WiMAXの特徴17個【メリットからデメリットまで徹底解説】

WiMAXの特徴のうち、特に主だった17個を徹底解説。WiMAXを利用するメリットだけでなくデメリットともいえる特徴についてもまとめています。そのためこの記事を読めば、WiMAXがあなたの希望にあったモバイル通信か判断できるでしょう。

Contents

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【WiMAXの特徴を知る前に】そもそもWiMAXとは?

WiMAXの特徴について知る前に、そもそもWiMAXとはどんなサービスかを簡単に振り返っておきましょう。

WiMAXとはスマートフォンなどで利用されているLTEと同様に無線の電波を使い、外出先でのインターネット接続を可能とするモバイル通信サービスの1つです。小型のWi-Fiルーターと呼ばれる端末を利用し、スマートフォンやタブレット・パソコンなどをインターネット接続します。

WiMAXとWi-Fiの違いは?

WiMAXもWi-Fiも無線の電波を使ったネットワーク通信の技術なので、この2つの違いが分かりにくくなっています。簡単に説明すると、Wi-Fiとは自宅や会社など狭い範囲の中のネットワークをつなげるための技術、WiMAXとは自宅・事務所などとインターネットをつなげるための技術です。

Wi-FiとWiMAXの関係イメージ図

Wi-FiとWiMAXの関係イメージ図

たとえばWiMAXや光回線を利用する際は、ルーターという機器を自宅や事務所に設置します。自宅のパソコンやスマートフォンなどとルーターはWi-Fiの電波で接続されます。このように狭い範囲のネットワークを手軽につなげられるのが、Wi-Fiの電波というとわかりやすいでしょうか。

一方、ルーターは光回線やWiMAXの電波を経由して事業者が用意する設備へ接続し、その設備からインターネットへ接続されます。このようにWi-FiとWiMAXは、それぞれの役割があるのです。

【特徴1】外出先でも自宅でもインターネットへ接続できる

WiMAXは無線の電波を使った通信なので、WiMAXの電波が届く場所であれば、外出先でも自宅でもインターネット接続ができるという特徴があります。WiMAXユーザーの中には、モバイルWi-Fiルーターという機器1台で、自宅・外出先両方のインターネットを行っている方も数多くいらっしゃいます。また光回線のような自宅や事務所専用の固定回線の代替えとしてのみWiMAXを利用される方も多いです。

【特徴2】Wi-Fiを利用するので配線は不要

WiMAXはWi-Fiによってルーターとスマートフォンやパソコン間を接続するため、LANケーブルなどの配線は一切不要。ケーブルレスで快適にインターネット接続を楽しむことができるのも、よく触れられるWiMAXの特徴の1つです。

なおパソコンの場合は、Wi-FiよりLANケーブルでルーターと接続した方が、通信速度が速いこともしばしばあります。その点、WiMAXであれば有線LANでの接続も可能です。WiMAXで有線LAN接続をしたいときは、Wi-Fiルーターにクレードルという機器を組み合わせるか、自宅専用で利用するホームルータータイプの機器をえらびます。

【特徴3】通信速度がどんどんアップ!(将来的には光に迫る)

WiMAXはその登場以来、どんどん通信速度を向上しているのも特徴的です。2009年7月に日本で正式にサービスを開始した当時は最大通信速度40Mbps、2013年10月にはWiMAX2+という名称でサービスリニューアルした際には最大110Mbpsに高速化しました。

さらに2015年2月には最大220Mbpsに、2016年12月には440Mbps、そして2017年9月には東名阪の一部地域から最大558Mbpsに対応しています。今後WiMAXは、光回線に迫る最大1Gbpsの通信への対応を予定しているのをご存知でしたでしょうか。この将来性の高さも、WiMAXの注目すべき特徴と言えるでしょう。

すでに現時点で体感的には光回線とかわらない?

