カシモWiMAXを他プロバイダと比較し、メリット・デメリットを解説します。あわせて2年間総額を比較してカシモWiMAXが他プロバイダと比較して実際どのくらい安いのかを紹介。それら情報をもとにカシモWiMAXがえらぶべきプロバイダか否かを解説します。
Contents
カシモWiMAXとは
カシモWiMAXは、2017年10月にサービス開始したWiMAXプロバイダ。月額料金が格安なプロバイダとして注目されています。運営しているのは格安スマホ販売も手掛けるMEモバイル。くわしくは後述しますが、このサービスには、そのMEモバイルらしいと思われる戦術も見て取れます。
他プロバイダと比較してカシモWiMAXをえらぶメリット
月額料金が安い
カシモWiMAXのギガ放題プランの料金は他プロバイダと比較しても格安。2年間総額の比較は後述しますが、月額料金だけ見ると他プロバイダと比較して最安級です。
プロバイダ名 | 月額料金(ギガ放題プラン) |
カシモWiMAX | 1~2ヵ月目:1,380円
3~24ヵ月目:3,380円 25ヵ月目~:4,079円 |
So-net モバイルWiMAX2+
※W05をえらんだ場合 |
1~2ヵ月目:2,680円
3~24ヵ月目:3,480円 24ヵ月目~4,379円 |
Broad WiMAX | 1~2ヵ月目:2,590円
3~24ヵ月目:3,411円 25ヵ月目~:4,041円 |
UQ WiMAX | 1~2ヵ月目:3,696円
3ヵ月目~:4,380円 |
@nifty WiMAX | 1ヵ月目:250円
2~3ヵ月目:3,670円 4ヵ月目~:4,350円 |
Triprouter(U01)がえらべる数少ないプロバイダ
Triprouterとは、USB型のWiMAX端末「U01」を挿入して利用するユニークなタイプのWi-Fiルーターです。先に言ってしまうと、他端末の通信速度が最大440Mbps以上なのに対し、Triprouter(U01)の最大通信速度は220Mbps。
また最新のWi-Fi規格(11ac)に対応していないなど、決して強くおすすめできる機器ではないのですが、この機器からスマートフォンなど他機器へ充電ができるモバイルチャージャー機能を搭載しています。Wi-Fiの11acも通信速度などに関連する機能ですから、「速度はあんまり気にしない」ということであれば、検討の余地があるWiMAX機器といえます。
他プロバイダと比較してカシモWiMAXをえらぶデメリット
新古品端末を利用している
これはよく言われるカシモWiMAXをえらぶ際の注意点です。カシモWiMAXでは公式サイトにおいて、ユーザー向けに新品でなく新古品の端末を提供する、と記載しています。
なおカシモWiMAXが扱う新古品とは、他ユーザーが1度でも使ったり店頭にディスプレイされていたりしたようないわゆる「中古品」ではありません。たとえばWiMAXを契約して1度配送したものの、なんらかの理由で未開封状態で返送されるなどした未使用状態(だが新品とは言えない)の端末をさします。
※カシモWiMAXの公式サイトにも中古品は利用していない旨の記載があります。
基本、一度も使われていないものなので、新古品は新品と特に差異はありません。そのためこの点は気にする必要はないでしょう。とはいえ「どうしても新品でないと気持ち悪い!」と感じる方は、カシモWiMAXをえらべないですね。
他プロバイダでは新規ユーザー向けに提供しない新古品を採用しているのも、カシモWiMAXがこの安い月額料金を実現できている理由と考えられます。(わたしは新古品を特に気にしないので、企業努力の1つだな、くらいに思います。正直に新古品を使っていると公式サイトで言っていますし)
えらべるWiMAX端末の種類が少なく新端末への対応がおそい
新古品を扱うことより、こちらの方が重要かもしれません。カシモWiMAXは他プロバイダと比較して、扱うWiMAX端末の機種の種類が少ないです。最新の端末への対応も、他プロバイダと比べて遅くなる可能性もあります。(新古品を扱うカシモWiMAXならではの弱点とも想定されます。)
以下プロバイダ毎の対応端末の比較表(2018年2月時点)です。
プロバイダ名 | 対応端末 |
カシモWiMAX | W04,L01,Triprouter(U01) |
UQ WiMAX | W05,WX04,W04,L01,L01s,WX03など |
Broad WiMAX | W05,WX04,,L01s |
とくとくBB | W05,WX04,W04,L01,L01s,WX03など |
So-netモバイル
WiMAX2+ |
W05,WX04,L01s |
カシモWiMAXが扱う端末の中で、多くのユーザーがえらぶと想定されるのはW04とL01。ただし、2018年2月時点でW05・L01sというそれぞれ次の世代にあたる端末がリリースされています。
他プロバイダが3種類以上の端末に対応しているのに対し、カシモWiMAXではTriprouter(U01)を例外として抜くと2種類。このようにカシモWiMAXを申し込むと、希望する端末や新しい機種をえらべない可能性があるのです。W04やL01も決して品質の悪い端末ではないので、これらでよいということなら気にしなくてよいのですが、この点はデメリットと言わざるを得ません。
サポートにつながりにくいことがある?
