個人事業主が何かと悩むのが仕事で使うネット回線えらび。高い費用が必要となるサービスは避けたい一方で、仕事で使うので一定以上の品質も必要です。ここでは、こうした問題をWiMAXで解決できることを解説しています。
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個人事業主のネット回線えらびにつきまとうさまざまな問題とは?
ビジネス活動において、ネット回線は言うまでもなく必須です。くわえて現代ではオフィス用の固定回線だけでなく、外出先でも素早くインターネットに接続できるモバイルWi-Fiの両方が欲しいところ。
「外出先でインターネット接続ができなかった」とか「出先で、モバイルWi-Fiサービスの速度制限に抵触してしまい大事な資料がダウンロードできなかった」なんてことがあったら、個人事業主としては特に貴重なビジネスチャンスを失ってしまうことにもなりかねません。また予算が限られている中で、ネット回線で固定回線・モバイルWi-Fiルーターというダブルのランニングコストがかかってしまうのは、頭の痛いところですね。両方合わせたら毎月1万円を大きく超えてしまうことも稀ではありません。
その他、人手と時間が限られた中で「工事の調整や立ち合いに時間を割かねばならない」とか、「納期が2週間先で仕事にならない」とか、個人事業主のネット回線選びには、さまざまな問題がつきまとうもの。これらの問題をまるごと解決してくれるようなシンプルな解決策が求められるのではないでしょうか。
個人事業主がネット回線にWiMAXをえらぶメリット
結論からいって、個人事業主がネット回線選びで直面するさまざまな問題を丸ごと解決してくれるのが、モバイルWi-Fiルーターサービス「WiMAX」です。個人事業主がネット回線にWiMAXをえらぶメリットは以下の5つ。
- 高速なモバイル通信が月間データ通信量無制限で使える
- オフィス・外出先のインターネット接続がこれ1台で
- モバイルWi-Fiルーター代0円
- 工事不要で納期も短い(最短で申込翌日に利用可)
- プロバイダごとに通信品質の差がない
1つずつ解説します。
高速なモバイル通信が月間データ通信量無制限で使える
モバイルWi-Fiのサービスでは、その多くが月間のデータ通信量の上限が設けられており、仮にその上限に達してしまうと、ビジネスとしては使い物にならないほど低速な通信速度での利用を強いられることになります。また月末までにこの制限を解除する場合、1,000円/GBなどで、さらなる出費が必要となることに。
その点、WiMAXの最大の魅力は高速なモバイル通信が月間データ通信量無制限で利用できることです。WiMAXであれば外出先で突然速度制限に抵触して資料が送れない、なんてことはありません。また月間のデータ通信量の上限に不安を抱きながら、インターネットを使うといったストレスに悩まされることもありません。
オフィス・外出先のインターネット接続がこれ1台で
WiMAXは月間データ通信量無制限で利用できるサービスなので、固定回線の代替えに使われることも多いです。個人事業主の場合は、オフィス用の固定回線・外出先のモバイルWi-Fiの両方をWiMAXですませることもできます。その結果、固定回線の予算が浮くことになります。予算が限られた個人事業主の方には、非常にありがたい魅力と言えるのではないでしょうか。
モバイルWi-Fiルーター代0円
モバイルWi-Fiを導入する際、一般的に高い費用が必要となるのがモバイルWi-Fiルーター代。たとえば、法人向けでよく使われるNEC製のAtermシリーズは2~3万円程度、ワイモバイルのPocket WiFiシリーズは一括払いで4~6万円程度になることも。
その点、WiMAXではほとんどのプロバイダにおいて、モバイルWi-Fiルーター代が無料です。結果、初期費用として必要となるのは契約事務手数料(※)3,000円のみとなり、負担が非常にかるいのが魅力と言えます。
※
契約事務手数料はモバイルWi-Fiをはじめ固定回線でも請求される、インターネット接続サービスのごく一般的な費用です。その多くが3,000円とWiMAXと同じです。
工事不要で納期も短い(最短で申込翌日に利用可)
光回線などの固定回線では、利用開始にあたって回線工事が必要です。工事業者と調整をして1~2週間待ったり、工事の際は最大2~3時間程度立ち会わなくてはならなかったりします。
その点、WiMAXはモバイルWi-Fiのサービスなので、まず工事が必要ありません。申し込んでモバイルWi-Fiルーターが手元に届けば、そのときから高速なモバイル通信が利用できます。