ホームページを閲覧したり、YouTubeなどのメディアで動画を閲覧したりするレベルであれば、個人的には光回線を使っているのと体感的にかわらないと思っています。ホームページの中には、FLASH動画などを活用して容量が重いものも多く、通信速度の遅い回線では表示に時間がかかることもあります。

そういったサイトでもWiMAXなら光回線と同様にさくさく表示できますし、YouTubeの動画などでのハイビジョンレベルのHD画質の動画の鑑賞も、光回線と同様にWiMAXでも快適です。光回線・WiMAXの通信速度の差を体感するのは、数百MBを超える大容量のファイルをダウンロードする際などに限られるでしょう。

WiMAXを高速化した最大の立役者 -「CA」と「4×4 MIMO」とは?

CA(キャリアアグリゲーション)と4×4 MIMOは、WiMAXの通信速度の高速化に関して必ずふれられる特徴的なネットワーク技術です。それぞれのざっくりとした概要は難しくないので、ここでは簡単に解説します。

まずCA(キャリアアグリゲーション)とは、上図のように2つの電波をまとめて高速化をはかる技術のこと。WiMAXでは110Mbpsの通信速度を実現する2つの電波を束ねて220Mbpsの通信速度を実現しています。英語でキャリアとは「電波」、アグリゲーションは「集める」という意味。まとめると「電波を集める」のがCA(キャリアアグリゲーション)です。

一方の4×4MIMOとは、電波を送受信する基地局・ルーター両方が複数のアンテナを利用し、通信の高速化・安定化を実現する技術のことです。4×4という言葉があるので、送受信両方が4つずつのアンテナを使っているわけです。ルーターの機種によっては、4×4 MIMOで最大220Mbpsの通信を実現しています。

WiMAXでは、以前ユーザーに提供するWi-FiルーターがCAと4×4MIMOのいずれかに対応し、最大110Mbpsの2倍の最大220Mbpsの通信を実現しました。そして2016年12月には、CA・4×4 MIMOの両方に対応することにより、220Mbpsの2倍の440Mbpsを実現しています。

【特徴4】月間データ通信量が無制限

WiMAXの最も大きな特徴といえるのが月間データ通信量無制限。月間●GBまでと制限がある大手携帯キャリアや格安SIMなどの通信と異なり、WiMAXでは月間データ通信量の制限がありません。

そのため自宅で固定回線を利用するときのようにデータ通信量を気にせず、たっぷりとインターネットを楽しめるわけです。WiMAXの通信速度に関する説明をしたところで「体感的には光回線とかわらない」と書きましたが、月間データ通信量の制限がないことも、WiMAXによって外出先でも光回線同様に快適な通信が楽しめる理由です。

【特徴5】人口カバー率1億人を超える広い提供エリア

WiMAXの提供エリアは、人口カバー率1億人をこえており市街地を中心として広い提供エリアを誇っているのも注目すべき特徴。大手携帯キャリアが扱うLTE回線ほど広くはありませんが、それに迫る提供エリアの広さです。これはWiMAXが幅広く利用される理由の1つといえます。

また提供エリアは順次拡大中。UQ WiMAXの回線を運用するUQコミュニケーションズのホームページでは、続々と基地局解説・提供エリア拡大のお知らせが掲載されています。2015年2月には全国にひろがるWiMAX2+基地局は20,000局を、そしてその2年後の2017年2月には30,000局を達成しました。

このようにWiMAXの提供エリアは今後どんどん拡大し続ける予定です。提供エリアの広さは、今以上にWiMAXを語る上で不可欠な特徴になっていくでしょう。

【特徴6】小型で高性能なWi-Fiルーター

WiMAXを利用し外出先でインターネット接続するのに必要なのは、モバイルWi-Fiルーターと呼ばれる手のひらサイズの端末だけです。たった1台の端末で、パソコンやスマートフォン、タブレットなど複数の機器をインターネット接続することができるのもWiMAXの特徴としては外せません。

またWiMAXのモバイルWi-Fiルーターは性能が高いため、1度の充電でバッテリーが1~2日もちます。大きなタッチパネルで、操作も簡単です。

WiMAXを自宅で使う際はホームルーターの利用も可能

なおご自宅で固定回線の代替えとしてのみWiMAXを利用する場合は、より大型の(といってもL01sなら高さ20cm程度)ホームルーターというタイプの端末をえらぶこともできます。ホームルーターはモバイルWi-Fiルーターよりサイズが大きい分、大型のアンテナを搭載できるためWiMAXやWi-Fiの電波をキャッチする力が強いです。その結果、より高速かつ安定した通信を自宅や事務所で実現します。

