法人向けWiMAXプロバイダ徹底比較【UQ WiMAX vs Broad WiMAX】

法人向けのWiMAXプランを提供する数少ないプロバイダであるUQ WiMAXとBroad WiMAX。ここでは両者の違いを徹底比較し、どちらがどんな場合におすすめか解説しています。ビジネス用のモバイル回線として、UQ WiMAX・Broad WiMAXどちらのサービスを採用するか迷っている場合は、この記事が参考になります。

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プロバイダ毎に通信品質に差はない

まずWiMAXプロバイダを比較する際の大前提として、プロバイダ毎に通信品質に差が出ない点はおさえておきましょう。光回線やLTE回線では、プロバイダ毎にユーザーからのアクセスをインターネット接続させるための通信設備を保有しているため、えらぶプロバイダによっては通信速度がかわります。

たいしてWiMAXでは、WiMAX回線・通信設備の全てを、ほぼ例外なく提供元であるUQ WiMAXから一括で借りているため、通信品質に差が出ないのです。ですから、その他のポイントでプロバイダ比較をする必要があります。

【比較1】使えるまでにかかる時間

モバイル通信のサービスであるWiMAXは、回線工事が必要ありません。申し込んで、WiMAX用のWi-Fiルーターが手元に届いたら、10分程度で完結できる簡単な設定を行いすぐに使えるようになります。

ただし契約してからWiMAX用Wi-Fiルーターの配送までにかかる時間はプロバイダによってまちまち。ケースによっては1~2週間かかることもあります。

その点、UQ WiMAX・Broad WiMAXともに最短で申込即日での配送に対応しています。結果、早ければ申し込んだ翌日には使いはじめられるということです。一刻も早くインターネット回線を用意しなければならないときは特に便利ですね。

【比較2】初期費用・月額費用

以下、UQ WiMAX・Broad WiMAXの法人向けプランの初期費用・月額費用比較です。それぞれWi-Fiルーター無料などのキャンペーンを展開しており、それを適用した一般的なケースで比較しています。

・料金比較表

UQ WiMAX Broad WiMAX
初期費用 事務手数料:3,300円

端末代:0円

合計3,000円

事務手数料:3,300円

端末代:0円

合計3,000円

月額費用 4,380円 3,411円

※1~2ヵ月目は2,726円

※25ヵ月目以降は4,011円

ご覧の通り、安価なのはBroad WiMAXです。初期費用は、いずれもWi-Fiルーター無料のキャンペーンを展開しているため、事務手数料3,000円のみですみます。(工事費用は当然発生しません)たいして月額費用は、25ヵ月目以降は差が縮まるとはいえ、それまでは900円以上の差があります。

通信品質が変わらないWiMAXプロバイダ。そのため価格重視で選定されることが多いですが、その場合はUQ WiMAXよりBroad WiMAXの方をえらぶとよいでしょう。

【比較3】サポート品質

・サポート品質比較表

UQ WiMAX Broad WiMAX
コールセンターの営業時間 9:00~21:00(日本時間 年中無休) 11:00 ~ 18:00(月~土 / 年末年始は除く)
フリーダイヤルの用意 ×
コールセンターのつながりやすさ
メール問い合わせから返信にかかる時間 通常24時間以内に回答 返答までに1~3営業日

サポート品質でもっとも比較しやすいのは、上記比較表で示したコールセンターの営業時間やつながりやすさ、メールの回答までにかかる時間でしょう。そうしてこれらの点を比較してみると、UQ WiMAXの方が、品質が高いのがわかります。コールセンターの営業時間が長い上につながりやすさもあり、メール返答までの時間も早いです。

またサポート対応の内容に関してみても、わたしが個人的に両者に問い合わせた感じではUQ WiMAXの方が回答に穴がなく丁寧でした。メールで問い合わせても、Broad WiMAXはシンプルな回答をくれるものの、UQ WiMAXはそれ以上に「こういう場合はこう」と注意書きが付与され抜け目のない印象があります。

