W05は2018年1月発売のWiMAX新機種。ここではW05発売時の競合となるW04・WX04と徹底比較し、W05をえらぶメリット・デメリットを紹介します。それを受けて、この3機種で結局どれをえらぶべきかの判断基準を最後に解説します。
Contents
W05とは
W05は2018年1月発売の、HUAWEI(ファーアウェイ)制WiMAX用Wi-Fiルーター。通信速度はWiMAXで最速となる最大下り708Mbps・上り75Mbpsを実現した端末です。
なおこれは、WiMAX・LTE両方の電波で通信を行うハイスピードプラスエリアモード設定時。このモードで高速な通信が行なえるのは月間データ通信量無制限のギガ放題プランでも、月間7GBまでとなります。月間データ通信量無制限で利用できる「ハイスピードモード」(WiMAXのみ利用)での最大通信速度は下り558Mbps・上り30Mbpsです。
W05・W04・WX05スペック徹底表
それでは比較対象となる最新の3機種を比較してみましょう。
W05 | WX04 | W04 | |
発売日 | 2018年1月 | 2017年11月1日 | 2017年2月17日 |
メーカー | HUAWEI | NEC | HUAWEI |
最大通信速度
(下り) ※ハイスピードモード時 |
558Mbps
※一部エリアのみ 他は440Mbps |
440Mbps | 558Mbps
※一部エリアのみ 他は440Mbps |
最大通信速度
(上り) ※ハイスピードモード時 |
30Mbps | 30Mbps | 30Mbps |
最大通信速度
(下り) ※ハイスピードプラスエリアモード時 |
758Mbps
※一部エリアのみ 他は440Mbps |
440Mbps | 758Mbps
※一部エリアのみ 他は440Mbps |
最大通信速度
(上り) ※ハイスピードプラスエリアモード時 |
75Mbps
|
50Mbps
※一部エリアのみ |
37.5Mbbps |
WiMAX2+ | ○ | ○ | ○ |
au 4G LTE | ○ | ○ | ○ |
バッテリー容量 | 2,750mAh | 3,200mAh | 2,750mAh |
サイズ(mm) | 約130×55×12.6 | 約111×62×13.3 | 約130×53×14.2 |
重量 | 約131g | 約128g | 約140g |
他機種にない特長 | Wi-Fi設定の簡単引っ越し機能 | 一時的に4G LTEを利用する「ワンタイム」機能搭載、専用クレードル併用によるWiMAX受信・Wi-Fi受信強度アップ | 縦長ボディで持ち運びしやすい |
W05の他機種と比較した場合のえらぶメリット-その1【通信速度】
ハイスピードモード利用時の下り通信速度、およびハイスピードプラスエリアモード利用時の下りと上りの通信速度が他機種と比較して速いことがまずあげられます。特にハイスピードプラスエリアモード利用時の上り通信速度は3機種の中で一番速いです。
ただしハイスピードモード利用時の最大558Mbpsは、東名阪の一部地域のみ。またW05と同じ最大558MbpsのW4と比較してWX04が高速とか、WX04が遅いという声も聞きません。仮に最大558Mbpsだったとしても、この程度の差であれば体感的にはあまり変わらない、と考えてよいでしょう。
またハイスピードプラスエリアモード利用時の通信速度が最も高速なのはメリットといえますが、ハイスピードプラスエリアモードで高速な通信を行えるは月間7GBまでなので、それほど頻繁に利用することはありません。(WiMAXの電波が届かないときのみ、緊急的に使う程度)そのため、もちろんメリットとはいえるものの選択の決め手となるほどではない、といってよいでしょう。
W05の他機種と比較した場合のえらぶメリット-その2【付加機能】
最後に「Wi-Fi設定の簡単引っ越し機能」について。これは既存のWi-Fiルーターに設定されているSSIDやパスワードをW05側に簡単コピーできる機能です。Wi-Fiの設定は簡単ではありますが、たとえばスマホ・PC・タブレットなどなど、既存のWi-Fiルーターで何台もの機器を接続していたような場合、全てをいちいち設定し直すのは面倒。
かわりにWi-Fiルーター側の設定をW05へ引き継げてしまえば、その面倒さから解放されるので、確かに助かる機能ではあります。とはいえ、あくまで使い始めのときだけの話であり、これがWX05をえらぶ決め手になるものではありません。
他機種と比較した場合のW05のデメリット – その1【バッテリー容量】
W05はWX04と比較するとバッテリー容量が若干少ないです。いずれも1日たっぷり通信を行う程度であれば十分な容量ではありますが、バッテリー容量が多ければ充電忘れの際に対応しやすいですし、モバイルバッテリーを使わないといけないシーンを減らせるのは魅力的ですね。こちらも機種選択の大きな決め手になるほどではないにしろ、W05をえらぶデメリットと言わざるを得ません。
他機種と比較した場合のW05のデメリット – その2【付加機能】
WX04はハイスピードプラスエリアモード利用時に、想定していない使い過ぎを防げるワンタイム機能(ワンタイムHS+Aポタン)を搭載しています。月間7GBまでしか利用できないハイスピードプラスエリアモードは、ハイスピートモードでの通信が行なえないときのいわば一時的な通信手段。
