月額料金が安く、業界最安級の呼び声も高いカシモWiMAXをえらぶか判断するのに必要な情報を網羅。メリット・デメリットを紹介し、どんなユーザーにお勧めできるサービスか解説しています。
Contents
カシモWiMAXとは
カシモWiMAXは、格安SIMと中古スマホのセット販売を手掛けるMEモバイルが2017年10月にスタートした新しいWiMAXサービス。くわしくは後述しますが、今までのWiMAXプロバイダにない販売手法をとり、月額業界最安級を実現している今注目のプロバイダです。
カシモWiMAXの基本情報まとめ
以下、カシモWiMAXの基本的な情報(2018年3月1日時点)を表にしてまとめます。
ギガ放題(月間データ通信無制限)の月額料金 | 1~2ヵ月目:1,380円
3~24ヵ月目:3,380円 25ヵ月目以上:4,079円 |
通常プラン(月間7GB)の月額料金
※ライトプラン |
1ヵ月目:1,380円
2~24ヵ月目:2,680円 25ヵ月目以上:3,379円 |
キャッシュバック | なし |
えらべる機種 | W05,W04,L01,Triprouter(U01) |
申し込んでから使えるまで | オンライン申込の最短当日~翌日に機器を発送。機器がとどいたらすぐに使える |
2年契約の選択可否 | 可能 |
オプションの種類 | 端末補償の「安心サポート」(月額300円) |
支払い方法 | クレジットカードのみ |
備考 | ユーザーに新品ではなく新古品の端末を提供 |
カシモWiMAXの特徴(メリット・デメリット)まとめ
月額料金は最安級
カシモWiMAXのサービス内容で特に目を引くのが、評判になっている通りの月額料金の安さです。2年間の総額料金にすると高額なキャッシュバックを行う他社に劣るものの、以下の通り、他プロバイダと比較しても最安級です。
プロバイダ名 | 月額料金 | キャッシュバック額 | 2年間総額 |
とくとくBB | 1-2ヵ月目:3,609円
3-24ヵ月目:4,263円 |
平均35,000円 | 69,004円 |
BIGLOBE WiMAX2+ | 1-2ヵ月目:3,695円
3-24ヵ月目:4,380円 |
30,000円 | 76,750円 |
カシモWiMAX | 1-2ヵ月目:1,380円
3-24ヵ月目:3,380円 |
– | 80,120円 |
Broad WiMAX | 1-2ヵ月目:2,726円
3-24ヵ月目:3,411円 |
– | 83,494円 |
So-net モバイルWiMAX2+ | 1-2ヵ月目:2,680円
3-24ヵ月目:3,480円 |
– | 84,920円 |
UQ WiMAX | 1-2ヵ月目:1,380円
3-24ヵ月目:3,380円 |
108,868円 |
キャッシュバックは、もらえるのが契約から約1年後だったり専用の手続きが必要だったりします。さらに仮にその手続きに失敗すると権利を失ってしまうことから、お得なことが分かっていてもあえて避ける方も多いです。そういった方には、カシモWiMAXのこの安さは特に魅力と言えるでしょう。
新古品端末を提供
もう1つカシモWiMAXで話題になっているのは、ユーザーに対して新品ではなく新古品の端末を提供すること。この旨は、公式サイトでカシモWiMAXがはっきり公言しています。ユーザーの中には「他の人が使った中古の端末が送られるのは嫌だな…」と、敬遠される方もいるようです。
ただし、ここでチェックしておきたいのは、カシモWiMAXが扱うのがあくまで「新古品端末」であり「中古端末」ではないということです。カシモWiMAXは公式サイトで、「ショップ展示品やユーザー利用の中古端末は一切利用していない」とも書いています。
・新古品端末っていったい何?問題なく使えるの?
新古品端末とは、契約したユーザーに1度送ったものの、何らかの事情で開封前に解約して返送されたような端末のことをさします。完全な新品とは言えないため、他プロバイダでは新品として他ユーザーへ提供するようなことはないですが、カシモWiMAXではそのような端末を「新古品」として利用しているわけです。
未開封の状態であるため、実質的には新古品端末は新品端末と特に変わりはありません。もっと言えば、他社プロバイダでは使い道がなく損失となってしまっている新古品端末を使うことで、サービス運営にかかる費用を低減し、サービス価格を抑えられている、とも考えられます。であれば、ユーザーにとってもメリットの大きい企業努力として賞賛されてもよいのではないでしょうか。
もちろん中には「どうしても新品でないと気持ち悪い」というユーザーの方もいらっしゃるでしょうが、そこまで潔癖にならないのであれば新古品端末を扱うことは逆にメリットととらえてもよいと思います。わたし個人的には、仮に他の点も気に入れば、新古品うんぬん気にせずカシモWiMAXをえらびます。
最新機種の対応が遅い?
