自宅の回線に手間とお金がかかる光回線ではなくWiMAX2+をえらぶユーザーが増えています。
ここでは光回線とWiMAX2+を比較し、どんな場合にWiMAX2+をえらぶとよいかを考察します。
ケース次第では光回線を敷設する必要はありません。
自宅に固定回線を敷設することを検討中の方はこの記事を参考にしてください。
Contents
WiMAX2+と光回線の比較表
WiMAX2+と光回線のどちらをえらぶかの参考になるように、主な違いを比較して表にまとめます。
WiMAX2+と光回線のどちらをえらぶか迷っている場合は、まずはこの表を参考にしてください。
初期費用は?
光回線の場合、最大で約20,000円の工事費が発生するため負担が大きくなります。
たいしてWiMAX2+は回線工事が行われないため、そもそも工事費用が無料である上に、キャンペーンでWi-Fiルーターが無料となることがほとんど。
結果、契約に必要な料金は3,000円だけですみます。このように、利用をするためにかかる費用はWiMAX2+の方が断然安いです。
開通までの時間や手間は?
光回線の場合は、業者を自宅にあげて行う約1時間の工事が必要。
その上、業者との調整次第ですが、工事が行われるまで1~2週間待たないといけないケースもあります。
一方のWiMAX2+は回線工事が不要である上に、サービスによっては最短でオンライン契約当日のWi-Fiルーター配送にも対応。開通までに手間も時間もかかりません。
通信速度や安定性は?
光回線を契約していれば、通常は遅くても数十Mbps程度、環境次第では数百Mbpsという非常に高速な通信速度を実現することもしばしば。
一方のWiMAX2+は、電波状況が良くても最大で100Mbps程度~数十Mbps、電波状況が悪いと数Mbpsもしくは1Mbps以下になることもあります。
このように通信速度では、光回線の方が高速ですし、電波状況に左右されない分だけ安定性もあります。
通信速度を重視するのであればWiMAX2+は勝てないですね。
なお集合住宅に導入されている光回線によっては、そもそも最大通信速度が100Mbpsと低速で、WiMAX2+の方が速いケースもあります。
本当にそれほど高速な通信速度が必要?
通信速度に関しては、この視点も必要です。
そもそもホームページをみる程度であれば、数Mbpsの通信速度があれば快適。
動画を鑑賞するにしても、ハイビジョン画質のうつくしい動画でも、10Mbpsの通信速度 (動画サイトによっては数Mbps)があればあらくなったり途切れたりすることなく視聴できます。
一方1時間を超える動画ファイルのように数百MBを超える膨大なサイズの動画を送受信するような際は、通信速度の差が大きく影響します。
仮に1GBのファイルを200Mbpsの回線でダウンロードしようとすると、約40秒ですみますが、通信速度が10Mbpsなら約14分かかる計算。
このようなケースでは通信速度が速ければ速いほど快適でしょう。
逆に言えばこのような一部の例外を除いて、一般家庭で通常使う通信で10Mbpsを超える通信速度が必要になるケースはほとんどありません。(だいたいのユーザーが、1GBを超えるファイルの送受信をする機会はほとんど皆無でしょう。)
つまり光回線ほどの高速な通信速度に、こだわる必要がないということです。
FPSのような高品質な通信が必要なオンラインゲーム用にはWiMAXが使えないことも
FPSのように通信品質を重視するオンラインゲームでは、通信速度よりもping速度と呼ばれる値が重視されます。
ping速度とは簡単に言うとサーバーに接続した際の応答の早さを示す値で、通信速度が十分でもこの値が遅いために、快適にプレイできないこともあるので注意して下さい。
なおパズルゲームなどほとんどのオンラインゲームは、WiMAX2+でも快適にプレイできます。
速度制限は?