【特徴7】複数端末が同時にインターネット接続できる

WiMAXでは前述の通り、Wi-Fiルーター経由で同時に複数の端末をインターネット接続させることができるのも1つの特徴といえます。たとえばパソコン・スマートフォンを同時にインターネット接続したり、自宅や事務所であればプリンタなどもWi-Fi接続して利用したりすることも可能です。

機種にもよりますが、モバイルWi-Fiルーターと呼ばれる外出用のタイプでは同時に約10台の接続が可能。自宅・事務所専用のホームルータータイプの中には、40台以上の同時接続が可能な機種もあります。

【特徴8】回線工事が不要!

WiMAXの利用にあたっては、光回線のような回線工事は不要なのもよく言われる特徴です。工事業者を自宅にあげたり、業者と調整して開通まで1~2週間待ったりする必要はありません。そのためWiMAXは、学生や単身赴任の会社員などの1人暮らしのお宅でも、手軽に導入でき人気を博しています。

また回線工事がないのでもちろん撤去工事もありませんし、仮に引っ越しをする際も工事し直しといったことはなく、提供エリア内であればWi-Fiルーターを持ち込んで、すぐにWiMAXによるインターネット接続ができます。このフットワークの軽さ、手軽さもWiMAXの重要な特徴です。

【特徴9】最短でオンライン申込の翌日から利用できる!

WiMAXは申し込んでから利用できるまでの期間が短くてすむのも大きな魅力といえる特徴。前述の通り回線工事が必要ないので、自宅に専用のWi-Fiルーターが届けばすぐにWiMAXによるインターネット接続が利用できるのです。

申し込んでから利用できるまでの期間はプロバイダによっても異なりますが、中には最短でオンライン申込当日にWi-Fiルーターを配送してくれる事業者もあります。そのため早ければ申し込みの翌日に、あるいは翌々日には利用開始できます。都内のみですが、Broad WiMAXでは店舗受取やバイク便での配送に対応し、申し込み当日での利用も可能ですので、興味があれば公式サイトをご覧ください。ちなみにBroad WiMAXは月額最安級を特徴とする、人気のWiMAXプロバイダの1つです。

BroadWiMAXの詳細をみる

【特徴10】多彩なプロバイダによって提供されている

WiMAXの注目すべき特徴として約20の多彩なプロバイダによってサービス提供されていることもあげられます。さらにLTEなどと比較して特徴的なのは、プロバイダ毎に通信速度の差がないこと。基本的に全てのプロバイダが同じ回線・設備を使っているので、通信速度に関しては、プロバイダによって当たり外れがないのです。

それでは何でプロバイダが差別化を図っているかというと、まずは料金。月額料金を安くしたり高額なキャッシュバックを行ったり工夫して、プロバイダはそれぞれの特徴をだしユーザーを集めています。またWiMAX以外のパソコンや周辺機器の操作も手厚くサポートしてくれるオプションや、いろいろな種類の機器補償オプションなど、提供されるオプションの種類もプロバイダによってそれぞれです。

このような多彩なプロバイダの中からより希望に近いプロバイダがえらべる、というのもWiMAXのメリットともいえる大きな特徴といえます。競争が激しい分、WiMAXの料金は常にお得な水準でキープされています。

WiMAX2+プロバイダ最新比較ランキング【2021年11月度】
最新情報をもとにWiMAX2+のプロバイダを当サイト独自の視点で比較し、えらびやすいようランキング化しています。さらに比較すべきポイントを示しつつ、プロバイダ毎のランキングの理由もくわしく解説します。

【参考/当サイトがおすすめするプロバイダの例と特徴】

※詳しいランキングは上記URLで確認していただけます。

プロバイダ名 特徴
とくとくBB 平均3万円のキャッシュバックを行うことで知られるプロバイダ。2年間の総額料金で計算するともっともお得で当サイトもおすすめするプロバイダ。
BroadWiMAX 業界最安級の月額料金が特徴のプロバイダ。2年間総額はとくとくBBより数千円程度高いが、キャッシュバックがもらえるのは約1年後だったり、専用の手続きがあったりするので、それが面倒であればこちらがおすすめ
UQ WiMAX WiMAXの元祖プロバイダ。高額なキャッシュバックがなく月額料金の割引も少ないが、コールセンターの営業時間が長いなど、サポート品質が高いのが特徴。ビジネスでWiMAXを利用するユーザーなどにおすすめ。