さらに中にはオンライン申込最短即日での機器配送に対応したプロバイダも。そういったプロバイダをえらんだ場合は、最短で申込の翌日からは使えるようになります。ちなみにオンライン申込の作業自体は非常に簡単で、ネットショッピングに慣れた方なら10分もかからないでしょう。
このように利用開始までに手間がかからず、その納期が短いのもWiMAXのメリットです。
プロバイダごとに通信品質の差がない
格安SIMや光回線ではプロバイダ毎に通信品質に大きな差があり、プロバイダ選びに失敗すると極端に遅い通信速度で利用しなければならなくなることも稀ではありません。仮に乗り換えをするにしても、そのための手続きに手間と時間がかかり(場合によっては再工事になることも)、改めて工事費用を含めた高い費用が必要となることさえあります。
その点WiMAXは、プロバイダごとに通信品質の差が生じません。その理由は、全てのプロバイダが同じ提供元からインターネット接続に必要な環境(回線及びネットワーク設備)を借りてサービス運営しているからです。
結果、プロバイダ選びの際は通信品質に気を遣う必要はありません。料金など、その他の点でプロバイダ選びをすればよいので簡単で不安がありません。
WiMAXをえらぶ際の注意点
WiMAXは優れたモバイル通信サービスですが、利用にあたって注意点がないわけではありません。ここではWiMAXを契約する前に注意すべき以下3つのポイントについて解説します。
- 3日間10GBのデータ通信量制限がある
- 契約更新月以外に解約すると契約解除料が請求される
- LTE回線よりはつながりにくい?
3日間10GBのデータ通信量制限がある
WiMAXは、高速なインターネット接続が使える月間のデータ通信量を無制限で使えるサービスではあります。しかしながら回線の帯域がいっぱいになってしまうのを防ぐ目的で、一部のヘヴィユーザーの利用をおさえるためのデータ通信量制限があります。
具体的な内容は以下の通り。
速度制限の対象となるデータ通信量の消費 | 3日間で10GB |
速度制限が行われる期間 | 対象となるデータ通信量の消費が確認された翌日の18時頃~翌々日の2時頃 |
制限時の通信速度 | 概ね1Mbps |
注意すべき速度制限のルールではあるものの、一般的な利用であればまずこの速度制限に抵触することはありません。まず月間20~30GBのデータ通信量を大容量プランとして大手携帯キャリアなどが販売していますが、WiMAXではたった3日でその半分もしくは3分の1のデータ通信量を消費しないと制限に抵触しないわけです。これだけのデータ通信量を使い切るユーザーはごく一部です。
具体的に10GBのデータ通信量でどのくらいのことができるか、いくつか参考の目安をみてみましょう。
- ホームページ(テキストメイン)の閲覧=>約5万ページ
- ホームページ(画像が多い)=>約4千ページ
- メール(添付なし/20KB)の送受信=>約50万通
- メール(添付あり/1MB)の送受信=>約1万通
- LINEメッセージ送受信=>約50万回
- LINE音声通話=>約10,000分
- YouTube(標準画質)の動画視聴=>約47時間
- YouTube(HD画質/720P)の動画鑑賞=>約13時間
いかがでしょうか? たとえば個人事業主のお仕事で、3日間で4千ページ(画像が多い)もしくは5万ページ(テキストメイン)もみることはないでしょう。メールも特別な業者でない限り3日間で50万通も送りません。
参考例として表示した中で唯一注意が必要なのは、YouTube HD画質(ハイビジョン画質)の動画鑑賞です。それでも1日約4時間3日間連続で視聴できるのであれば、たいていの方は問題ないのではないでしょうか。(むしろ動画をそれほど長時間視聴するお仕事も限られますよね。)
以上のように、WiMAXの3日間10GBのデータ通信量制限は頭の片隅において注意すべき内容ではあるものの、よほどのヘヴィユーザーでなければまず引っかかることはありません。
その上、仮に速度制限に抵触しても概ね1Mbpsの通信速度で利用できるので、ホームページの閲覧やメール送受信、LINEの音声通話程度であれば問題なくできますし、個人事業主の仕事で困ることはあまりない筈です。YouTubeの動画でも、HD画質はさすがに無理ですが、標準画質程度なら鑑賞できます。
さらに言うと、万が一速度制限に抵触したとしても、一般的なビジネスアワー(朝~夕方18時頃まで)はその対象外。つまりの時間は実質無制限で使えるということです。
LTE回線よりはつながりにくい?