【比較4】オプション

・オプション比較表

プロバイダ 主なオプション
UQ WiMAX ▽端末補償サービス(380円/月)

盗難・紛失にも対応した端末保証。電話一本で新しい端末をとどけてくれる

▽公衆無線LAN(無料)

カフェ・飲食店・公共交通機関に設置されたWi-Fiスポットを利用可能

▽おまかせサポート(350円/月)

PCやプリンタなどの周辺機器、各種アプリケーション、スマートフォンなどの基本操作を電話及び遠隔操作でサポート

Broad WiMAX ▽安心サポートプラス(550円/月)

端末故障時に修理費用を負担してもらえるサービス。盗難・紛失には未対応。

▽My Broadサポート(907円/月)

パソコン/プリンタなどの周辺機器の困りごとを電話および遠隔操作でサポートしてくれる「PCプレミアムサポート」、ビジネスユースも可能なメールサービス「Broadメール」、PC・Android向けセキュリティソフト「KINGSOFT Internet Security」がセットになったサービス

オプションがより充実していて便利なのはUQ WiMAXです。端末補償1つとっても、Broad WiMAX側のオプションは修理費用を負担してくれるのみである上、紛失・盗難には対応していません。

一方UQ WiMAX側は新しい端末を電話で届けてくれるため修理のように時間がかからない上に盗難や紛失も対応しています。またBroad WiMAXは、UQ WiMAXの「おまかせサポート」に近い有料サポートとメールやセキュリティソフトがセットになった月額907円になりますが、UQ WiMAXは有料サポート単体が安価で利用可能です。

公衆無線LANの有り無しも、外出先で頻繁にWi-Fiルーターを利用するユーザーにとっては大きな差になるかもしれません。WiMAXは無線を使ったモバイル通信なので、どうしても電波が届かない場所がありますが、そこに公衆無線LANのスポットがあれば、インターネット接続を継続できます。

比較して結局どちらのプロバイダをえらぶべき?

価格重視ならBroad WiMAX

サポート品質では劣るものの、月額料金が約900円も安くコストパフォーマンスに優れるのはBroad WiMAXです。通信品質は変わりませんから、価格を重視するなら迷わずBroad WiMAXにしましょう。またBroad WiMAXのサポートについても、電話がそこまでつながりにくいわけではないですし、メール返答も致命的に遅いといったこともないです。

ただし基本的におすすめはUQ WiMAX

月額料金が約900円高くなりますが、サポートセンターの営業時間が長かったりメール返答のレスポンスが早かったりなど、サポート品質に優れるのはUQ WiMAX。ビジネスの現場では、たとえはモバイル通信が使えないなどの問題が発生すると、場合によっては大きな機会損失につながってしまうこともあり得るでしょう。

そんなときに、できるだけサポート品質が高く、少しでも問題解決がスピーディなプロバイダの方が助かるはずです。そのため当サイトでは、「何においても価格が重要」ということでなければ、法人向けにはUQ WiMAXをおすすめするようにしています。

Broad WiMAX・UQ WiMAXの併用もおすすめ

たとえばIT管理者の手が回りにくいような地方支社や営業所用にだけサポート品質のよいUQ WiMAXを採用し、他は安価なBroad WiMAXで統一するといった手もあるでしょう。地方支店向けに、UQ WiMAXのおまかせサポートや端末補償サービスといった「困ったときに助かるオプション」を付与しておくといった使い方もできます。

まとめ

WiMAXはプロバイダによって通信品質が変わることはありません。そのため価格とサポート品質がプロバイダ選びの際の重要なポイントとなります。Broad WiMAX・UQ WiMAXともに法人向けのWiMAXプランを提供していますが、利用者を比較した場合、基本的にはサポート品質が高いUQ WiMAXを当サイトではおすすめします。

ただし価格重視であれば、月額料金が900円ほど安いBroad WiMAXをえらんでもよいでしょう。IT管理者の目が届きにくい支社などにだけUQ WiMAXを使い、他は安価なBroad WiMAXで統一するという方法もあります。