光回線は速度制限がないため、どんなに利用しても通信速度が遅くなるようなことはありません。
たいしてWiMAX2+は月間データ通信量の制限はないものの、以下速度制限のルールがあります。
速度制限が行なわれる18時頃~翌2時頃といえば、自宅でインターネットをするユーザーか多い時間帯ですから、光回線代わりにWiMAX2+を使うのにそれなりの影響が生じると言わざるを得ません。
とはいえ、他のモバイル通信と比較するとWiMAX2+の速度制限のルールはゆるいので大部分のユーザーには影響はないでしょう。
※ドコモ・ソフトバンク・auのような大手携帯キャリアで提供している大容量プラン
では月間20~30GBで速度制限に抵触するのに対し、WiMAX2+は3日間で10GBも
つかえるわけです。
10GBといえば、たとえばハイビジョン画質のYouTube動画(720p)でも約13時間鑑賞できるレベル。
それよりデータ通信量の消費が少ないホームページの閲覧やSNSの利用、LINEの音声通話やビデオ通話などなら、10GBのデータ通信量の消費にもっと長い時間がかかります。
そのためわたしは人に説明するとき、「余程データ通信量の消費がはげしい利用をしない限り、1日3~4時間ネットを使ってもWiMAX2+の速度制限に悩まされることはないよ」と言っています。
速度制限時の概ね1Mbpsってどのくらい?
WiMAX2+の速度制限について心配するときは、この点も気になるのではないでしょうか。
表にある通りYouTube標準画質(アナログテレビ程度の画質)の動画が鑑賞できるということは、たいていのホームページはさくさく表示できますし、SNSやLINEの利用も問題ありません。
そのためこの通信速度があれば、気にならず使えるユーザーが多いと考えられます。
たいしてHD画質(ハイビジョン画質)以上の動画の鑑賞やアクション系のオンラインゲームのプレイなどは難しいでしょう。
利便性が高いのは?
光回線は当然ですが外に持ち出して使うことはできません。
たいしてWiMAX2+なら、契約時にモバイルWi-Fiルーターをえらべば、自宅だけでなく外出先での利用も可能。
月間データ通信量の制限がないWiMAX2+を使い慣れると、それを外に持ち出して利用してみたくなるもの。
快適に使える自宅のインターネット回線を、外に持ち出せるのはモバイル通信ユーザーからすれば理想的ですね。
月額費用は?
光回線と比較すると、WiMAX2+は同じくらいか最大で2,500円程度安くなります。
光回線でも集合住宅での利用だったり割引がきいたりすると差がないこともありますが、戸建て住宅の場合は差が生じることが多いです。
なおWiMAX2+は、契約するプロバイダによって月額料金が大きく異なります。
月額料金が最安級のBroad WiMAX(3,411円/月)からWiMAX2+サービスの元祖「UQ WiMAX」(4,380円/月)までさまざまです。
こんなケースはWiMAX2+がおすすめ
ケース1:調べものぐらいしかインターネットを使わない
調べもののためにホームページを検索する程度であれば、WiMAX2+の3日間10GBの速度制限に抵触することはありませんし、仮に速度制限に抵触して概ね1Mbbpsの通信速度になったとしてもほとんど影響はありません。
そのため、WiMAX2+をおすすめできます。
ケース2:1日3~4時間程度しかインターネットを利用しない
上述のように、ハイビジョン画質のYouTube動画(720p)でも3日間で約13時間(1日約4時間×3日)視聴しないと、3日間10GBの速度制限に抵触できません。
そのため、たとえば4Kクラスの超高画質な動画を流しっぱなしにするなど、余程データ通信量を激しく消費する利用をしない限りは、この程度の時間の利用であれば3日間10GBの速度制限に抵触することはありません。
そのため1日3~4時間程度しかインターネットを利用しない多くのユーザーは、WiMAX2+を光回線の代わりに自宅の固定回線用に利用しても問題ないでしょう。
ケース3:1人暮らしで使い勝手の良いインターネット回線が必要
1人暮らしの場合、家族に気を使う必要はないのでWiMAX2+用のモバイルWi-Fiルーターを自宅で使うだけでなく外に持ち出して使うのも自由です。