カシモWiMAXの利用ユーザーからは、サポートにつながりにくいという不満をきくことが時々あります。
2017年10月にリリースされたばかりで、まだ注目を浴びて申し込まれた数に対して、サポートの体制が整っていないからかもしれませんが、このために特にサポートを重視されるような初心者の方などにはおすすめしにくいですね。すでに実績を積み上げている他プロバイダの方が安心です。
ちなみに、わたしがカシモWiMAXのメール問い合わせの窓口へ2度ほど問い合わせた際には、いずれも数時間以内にメール返答がありました。中身も丁寧で特に不満はなかったです。
カシモWiMAXと他プロバイダとの2年間総額の比較
以下、カシモWiMAXと他プロバイダの料金を比較します。
高額なキャッシュバックを行うプロバイダと公正に比較するため、2年間でかかる総額料金で比較しています。
プロバイダ名 | 月額料金 | キャッシュバック額 | 2年間総額 |
とくとくBB | 1-2ヵ月目:3,609円
3-24ヵ月目:4,263円 |
31,000円 | 73,004円 |
BIGLOBE WiMAX2+ | 1-2ヵ月目:3,695円
3-24ヵ月目:4,380円 |
30,000円 | 76,750円 |
カシモWiMAX | 1-2ヵ月目:1,380円
3-24ヵ月目:3,380円 |
– | 80,120円 |
Broad WiMAX | 1-2ヵ月目:2,726円
3-24ヵ月目:3,411円 |
– | 83,494円 |
So-net モバイルWiMAX2+(※) | 1-2ヵ月目:2,680円
3-24ヵ月目:3,480円 |
– | 84,920円 |
UQ WiMAX | 1-2ヵ月目:3,696円
3-24ヵ月目:4,380円 |
108,868円 |
キャッシュバックを行わないプロバイダの中では最安級
上記表をみてわかるように、2年間総額が安価なのは高額なキャッシュバックを行うとくとくBBやBIGLOBE WiMAX2+です。ただし、それらプロバイダをのぞき、月額料金が安価なプロバイダの中で比較するとカシモWiMAXは最安級です。
キャッシュバックを行うプロバイダの方がお得だが…
繰り返すように、最もお得にWiMAXを使えるのは、高額なキャッシュバックを行うWiMAXプロバイダです。ただし、キャッシュバックをもらえるのは契約から約1年後だったり、キャッシュバックをもらう際に専用の手続きをしたりする必要があるので、「もっと早く手軽に得をしたい」ということなら、月額料金が安いプロバイダをえらぶのがおすすめです。
そうして、そういった基準をもとにえらぶのであれば、カシモWiMAXは適切なプロバイダの1つであることは間違いないでしょう。
【まとめ】ずばり!カシモWiMAXはえらぶべき?
カシモWiMAXは、キャッシュバックを行わないプロバイダの中ではほぼ最安のプロバイダであることは間違いありません。ただし提供される端末が新古品だったり、えらべる端末の種類が(品質が悪いものでないとはいえ)少なかったりします。
そのため「新古品でも気にしない。端末がえらべなくても特に希望がないから普通に使えるやつでいいよ」ということなら、カシモWiMAXはおすすめできるプロバイダといえるでしょう。
一方モバイルWi-Fiルーターの操作に自信がない初心者の方は、カシモWiMAXは現段階ではまだサポートに不安も残るので、実績がある他社プロバイダをえらぶことをおすすめします。