月間データ通信量無制限で高速なモバイル通信が使えるWiMAX。
モバイル通信をがんがん使うユーザーから熱い支持を受けるサービスです。
ここではWiMAXの概要や通信速度から利用する際の注意点、おすすめプロバイダまで、契約する前に最低限知っておきたいことを全てまとめています。
Contents
WiMAXとは? まずおさえておきたい簡単な概要
WiMAXとは高速なモバイル通信をどれだけ使っても、月額料金が定額の便利なサービス。
WiMAXなら他の多くのモバイル通信サービスと違い、使う量によって月額料金がかわることがないので、家でも外出先でも高速なインターネット通信を満喫できます。
またその際に必要なのは、「モバイルWi-Fiルーター」と呼ばれるポケットサイズの小さな機器のみです。
WiMAXのその他の特長的なポイントを箇条書きにしてまとめると以下の通りです
- 工事が不要なので早ければ契約した翌日から使える
- 自宅の固定回線の代替にもなるので通信費用を節約できる
- 安いプロバイダなら端末代無料で初期費用は3,000円ですむ
- 月額料金は3,500円~4,500円程度
- 人口カバー率1億人を超える広い提供エリア
- Wi-Fiを使うのでわずらわしい配線は必要なし
- 1つの契約で複数の機器を接続できる
- 初心者でも10分あれば設定を完了できる
- 大手をはじめ20を超えるプロバイダにより提供されている
WiMAXはこうしてうまれた – その歴史を簡単に解説
人口の少ない地域や光ファイバー・ADSLなどの通信回線が敷設できないエリアに、高速なインターネット接続サービスを届けるために生まれた無線通信サービスがWiMAXです。
この技術をベースとして、移動中でも使える「モバイルWiMAX」という技術が開発されました。
このモバイルWiMAX技術を使い、KDDIグループのUQコミュニケーションズ株式会社がリリースしたのが「UQ WiMAX」です。
WiMAXの通信速度はどのくらい速いの?
自宅でよく使われる光回線の最大通信速度は100Mbps~1Gbps程度。
たいしてWiMAXの最大通信速度は440Mbpsであり、光回線にもせまる程です。
ただWiMAXも最大通信速度が常に約束されないベストエフォートのサービス。
440Mbpsの通信速度がまるまるでるわけではありません。
それでも電波状況さえよければ数十Mbpsを超える高速なモバイル通信が利用できます。
具体的にはどのくらい速いの?
モバイル通信を使い慣れていないユーザーは、「最大440Mbps」とか「数十Mbps」と言われてもイメージできないのではないでしょうか。
そこで具体例をだしてみます。
たとえばホームページを閲覧するのに1Mbps程度の通信速度があれば十分。
アーティストのホームページや家電メーカー・自動車メーカーのように高画質なFLASH動画を掲載しているページでも、数Mbps程度の通信速度があればさくさくと表示できます。
またハイビジョン画質のきれいな動画を、YouTubeなどで鑑賞する際も8Mbps程度の速度があれば快適です。
そう聞くと、「数十Mbpsもいらないじゃん。最大440Mbpsも必要ないんじゃない?」と思いますよね。
でも、そうではありません。
追加でいくつか例を出してみますね。
動画について今はきれいといってもハイビジョン画質が主流ですが、今後はさらに美しい4K画質などが増えていくでしょう。
たとえば動画配信で有名なNetflixでは、4K画質の動画作品を視聴するのに25Mbpsの通信速度を推奨するとのこと。
また多くの映画やドラマを無料で鑑賞できるAmazonプライムビデオでは、最高画質の動画の容量が30分で1GBほど、2時間程度の映画なら4GBです。
4GBのデータをダウンロードするのにかかる時間を通信速度毎に比較してみましょう。
いかがですか? 5Mbpsと50Mbpsではダウンロードにかかる時間がこんなにも違うんです。
これだけ違えば、インターネットを使う快適さにも大きな差がありますよね。
ちなみにわたしが東京都内で普段WiMAXを使っている範囲では、30Mbps~50Mbpsほどの通信速度を日常的に記録しています。
月間データ通信量が無制限である必要ってある?