つまり自宅用の固定回線と外出先用のモバイル通信の回線を併用でき、その分だけ通信費用の節約が可能。
1人暮らし用のインターネット回線としてWiMAX2+はおすすめです。
ケース4:自宅を事務所代わりにスタッフ2~3人程度で仕事をしている
仕事用のインターネット回線としても、WiMAX2+はおすすめできます。
さすがに規模の大きな事務所用の固定回線としては、3日間10GBの速度制限があるためおすすめできませんが、2~3人程度の事務所なら、光回線の代替えとして使い勝手のよいWiMAX2+も検討するとよいでしよう。
事務所で使うだけでなく、展示会や会議など事務所外でインターネットを使う必要が生じた際にも、その回線を持ち出してインターネット接続が可能です。
こんなケースではWiMAX2+はおすすめできない
「ハイビジョン画質のYouTube動画(720p)でも3日間で約13時間視聴しないと、3日間10GBの速度制限に抵触できない」と上に書きました。
逆に言えばそれ以上頻繁に高画質な動画を鑑賞するなど、データ通信量の消費がはげしい利用をするのであれば、WiMAX2+はおすすめし辛いです。
また、高い通信品質が必要なオンラインゲームを快適にプレイするためには、安定性に優れる光回線の方が適しているでしょう。
家族全員がヘヴィなインターネットユーザーだったりする場合も注意が必要。
その分、3日間10GBの速度制限に抵触してしまいやすくなります。
その上、家族全員でWiMAX2+の通信速度を分け合って利用することになるため、速度制限の影響も大きくなります。
概ね1Mbpsで本来ならYouTube標準画質の動画が鑑賞できるところを、仮にお父さんと娘が同時にインターネットを利用すると、どちらか一方は動画が途切れるなどの影響が。
不要な家族のケンカが起きてしまう可能性があるので、光回線の利用をおすすめします。
おすすめのWiMAX2+プロバイダは?
WiMAX2+は、格安SIMなどと異なりプロバイダ毎に通信速度が変わることはありません。
そのため当サイトでは、価格とサポート品質をプロバイダえらびの基準として紹介しています。
この視点で当サイトがおすすめするプロバイダは以下です。
とくとくBB – 平均3万円の高額キャッシュバックでお得
WiMAX2+プロバイダの中には、キャッシュバックで顧客を集めるサービスが複数ありますが、特にとくとくBBは平均3万円という業界随一の高額キャッシュバックが人気。
お安くWiMAX2+を使いたいならもっともおすすめのプロバイダです。
Broad WiMAX -月額料金が安くてお得
キャッシュバックをもらえるのは契約してから約1年後だったり、専用の手続きが必要だったりするのがデメリットです。
その点、Broad WiMAXは月額料金が業界最安級(3,411円)なのが、おすすめのポイント。
Broad WiMAXなら契約してすぐからお得です。
UQ WiMAX – サポートの品質はWiMAX2+プロバイダの中でダントツ
また提供元のUQコミュニケーションズは、WiMAX2+回線を他社プロバイダへ提供する立場のプロバイダでもあります。
UQ WiMAXのおすすめポイントはサポート品質。
電話サポートは9~21時(年中無休)で受け付けていることに加えて、メールサポートに関しても24時間以内の返信を目標としておりレスポンスの早さもひかります。
モバイル通信の初心者やビジネス用にWiMAX2+を利用するユーザーには、UQ WiMAXがおすすめです。
まとめ
光回線と比較すると、WiMAX2+は低価格で導入できる上に工事不要なので開通が早いのも魅力。
モバイルWi-Fiルーターをえらべば、外に持ち出して利用することもできます。
一方、通信速度や安定性では光回線に劣りますが、ホームページの参照やLINE・SNSの利用、標準画質・ハイビジョン画質程度一般的な動画鑑賞程度であれば、WiMAX2+の通信速度でも十分です。
WiMAX2+の3日間10GBの速度制限に関しても、ユーザーにとってはゆるいルールなので、ほとんどのユーザーに影響はありません。
このような点から、光回線と比較してもWiMAX2+は固定回線の代替えとして検討したい通信サービスといえます。