LTE回線とは大手携帯キャリアなどでおなじみのモバイル通信回線です。LTE回線は、今や人口が少ない地方でも使えるケースが多くなるなど提供エリアが日本全国に広がっています。WiMAXも実人口カバーが1億人を超えるなど提供エリアは広がっているものの、人口希薄な地方でのつながりやすさはLTEに劣る点は否めません。
またWiMAXはLTEより高い周波数帯の電波を扱っている関係で、通信速度が高速になりやすい一方で、電波の直進性が強く障害物を回り込んで届く力がLTEに劣ると言われています。そのため地下鉄車内など障害物に囲まれた場所ではLTEの方がつながりやすいです。
結果、普段スマホのLTE回線をモバイル通信の際に利用しているユーザーが、WiMAXを使っていると「え? ここでつながらないのか」と驚くことがあります。
ただ、ここがWiMAXの「抜け目ない」ところ。WiMAXの運営元がKDDIグループである関係で、WiMAXの契約では月間7GBまでKDDIのau LTE回線による通信が使えるのです。WiMAXでLTEが使える通信モードをハイスピードプラスエリアモードと呼びます。
月間7GBと聞くと少ないように聞こえるかもしれませんが、WiMAXの電波が届かない場所で時々使う、といった程度であれば、まず使い切ることはありません。
なおハイスピードプラスエリアモードは1,005円/月の有料オプションです。ただし契約期間を通常の2年から3年にのばすことで、このオプション費用が無料となります。
契約更新月以外に解約すると契約解除料が請求される
WiMAXでは一般的に、申込の際に2年間もしくは3年間の契約期間をえらぶことになります。3年契約では、上述したようにWiMAXよりつながりやすいLTE回線が使えるハイスピードプラスエリアモードのオプション料金(1,005円/月)が無料です。
そして2年間もしくは3年間ごとの契約更新月以外に解約すると、9,500円~19,000円(※)の契約解除料を支払う必要が生じます。契約から2年経過後以降は、2年契約・3年契約いずれも契約解除料は一律9,500円です。
※適用するキャンペーンによっては、最大の契約解除料が数千円高くなる
場合があります。
ちなみに上述したように、WiMAXで無料提供されることが多いモバイルWi-Fiルーターの定価は約20,000円ですから、2年以内に解約するとこの代金に近い金額が契約解除料で請求されることになります。(逆にいえば、だかれこそモバイルWi-Fiルーターを無料提供できるわけですね)
そのためWiMAXは短期での利用にはおすすめできません。短期利用が目的であれば、Fuji WiFiのような契約解除料が発生しないレンタルサービスの利用がおすすめです。
・Fuji WiFi公式リンク=>【FUJIWifi】
とはいえ個人事業主のお仕事として契約する場合、そんなに頻繁にネット回線を切り替えるということはないのではないでしょうか。2年以上の長期利用前提であれば、契約解除料を無料にするか、かかっても9,500円におさえることができます。
WiMAXと光回線の比較
固定回線としてよく使われるのは光回線。ここではWiMAXを固定回線の代替えとして利用するのにあたって、その光回線と簡単な比較をしてみます。
項目 | WiMAX | 光回線 |
月額費用 | 約3,400円~約4,400円
※プロバイダによって異なる |
約4,000円~約6,000円
※サービス・プロバイダによって異なる |
回線工事 | 不要 | 必要 |
使えるまでの期間 | 最短で申込翌日 | 2週間程度(回線新設の場合) |
通信速度 | 電波状況に問題なければ数十Mbps | 大きな問題がなければ数十Mbps~数百Mbps |
通信の安定性 | 高い | 非常に高い |
データ通信量による速度制限 | 3日間10GBの制限あり | なし
※ 一部サービスでは30GB/日などの利用で速度制限が発生する場合あり |
通信速度・安定性の面でみれば、WiMAXより光回線の方が上です。とはいえ、1人もしくは2~3人程度の少人数で使う程度の固定回線であれば、「光回線の品質が必要」というケースは限られます。WiMAXの方が安定性は劣るといってもあくまで「光回線と比較すれば」程度で、基本的には常時利用できることがほとんどです。また10人・20人以上の中小企業でない限り、仕事で数百Mbpsクラスの通信速度の回線が必須となることはないでしょう。
また速度制限についても個人事業主レベルであれば、上述した通りよほどのヘヴィユーザーでなければ、3日間10GBのデータ通信量が消費されてしまうことはまずありません。