ドコモやau・ソフトバンクといった大手携帯キャリアで、月間20GB・30GBという大容量プランが販売されている現在、「月間データ通信量が無制限である必要ある?」と考えるユーザーも多いのではないでしょうか。
これはある意味では正しく、ある意味では間違っています。
どんなインターネットの利用にどのくらいのデータ通信量が消費されるかの例をみていきましょう。
通信の種類毎の消費されるデータ通信量
いかがでしょうか。
ここにあげた中では、ホームページをみたりLINEを使ったり、またはメール送受信ぐらいなら、10GBというデータ通信量でも十分そうですね。
たとえば、いくらLINEで長電話するにしても、1ヵ月で166時間(1日あたり約5.5時間)も使ってたら耳が痛くなってしまいそうですね。
たいして、この中ではSkypeビデオ通話で消費するデータ通信量が突出して多いのがわかります。
一般的に文字データや音声、静止画像と比較して、動画の容量は膨大。
そのためにSkypeビデオ通話で消費されるデータ通信量がこんなに多くなるのです。
遠距離恋愛中のカップルや単身赴任のお父さんと家族が、Skypeビデオ通話で頻繁にコミュニケーションをとるといった際は、20GBという大容量でも足りないのではないでしょうか。
20GBなら1カ月当たり約9時間(1日あたり18分未満)で消費しきってしまいます。
動画の鑑賞に必要なデータ通信量
表にあるように、動画では画質が良くなればなるほど消費されるデータ通信量が膨大になります。
たとえば高画質(HD)や超高画質とはテレビでいうところのハイビジョン画質に値しますが、超高画質の動画をみようとすると、たった7時間(1日あたり約14分以下)で10GBというデータ通信量を消費。
つまり無制限でないと、画質を落としたりだとか動画を鑑賞する時間を短くしたりとか我慢が必要になるわけです。
WiMAXは光ファイバーなど自宅の固定回線の代替手段として利用されることも多くあります。
そういった際は、どれだけ月間データ通信量無制限がありがたいかわかりますね。
WiMAXを利用するのに注意点ってある?
よく言われるWiMAX利用時の注意点は「速度制限」と「主に屋内でのつながりやすさ」の2つです。以下1つずつ説明しますね。
WiMAXの速度制限
モバイル通信を使う際に「速度制限」はよく聞くキーワードですね。
短い間に大容量のデータ通信量を消費すると、一定の時間だけ通信速度が低速に制限されるルールです。
たとえば、大手携帯キャリアのデータプランでは、契約で決められたデータ通信量を1ヶ月で消費すると月末まで最大128Kbpsという遅い通信速度になります。
最大128Kbpsとは1Mbpsの約8分の1、WiMAXの最大440Mbpsと比較すると約3,500分の1。
ネットサーフィンするのにもいちいちページが表示されるのに時間がかかってしまうほどの速度です。
WiMAXも月間データ通信量無制限ですが、通信回線の帯域がいっぱいになってユーザーが快適に利用できない事態を防ぐために以下内容の速度制限のルールがあります。
ただこの数字をみると、この速度制限がどれだけ緩くてユーザーにやさしいものかがわかります。
たとえば速度制限がかかるまでのデータ通信量に関して、3日間という短い期間に、大手携帯キャリアの大容量プラン(月間20GB/月間30GB)の半分か1/3のデータ通信量を消費してはじめて制限がかかるわけです。
また制限後の通信速度に関しても緩やか。
上述したように、大手携帯キャリアの制限時の最大128Kbpsという通信速度ではホームページの表示に時間がかかってしまいますが、概ね1Mbpsならたいていのホームページはさくさく表示されます。
それに最大128Kbpsでは動画の鑑賞はおぼつきませんが、概ね1Mbpsなら表にあるように、YouTube標準画質程度の動画(アナログテレビ程度)なら鑑賞できるわけです。
最後に制限が発生する時間について。制限がかかるのは18時頃~2時頃ですから、裏をかえせば2時頃~18時頃までは速度制限が行われないわけです。
たとえば学校や会社に行っている間、通勤通学に使うといった場合ならこの速度制限を気にしなくてもよい、といってもよいのではないでしょうか。
屋内でのつながりやすさについて
WiMAXは2.5GHz帯という高い周波数帯の電波を使います。
たいして、大手携帯キャリアや格安SIMが使うLTEでは、800~900MHzという低い周波数の電波を利用しています。
電波の特性として、高周波を使うと通信速度が速くなりやすい一方で、電波の直進性(まっすぐ進む性質)が強く障害物などの影響を受けやすいというデメリットがあります。
そのため屋内(特に地下)では、WiMAXよりLTEの方がつながりやすいという性質があるのは否めません。
とはいえこれは比較の問題。
モバイル通信である限りは電波が届かなければつながらないという性質は変わらず、「比較すると」LTEの方がつながりやすいという程度。
実際、わたしは自宅やよく行くファミレスやカフェなどの屋内で日常的にWiMAXを使えています。
WiMAXのはじめ方は?
