WiMAXのセキュリティは大丈夫?何か設定する必要がある?

WiMAXの通信は盗聴される可能性があるのか、ウイルス対策ソフトを導入必要があるかを解説しています。セキュリティに不安があってWiMAX導入をためらっているという方は、この記事を参考にしてください。

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WiMAXの通信は暗号化されている

WiMAXのようなモバイル通信を使う際に、気になるのは「通信の内容が盗聴されないか」ということでしょう。結論から言うと、WiMAXによる通信はAESという技術によって暗号化されており、通信の内容が盗聴されることはありません。

AESとは【Advanced Encryption Standard】

NIST(米国立標準技術研究所)によって制定された暗号化方式。ベルギー人の暗号開発者が考案したRijndael(ラインダール)という暗号化方式が採用されている。アメリカ政府が情報を暗号化する際の方式としても使っており、現時点(2018年8月)で解読は不可能とされている。

またこの暗号化はサービス側ですでに設定済なので、ユーザーは特に意識したり設定を加えたりする必要はありません。盗聴の心配をすることなく、安心してWiMAXを使うことができます。

Wi-Fiの暗号化にはいくつかの種類がある

Wi-Fiの暗号化技術には、AESを使ったWPA2の他に、それより古いWPA(AEP)やWPA2(TKIP)などがあります。この中でもっともセキュリティが高いのがWPA2。そしてスマートフォンやPCなどの中には、WPA2(AES)に対応していないものもあります。えらぶ際に気を付けましょう。

なおWiMAXに関しては、Wi-Fiの暗号化の違いを気にする必要なく設定することができます。「WPA2だから設定が楽」とか「WPAだから設定が大変」といったことはないので安心して下さい。

公衆無線LANは暗号化されていないこともある

WiMAXと同じく外出先でインターネット接続する際に役立つ公衆無線LANでは、暗号化の設定がされていないことも多いです。仮に設定されていてもWEPという古い暗号化方式が使われていることもあります。もっと言うと公衆無線LANでは、仮にWPA2(AES)で暗号化されていても、パスワード(暗号化キー)は公開されておりセキュリティが高くありません。

こういった点を考えると、WiMAXの方がセキュリティはずっと優れている、ということができます。

Macフィルタによるセキュリティ強化も可能

WiMAXのWi-Fiルーターは、Macフィルタというセキュリティにも対応しています。Macフィルタとは、あらかじめ許可した機器以外はWi-Fiルーターに対して接続できなくする機能のことです。

よりくわしく説明すると、スマートフォンやPCのようなWi-Fi機能を持った機器は、それぞれMacアドレスという個別のIDをもっています。Macフィルタでは、あらかじめWi-FiルーターにMacアドレスが登録された機器以外は、Wi-Fiでの接続を許可しません。

WiMAXのセキュリティが心配であれば、Macフィルタによるセキュリティを追加してもよいでしょう。ただし仮にこの設定をすると、新しく機器を接続する場合に、いちいちMacアドレスを登録しなければならなくなるので面倒にはなります。またWi-Fiルーターとスマートフォンなどの機器間は、上述のAESを使ったWPAというWi-Fiの暗号化技術が使われているためもともとセキュリティが高いです。そのため無理にMacフィルタまで設定する必要はないでしょう。

マルチSSIDで弱い暗号を利用することも可能

古いゲーム機の一部などは、上述のWPAに対応していません。かわりにWi-FiルーターのマルチSSID機能により、WPAを使うSSIDと、古いゲーム機が対応するWEPという弱い暗号化技術を使うSSIDを分けて接続することができます。

とはいえ、マルチSSIDでWEPを使うのはいわば苦肉の策。WEP自体は、今や悪意のある第三者に数分程度で簡単に破られてしまいます。「どうしてもWEPを使わなければならない」ケース以外に使うのは控えましょう。ちなみにPS4やニンテンドースイッチのような新しい携帯ゲーム機はWPAに対応しているので、マルチSSIDを使う必要はありません。

ウイルス対策ソフトは使うべき?

WiMAXの通信は暗号化されていますが、それとウイルスとは残念ながら関係ありません。ウイルスは、アクセスしたホームページや届いたメールなどから、あたかも普通の通信と同じような顔をして、あなたのスマートフォンやPCに侵入しようとしてきます。

ちなみに、これはWiMAXに限った話ではありません。他のインターネット通信を使ったときも同じです。ウイルス対策ソフトは、どんなインターネット通信を使っているかに関わらず、必ずインストールして使うようにしましょう。

UQ WiMAXやBroad WiMAXなどWiMAXを扱うプロバイダの一部では、ウイルス対策ソフトを月額制で提供する有料オプションを提供しています。ウイルス対策ソフトの導入がまだであれば、そういったオプションを利用するのもおすすめです。

まとめ

WiMAXの通信はAESによって暗号化されているので、通信の盗聴を心配する必要はありません。ただし何を使ってインターネットに接続しているかに関わらず、ウイルスに感染する危険性はあるため、ウイルス対策ソフトを導入しておく必要があります。