【特徴11】端末代が無料で初期費用が安い

WiMAXでは、通常数万円程度するWi-Fiルーターを多くのプロバイダが無償で提供しているのも、特筆すべき特徴といえるでしょう。結果的に、契約時に支払う必要がある初期費用は、事務手数料の3,000円のみとなります。モバイル通信をはじめようとする方にとっては、このように負担が少ないのは大きな魅力と言える特徴ではないでしょうか。

なおモバイル通信の中にはWi-Fiルーターを分割払いで購入できるよう設定した上で、割賦金を毎月の月額料金から差し引くキャンペーンを適用するサービスもあります。結果的にWi-Fiルーターが無料になるというわけです。

しかしそういったサービスでは、分割払いの支払い終了前に解約すると、その時点でキャンペーンは無効となり残りの割賦金は満額支払わなければならない、といったこともあるので注意しましょう。ちなみにWiMAXのほとんどのプロバイダでは、解約時に端末代を支払わなくてはならない、といったこともありません。

【特徴12】月額料金も安い

WiMAXの特徴として、その安価な月額料金もあげられます。月間データ通信量無制限で利用できるWiMAXギガ放題プランは、月額料金はプロバイダによって異なり約3,400円~約4,400円。一方、たとえばドコモの大容量パック「ウルトラパック」では、月間30GBのプランが約7,800円と倍近い金額となります。

この金額で、データ通信量を気にせず思いっきりモバイル通信が利用できるわけですから、コストパフォーマンスの高さは抜群。大手携帯キャリアのユーザーの中には、あえてデータ通信量の少ないプランを契約してWiMAXを併用する、という方も多いです。

ちなみに月額料金が比較的高いプロバイダは、その代わりに数万円の高額なキャッシュバックを行うこともあります。月額料金の安さだけで、そのプロバイダのプランがお得かどうかは判断することはできません。以下コンテンツを参考に、まとまった期間での総額料金で比較してみるとよいでしょう。

WiMAX2+プロバイダ最新価格(料金)比較【2021年10月度版】
WiMAX2+プロバイダ毎のギガ放題プランの3年間総額料金を算出・比較しランキング形式で紹介。あわせて、各プロバイダの価格以外の特長も簡単に説明しています。お得にWiMAX2+を使いたい場合は、この記事を参考にしてください。

【特徴13】3日間10GBのデータ通信量制限がある

WiMAXの特徴のうち、これまではメリットにあたるものを紹介してきましたが、これから先はデメリットを紹介していきます。そしてWiMAXをえらぶデメリットとして、最初にあげられる特徴が3日間10GBの速度制限。WiMAXギガ放題プランは月間データ通信量が無制限であるものの、回線の混雑を防ぐ目的で以下内容の速度制限が設定されています。

速度制限の条件 3日間で10GBのデータ通信量を消費すること
速度制限が実施される期間 3日間で10GBのデータ通信量を消費した日の

翌日18時頃から翌々日の2時頃まで

速度制限時の通信速度 概ね1Mbps

※YouTube標準画質動画が鑑賞できる程度

ただし、他モバイル通信についてご存知の方はわかるかと思いますが、これはかなり緩い制限です。大手携帯キャリアでは月間20GB~30GBのプランを大容量プランとして売り出していますが、その半分・1/3にあたる容量をたった3日間で消費しきったときにようやくこの制限に抵触します。

10GBといえば、目安として以下のようなことができる容量です。

■データ通信量の消費量(参考値)

項目 10GBでできること
ホームページの閲覧

※文字メインのページ(200KB)

約5万ページの閲覧
ホームページの閲覧

※画像の多いページ(2.5MB)