手動での設定切り替えは簡単ではありますが、従来、ハイスピードモードへの切り戻しを忘れてしまい、結果想定外に月間7GBを消費しきってしまう問題がありました。仮にハイスピードプラスエリアモードで月間7GBを消費しきると、その端末を使った通信が最大128Kbpsに制限されてしまいます。
それを防ぐためにも、自動的にハイスピードモードへ切戻してくれる、ハイスピードプラスエリアモードのワンタイム機能は非常に有効です。また自宅での利用機会が多いのなら、WX04がクレードル併用時に電波の受信性能をアップできるのも大きな魅力といえるでしょう。
次にW04の縦長ボディについて。外出先での利用が多くて、データ通信量をチェックしたりハイスピードプラスエリアモードとハイスピードモードを切り替えたりなどルーターを操作する機会が多いなら魅力的な機能といえます。
たいしてW05のWi-Fi設定の簡単引っ越し機能は、ユーザーにとって便利な機能であることは違いないですが、引っ越しのタイミングのみで役立つ機能ですし、他2端末と比較すると見劣りすると言わざるを得ません。
デザイン性の比較
モバイルWi-Fiルーターは毎日使うものですから、できればデザイン性の良い機種をえらびたいもの。その点この3機種に関しては、どれもそれぞれ特徴がある上に、古い機種と比較してどれもデザインが洗練されています。そのため「どれが最もよい」ということはなく、あとは好みの問題ですね。
WX04についてはユーザーの評価が極端に低い…
スペックについてすでに述べた通りですが、いざユーザーの口コミに目を向けてみると、残念ながら、WX04に関しては評価が極端に低いと言わざるをえません。以下のような不満をもらすユーザーが頻出しています。
WiMAXのWX04、ブッツブツ切れるわ、扇マーク付いてても全く通信できなくなるわ、
毎回再起動しないと使えない。こんなの商品としてどうかと…
ファームウェアアップデート来てるのでこれでどうにかなれば。— 紫苑@野球垢 (@mies18_carp) December 14, 2017
Wi-Fiがつながりにくい、WiMAXが圏外になる、といった声や、接続不良を起こすたびに端末の再起動が必要になる、という声も多く見受けられます。たいしてW05・W04についてのユーザーの評価は概ね良好。口コミの評価は明暗がはっきりしています。
ちなみにわたし自身W04やW03といった HUAWEI製の端末を使ってきましたが、WiMAXやWi-Fiの受信感度がよく、快適に使えています。
W05・WX04・W04 – 結局どの機種をえらぶべき?
口コミの評価が悪いWX04はおすすめできない…
W05・WX04・W04はスペック表的な差こそありませんが、いざユーザーの口コミをみてみると前述の通りWX04だけが極端に低いです。そのため当サイトでは、WX04に関してはおすすめしません。スペック表的な性能もよくユーザーの評価もよいW05・W04をおすすめします。
W05とW04は大差がないので、もっとも希望に近い契約条件でえらぶのがおすすめ
W05・W04については決め手となるような大きな差はありません。そのため好きなデザインのものをえらんだり、それぞれの端末ごとに適用される契約条件・納期でえらんだりしてよいでしょう。
契約条件については、プロバイダ・機種によっては2年契約・3年契約のいずれかに限定されたり、キャッシュバック額や月額料金がかわったりすることがあります。また新機種に人気が集中し、一時的に在庫がなくなり申し込んだのになかなか使えない、ということもないとは言えません。
わたしなら、契約の条件がもっとも自分の希望に近いもの、在庫があるものをえらびます。
W05・W04がえらべる最安おすすめプロバイダ
プロバイダによってはこの3機種の全てに対応しておらず、希望の端末や条件をえらべないことがあります。機種の取り扱いが多くお得にWiMAXが利用できる以下3プロバイダはおすすめです。
■【第1位】とくとくBB – 平均3万円の高額キャッシュバックで実質全プロバイダ中もっともお得
平均3万円のキャッシュバックを行っていることで知られ、2年間総額はもっとも安いです。また3年契約しかえらべないプロバイダが多い中、2年契約がえらべるのもとくとくBBのメリットです。
■【第2位】Broad WiMAX – 月額最安級でキャッシュバックがなくても安い!
キャッシュバックでお得なとくとくBBが当サイト一番のおすすめですが、キャッシュバックがもらえるのは契約から約1年後。それまで待てないということなら月額料金が最安級で契約してすぐにお得なとくとくBBもおすすめです。
■【第3位】So-net モバイルWiMAX2+ – 大手プロバイダの安心感
高い実績を誇る大手プロバイダです。So-net独自の「コース料金(200円/月)」まで含めると、Broad WiMAXより月額約100円高いですが、「昔から知っている大手で契約したい」ということならこちらもおすすめです。
なおSo-netではセキュリティや端末補償などのオプション(合計月額1,250円)が最大1年間無料で利用可能。もしこれらオプションを利用するなら、実質的にはとくとくBBよりお得です。
まとめ
W05はハイスピードプラスエリアモード利用時の通信速度アップなどの長所がある端末ですが、先行するWX04・W04と比較して最もえらぶべきと言えるほどの決め手はありません。一方で、WX04はユーザーの評価が低いのが気になるところ。
残りのW05・W04についてはユーザーの評価も概ね良好な上にそれぞれの特徴があり性能も高いです。あとはデザイン性や、機種ごとの契約条件・キャンペーン内容をもとにえらぶことをおすすめします。