たいして料金が安かったり回線工事がなく納期が短かったりするのはWiMAX。しかもオフィス用の回線・外出先用のモバイルWi-Fiルーターも、WiMAXなら1つの契約で賄うことができるのです。個人事業主が固定回線として使うとしたら、光回線よりWiMAXの方がおすすめです。
事業規模が大きくなってもWiMAXなら潰しがきく
個人事業主の方は、将来的には事業規模を拡大して新たにバイトや社員を雇おうと想定している場合もあるかもしれません。そんなときも、モバイルWi-FiルーターのサービスであるWiMAXなら潰しがききます。
たとえば外出先用のモバイルWi-Fiルーターはいずれにしろ必要になるでしょうし、仮に光回線を導入していたとしても、その回線に問題があったときのバックアップにWiMAXを活用することも可能です。光回線導入後でも、柔軟にさまざまな活用ができるのがWiMAXなのです。
WiMAXと他モバイルWi-Fiサービスとの比較
WiMAX以外にもモバイルWi-Fiルーターは複数存在しています。ここでは、その中でも代表的なサービスをWiMAX含め3つ抜粋し比較してみます。
項目 | WiMAX | ワイモバイル | OCNモバイルONE |
端末代 | 0円 | 4~6万円 | 2~3万円 |
月額費用 | 約3,400円~約4,400円 | 約4,400円 | 約1,100円~約6,000円 |
月間のデータ通信量 | 無制限 | 無制限 | 3GB~30GB |
速度制限 | 3日間10GBの速度制限あり | 3日間10GBの速度制限あり | 契約の月間データ通信量を消費しきると月末まで最大200Kbpsに |
多くのモバイルWi-Fiルーターサービスは、ここで紹介したOCNモバイルONEのように月間データ通信量の上限が決められています。数GBの小容量プランであればOCNモバイルONEの方が安価なものの、20GB~30GBの大容量プランになると、WiMAXの方が安くなりお得です。
一方、ワイモバイルはWiMAX同様に月間データ通信量無制限で利用できる上に、速度制限の内容もほぼ同じ。しかしながら端末代や月額料金で比較するとWiMAXの方がはるかに安価でお得です。
これは、ワイモバイルがソフトバンク一社によって提供されているのと異なり、WiMAXはKDDI系のUQコミュニケーションズをはじめ20以上のプロバイダによって提供されており、プロバイダ間で価格競争が繰り広げられているのが理由と考えられます。当サイトでは、ワイモバイルと変わらぬ品質でより安価に利用できるWiMAXをおすすめしています。
個人事業主におすすめのWiMAXプロバイダ3選
繰り返すようにWiMAXは20以上のプロバイダによってサービス提供されており、初めての方はどこをえらんでよいか迷うことでしょう。通信品質はどこのプロバイダも変わらないので、よりお得なプランなどをえらびたいもの。ここでは特におすすめのプロバイダを3つ紹介します。
●とくとくBB
WiMAXでは加入にあたって高額なキャッシュバックキャンペーンを行うプロバイダが複数ありますが、とくとくBBは中でも最も高額なキャッシュバックで人気。結果、月額料金は最安でないものの、2年間・3年間でかかる総額が全プロバイダ中最安となり、当サイトではもっともおすすめしています。キャッシュバック額は平均3万円ほどですが、契約時期やえらぶ機種によって異なるのでくわしくはリンク先の公式サイトで確認してください。
●Broad WiMAX
とくとくBBがキャッシュバックでお得なのに対し、Broad WiMAXは月額業界最安級で人気のサービス。また万が一WiMAXの品質に満足できなかったときに、光回線やLTEモバイル通信など指定サービスへの乗り換えであれば違約金がかからない「満足保証」という独自のサービスを展開しているのも魅力です。
※2年・3年の総額料金では1~2万円程度、とくとくBBの方がお得です。
●UQ WiMAX
WiMAX回線の運営元であるUQコミュニケーションズによるサービス。価格こそ先にあげた2社よりも高いものの、9-21時(年中無休)のつながりやすい電話サポート、24時間以内の返信を目標とするスピーディなメールサポートなど、特にサポート品質の高さが魅力。その他、パソコンやスマホ・周辺機器の基本設定を電話や遠隔操作でサポートしてくれるオプション(350円/月)、Wi-Fiルーター故障の際に代替品を電話一本で送ってくれる端末補償サービス(380円/月)といった安心して使うためのオプションも豊富です。
まとめ
月間データ通信量無制限でなおかつ速度制限のルールがゆるいWiMAXは、個人事業主が外出先用のモバイルWi-Fiルーターとしてだけでなくオフィス用の固定回線として併用するのに適しています。端末代が無料で導入しやすい上に、工事不要で最短でオンライン申込翌日から利用できるのも魅力です。