとるか、好きな端末をとるか選択しなければなりません。
もう1つのポイントは料金に関すること。スマートフォン端末にそれ程こだわりを持たないユーザーにとっては、こちらの方が重要かもしれません。他大手携帯キャリアと同様に、ドコモでもスマートフォン端末の購入代金分を月額料金から割り引くサービス(月々サポート)があります。ただし、ドコモwithを適用する場合は、代わりにこの割引が適用されない、ということです。
たとえばarrows Be F-05Jはドコモwith対象機種ですが、ドコモwithを適用すると毎月1,188円(24回払い)が割り引かれることはありません。言い換えると、「ドコモwithは純粋に毎月の料金が1,500円安くなるサービスではない」ということですね。
WiMAXとは?格安SIMと併用するメリットは?
WiMAXは月額定額制で高速なモバイル通信を利用できるサービス。たとえばドコモのデータ通信プランのうちウルトラデータLパックは月間20GBで月額6,000円、格安SIMでも20GB程度の大容量データ専用プランなら月額4,000円程度にはなりますが、WiMAXなら月間データ通信量無制限で月額約3,400円~約4,400円。
WiMAXは音声通話の機能がないので一概に比較することはできませんが、こうして見比べてみると、コストパフォーマンスがどれだけよいサービスかがわかるのではないでしょうか。
格安SIMとWiMAXの併用でこれだけ安くなる
通信費用を節約するために、格安SIMとWiMAXを併用するといったことがよく行われます。(ちなみにわたしも格安SIMとWiMAXを併用しています。) 大手携帯キャリアより安価な格安SIMと月間データ通信量無制限で使えるWIMAXを組み合わせることで、大手携帯キャリアのプランと比較して月額料金を大幅に節約できるのです。以下、実際の例をみていきましょう。
ドコモ カケホーダイライトプラン+
ウルトラデータLパック |
格安SIM(OCNモバイルONE)+
WiMAX (Broad WiMAX) |
・カケホーダイライトプラン:1,700円
・ウルトラデータLパック(月間20GB) :6,000円 ・SPモード(インターネット接続料) :300円 — 合計:8,000円 |
・OCNモバイルONE音声プラン(月間3GB)
:1,800円 ・10分かけ放題プラン:850円 ・Broad WiMAX:3,411円
—- 合計:6,061円 |
いかがですか? OCNモバイルONEとBroad WiMAXの組み合わせでは、かけ放題の時間が10分とドコモのカケホーダイライトプラン(5分かけ放題)より長い上に、月間データ通信量は無制限。その上で月額2,000円も節約できるのです。モバイルでの通信環境がパワーアップする上に、料金まで安くなるなら検討しない理由はないのではないでしょうか。
ドコモ・WiMAX・格安SIMの主な特長(機能・通信品質など)の比較
次にドコモ・WiMAX・格安SIMの主な特長(機能・通信品質など)を比較してみましょう。以下、見比べるとそれぞれの使い勝手の違いが見てとれると思います。
ドコモ | WiMAX | 格安SIM | |
通信速度 | ◎ | ◎ | △
※ 混雑時に遅くなることも |
月間データ通信量 | 数GB~数十GB | 無制限 | 数GB~数十GB |
つながりやすさ/
提供エリアの広さ |
◎
|
〇
※ドコモや格安SIM が使うLTEよりは劣る |
◎ |
080・090番号による通話 | ○ | × | ○ |
それぞれメリット・デメリットが違います。WiMAXの気になるデメリットは、低い周波数を使うLTE回線の方が障害物を避ける力が強くつながりやすいこと、それから提供エリアも広いこと(特に郊外で差がある)。それから080・090番号による通話ができないことです。代わりにドコモのLTEに匹敵するほど高速なモバイル通信を、WiMAXなら月間データ通信量無制限でたっぷり使えるのがメリット。
たいして格安SIMはドコモのLTEやWiMAXと比較して通信速度が落ちますが、WiMAXと異なり080・090番号による通話ができる上に、月額料金が安いといったメリットがあります。つながりやすさや提供エリアの広さは、同じLTE回線を使うのでドコモと変わりありません。
WiMAXと格安SIM併用でお互いの弱点を補いあう
WiMAXと格安SIMを併用することのメリットは、前述のように月額料金が節約できるだけではありません。上記表をみるとわかる通り、お互いの弱点を補いあってより快適なモバイル環境を構築できることにもあります。
格安SIMではドコモ程の通信速度が期待できないものの、WiMAXを併用すれば問題ありません。WiMAXは080・090番号による通話はできませんが、そこは格安SIMを使えばよいです。またWiMAXの電波が届かない箇所、提供エリア外でだけ格安SIMのLTEでカバーすれば、その点のデメリットも少なくなります。しかもWiMAXは繰り返すように、月間データ通信量は無制限で高速なモバイル通信を思う存分利用可能。
WiMAXと格安SIMをうまく併用すれば、ドコモより優れたモバイル環境を構築できるのです。しかも料金まで安くなります。
ドコモwith(ドコモウィズ) vs WiMAX・格安SIM併用の価格を徹底比較
最後にドコモwith(ドコモウィズ)を使った場合とWiMAX・格安SIMを併用した場合で、月額料金にどれくらいの差があるか比較してみましょう。
ドコモwith(ドコモウィズ)
※ ドコモ カケホーダイライトプラン+ ウルトラデータLパック |
格安SIM(OCNモバイルONE)+
WiMAX (Broad WiMAX) |
・カケホーダイライトプラン:1,700円
・ウルトラデータLパック(月間20GB) :6,000円 ・SPモード(インターネット接続料) :300円 ・ドコモwith割引 :-1,500円 — 合計:6,500円 ※これに端末の分割割賦金が加算される |
・OCNモバイルONE音声プラン(月間3GB)
:1,800円 ・10分かけ放題プラン:850円 ・Broad WiMAX:3,411円
—- 合計:6,061円 |
月額料金の差はだいぶ縮まったように見えますが、前述のようにドコモwithはこれにスマートフォン端末の割賦金(arrows Be F-05Jなら1,188円/月×24回)が加わるので、その差はひろがります。
※格安SIMへ乗り換えなら手持ちの端末をSIMロック解除したり、より安価な格安スマホ
を購入したりすることも可能。
またドコモは20GB/月で足りなければより料金の高いプランに乗り換えたり、1,000円/GBでデータ通信量を追加購入したり(5GBなら5,000円)する必要がありますが、WiMAXなら月間データ通信量無制限なのでどれだけ使っても料金が高くなることはありません。
つまりインターネットを頻繁に使い、データ通信量をより多く消費すればするだけ、WiMAXと格安SIMの併用の方が安くなるわけです。
まとめ
WiMAX・格安SIMを併用することで、080・090による通話が可能な上に、ドコモと違い高速なモバイル通信を月間データ通信量無制限で利用できるようになります。このようにドコモのプラン単体で使うよりも、品質の高いモバイル環境が手に入るのです。また月額料金は例えばドコモで20GB/月のプランを使った場合で月額500円以上節約可能。データ通信量の消費が多くなければさらに節約できる金額は増えます。