約4,000ページの閲覧
LINE音声通話(約1MB/分) 約1万分の通話
LINEビデオ通話(約5MB/分) 約2,000分の通話
YouTube高画質(HD)動画の鑑賞(5分で約60MB) 約13時間
YouTube標準画質(SD)の動画鑑賞(5分で約17.5MB) 約47時間

いかがでしょうか。この中でもっともはげしく容量を消費するYouTubeの高画質動画でさえ、1日平均4時間鑑賞しても制限に抵触しないのです。たとえばハイビジョン画質の映画を1日あたり映画2本程度みても10GBに達しません。またスマートフォンの小さな画面なら、標準画質(SD)の粗さはさほど気になりませんが、この画質では1日当たり約15時間視聴しても3日間で10GB消費されません。このことから、ほとんどのユーザーにとってはこの速度制限は気にしなくてよい、といえるでしょう。

さらに他のモバイル通信では、制限時の通信速度が最大128Kbpsなど、ホームページ閲覧にさえ支障をきたすほど低速になりますが、WiMAXでは概ね1Mbps。この通信速度ならたいていのホームページはさくさく表示できますし、YouTubeの標準画質程度は鑑賞可能なので、使い方にもよりますがそれほど不便は感じないでしょう。

3日間10GBの速度制限は、WiMAXのデメリットともいえる特徴ではありますが、他のモバイル通信の速度制限と比較すると、かえって「こんなに緩い速度制限でいいのか…」とも思えます。

日勤帯の利用は速度制限の対象外?

WiMAXの3日間10GBの速度制限でもう1つ特徴的なのは、制限が実施されるのが夜のみであること。WiMAXは事務所や営業所で利用されることも多いですが、朝から夕方までのビジネスタイムでは、「3日間10GBの速度制限の対象外」ということもできるわけです。

この点もまた、WiMAXがビジネス用のインターネット回線としておすすめできる理由です。急な店舗や事務所の開設が想定される会社などは、あらかじめWiMAXの契約を複数用意しておいて(ストックしておいて)、必要なときにルーターを持ち込んで利用する、といった使い方も考えられるでしょう。

【特徴14】LTEの方が屋内ではつながりやすい

WiMAXの特徴としては、この点もよくあげられます。WiMAXは2.5GHzという高い周波数帯の電波を使う関係で、高速な通信が実現しやすい反面、電波の直進性が強く障害物を回り込む力が弱いといわれています。一方で大手携帯キャリアや格安SIMが利用するLTEは、700~900MHzという俗に「プラチナバンド」と呼ばれる低周波帯を利用しており、WiMAXと比較すると障害物に強いのが特徴。

とはいえ、これはあくまで比較論の問題。「WiMAXと比較すると」LTEの方がつながりやすいというレベルです。地下や建物の奥まった場所では、確かにLTEの方がつながりやすいですが、WiMAXが屋内でつながらないわけではありません。

WiMAXは室内や屋内でつながらない?わたしの実体験を紹介
わたしの実体験をもと、にWiMAXが実際「屋内・室内でどれだけつながらない」のか紹介。必要以上に不安に感じるユーザーがいる一方で、実際にはそれほどつながりにくいわけではありません。あわせてWiMAXの電波を受信しやすくする対策も解説しています。

【特徴15】WiMAXよりLTEの方が提供エリアはひろい

WiMAXの特徴として人口カバー率1億人という点はすでに説明した通り。たいしてLTE回線は人口カバー率100%で、比較するとLTE回線の方が提供エリアは広いです。

そして、実際どういったエリアで差が生じるかというとズバリ郊外。東京や大阪のような大都市でなくても、市街地であればほぼWiMAXの提供エリアです。ただし人口が希薄な地域では、残念ながらWiMAXよりLTEの方が対応している可能性が高いと言わざるを得ません。郊外での利用を検討している場合は、あらかじめUQ WiMAXのホームページなどで、提供エリア確認をしておいてください。

【特徴16】WiMAXの契約でLTE回線も利用できる?