2018年3月時点での情報ですが、カシモWiMAXは他プロバイダと比較して新しい端末への対応が遅いようです。最新のW05への対応も他社より1~2ヵ月遅れましたし、L01sに至っては現時点でまだ対応していません。
ただ当サイトの以下コンテンツでもまとめているように、これらの端末は性能に大きな差がないため、どちらをえらんでも使用感はほとんど変わりません。
しかしながら今後のアップデートを考えると、できるだけ最新機種を使いたいと考えるユーザーの方も多いでしょう。新品ではなく新古品端末を扱うことのデメリットは、むしろここに表れているのではないでしょうか。
Triprouter(U01)を扱っている
カシモWiMAXの端末に関してもう1つ特徴的なのは、他社でほとんど扱っていないTriprouter(U01)を提供している点です。Triprouter(U01)とは簡単に説明すると、パソコン用のUSB型WiMAX端末に装着してWi-Fiルーター化する専用機器のこと。そのためカシモWiMAXでは、正確にはU01というUSB型WiMAX端末とTriporuterをセットにして提供しています。
この端末はモバイルチャージャー機能を搭載し、この端末からスマートフォンなどの充電ができるのがメリット。ただし最大通信速度は220Mbps(他機器は倍の440Mbps以上)と遅く、当サイトではあまりおすすめしていません。Wi-Fi接続より安定した接続が期待できるUSB接続に切り替えられることがメリットとしてあげられることもありますが、他の機器もUSBケーブルさえあればUSB接続をすることが可能。この点は大きなメリットとはいえません。
そのためTriprouter(U01)は、モバイルチャージャー機能に魅力を感じる方、また通信速度をあまり気にされない方におすすめします。最大220Mbpsでも、ホームページをみたりハイビジョン画質程度の動画をみたりする程度であれば体感的に気になることはないでしょう。
サポート品質が未知数
カシモWiMAXでもう1つ気になるのはこの点です。カシモWiMAXのユーザーの評判や口コミをみると、少数ですが「電話がつながりにくい」という声をみかけることがあります。サービスリリースされて間もないサービスであるため、注目を集めている分、サポートセンターの準備が追い付いていない可能性は高いですね。
※他プロバイダでもよくあることです。
とはいえ実績がある他社と比較すると、この点は見劣りすると言わざるを得ません。WiMAXの初期設定の段階から、「できればサポートに問い合わせたいな」と考えている初心者の方は注意しましょう。
【まとめ】カシモWiMAXはこんな人におすすめ
カシモWiMAXのメリット・デメリットを紹介してきました。まずメリットから振り返ると、何といっても月額料金が最安級でお得に使えることがあげられます。WiMAXはプロバイダ毎に通信品質に差はありませんから、どれだけ安く利用できるかが重要。その意味で考えると、カシモWiMAXはおすすめできるプロバイダの1つであることは間違いありません。
しかしながら、その一方で以下デメリットに注意が必要です。
●新古品端末を提供
品質に差はないので特に気にならないなら無視してかまいません。
●最新の端末への対応が遅い
一世代前の機種。性能の差はほとんどないので大きなデメリットとはいえませんが、今後、最新機種だけアップデートが実施される可能性もあり、当サイトでは新機種の方をおすすめします。
●サポート品質が未知数
電話がつながらないという声が散見しています。
特に下の2つのデメリットが重要。逆にいえば、「機種にさほど困らない。設定も自分で出来るから重要でない」と言える方であれば、月額料金が安いカシモWiMAXはおすすめできます。
なお「とにかくお得に使えるサービスを希望する」ということなら、高額なキャッシュバックを行うとくとくBBの方が適切であり、新機種への対応も早いためおすすめです。「安いのはよいが、もらえるのに1年かかるキャッシュバックは嫌だ」というのであれば、カシモWiMAXをえらんでもよいでしょう。