WiMAXは、auと同じKDDIグループのUQコミュニケーションズが運営している関係もあり、WiMAXの契約でLTE回線が使えるのも特徴としてあげられます。通常はWiMAX回線による通信を行いますが、WiMAXの電波が届かないときだけ通信モードを切り替えLTEによる通信を行うことができるのです。

なおこれは非常に便利な機能ですが、以下3つの点には注意する必要があります。

・一部非対応の端末がある
・LTE回線に対応した通信モードが使えるのは月間7GBまで
・1,005円/月のオプション料金が発生 ※後述の3年契約なら無料

そのためデータ通信量を全く気にせず、たっぷり利用するというわけにはいきません。

LTEが使える通信モードの特徴とは?

WiMAXには以下2種類の通信モードがあり、Wi-Fiルーターで簡単に切替ができるようになっているのが特徴です。モードの切り替えの際に、プロバイダへ申し込みを行ったりする必要はありません。

ハイスピードモード WiMAXの回線を利用した標準的な通信モード。ギガ放題プランで、月間データ通信量無制限の対象となるのはこの通信モードを利用した場合。
ハイスピードプラスエリアモード WiMAXとLTE回線の通信を自動的に切り替えるモード。このモードで高速な通信が利用できるのは月間7GBまで。

なおハイスピードプラスエリアモードで月間7GBを消費した場合、月末まで最大128Kbpsまで制限されてしまうので注意しましょう。この速度制限はハイスピードモード利用時にも適用されます。

この速度制限があるので、ハイスピードプラスエリアモードは「必要なときに」だけ使うようにして、普段はハイスピードモードを利用するように徹底しましょう。端末によっては、ハイスピードプラスエリアモードの使い過ぎを抑制するために、自動的にハイスピードモードに戻すタイプのものもあります。不安であれば、そういった機種をえらんでもよいかもしれません。

WiMAX/LTE回線を組み合わせてさらに高速に?

WiMAX端末では、前述のCA・4×4 MIMOの技術を活用することによって、WiMAX・LTE回線を併用し、最大700Mbps超の通信に対応した機種もあります。この通信は東名阪の一部地域からの対応となっており対応前の地域では使えませんが、WiMAXにはこういう将来性のある特徴もある、ということを示す一例として覚えておきましょう。

【特徴17】2年間(3年間)の契約期間がある

WiMAXは、2年間もしくは3年間の契約期間が定められたサービスであるというのも、あらかじめチェックすべき特徴です。そのため契約更新月以外に解約をすると、以下違約金(解約金)が発生することになります。
※適用するキャンペーンによって違約金(解約金)の額がかわることもあります。

契約期間 2年契約の場合の

違約金

3年契約の場合の

違約金

1~13ヵ月目 19,000円 19,000円
14~25ヵ月目 14,000円 14,000円
26ヵ月目 0円 9,500円
27~37ヵ月目 9,500円 9,500円
38ヵ月目 9,500円 0円
39~49ヵ月目 9,500円 9,500円
50ヵ月目 0円 9,500円

そのため残念ながらWiMAXは短期契約に適したサービスではありません。もし短い期間で利用するのであれば、専用のレンタルサービスを利用するのが一般的です。

WiMAXは短期利用できる?違約金がかからない?
2年縛りなしでWiMAXを契約できるUQ WiMAXのプランやWiMAXのレンタルサービスを紹介。さらにWiMAXを短期利用した時に、どのくらいお得なのか、またどの程度の期間の契約であれば2年縛りの方がお得か解説しています。

なおこれら2つの契約プランの違いは、上述したLTE回線を利用する際のオプション料金(1,005円/月)が3年契約では無料となることです。たとえば地下鉄やビルの奥まった場所にあるカフェ、または出張などの際に郊外でモバイル通信を使う機会が多いような場合は、3年契約をえらぶのがおすすめです。

逆にいえば、LTE回線によるバックアップが使えるのは、WiMAXサービスのメリットといえる特徴の1つともいえるでしょう。ちなみに3年契約はプロバイダや機種によってはえらべないので注意してください。

まとめ

WiMAXの特徴を見ていくと、いくつかのデメリットがあるものの魅力的なモバイル通信であることが分かるでしょう。手軽に、安く利用できる上に、月間データ通信量は無制限。しかも必要に応じてLTE回線を利用することもできます。外出先でたっぷり高速なモバイル通信を使いたいときに検討に値すべきモバイル通信サービスです。