さて、それではWiMAXはどのようにすれば使えるのでしょうか。
ここではその大まかな手順を紹介します。この流れがわかれば、だれでも簡単に使えるようになるでしょう。
1)提供エリアを確認する
まずはWiMAXを使いたい場所が提供エリア内か否かを確認する必要があります。
提供エリアの確認は、WiMAX回線を提供する以下UQコミュニケーションズ(UQ WiMAX)のホームページから確認できます。
2)プロバイダをえらぶ
提供エリア内であることがわかったら、さっそくプロバイダえらび。
WiMAX2+のプロバイダは良くも悪くも多彩で、ポイントがわからないとえらぶのに迷うユーザーも多いことでしょう。
格安SIMなどと違い、どのプロバイダも同じ回線・設備を使っているため通信速度・通信品質に差が出ないためにかえって迷う結果にもなっています。
そんな中、当サイトでは以下3プロバイダをおすすめしています。
約3万円の高額キャッシュバックが自慢のとくとくBB
キャッシュバックのおかけで、2年間でかかる総費用が他プロバイダと比較して最もやすいプロバイダの1つです。
費用重視ならもっともおすすめのプロバイダです。
月額最安級で手軽に通信費用を節約できるBroad WiMAX
キャッシュバックはもらえるのが契約から1年後だったり、専用の手続きをしたりする必要があります。
たいして月額料金が安いBroad WiMAXならその手間なく手軽に通信費用の節約が可能です。
サポート品質が高いUQ WiMAX
9時~21時(年中無休)での電話サポート提供など、他プロバイダと比較してサポート品質が高いKDDI系のプロバイダです。
いざというときのサポートがしっかりしていると安心して使えますね。
3)オンラインから申込
プロバイダが決まったら、さっそくオンラインで申し込みます。
WiMAXのオンライン申込は簡単なので、ポイントさえわかればだれでも10分かからず終了できるでしょう。迷うポイントは以下2つです。
「ギガ放題プラン」「通常プラン」のどちらをえらぶか
プラン名はプロバイダにより異なることがありますが、WiMAXのプランは月間データ通信量無制限で人気の高いギガ放題プランと、ギガ放題プランより低価格な代わりに月間データ通信量7GBまでの通常プランの2つです。
WiMAXを使ったインターネットで、ネットサーフィンやメールの送受信、LINEの利用ぐらいしかしないなら通常プランで十分でしょう。
たいして外出先で動画をみるなど、データ通信量を大量に消費する利用をするならギガ放題プランがおすすめ。
どちらをえらんでよいかわからない場合はギガ放題プランにしておくのが無難です。
なおプラン変更は後から無料で行えるので安心して下さい。
Wi-Fiルーターはなにをえらぶか
大きく分けて自宅専用のホームルータータイプか、外出先でも使えるモバイルWi-Fiルータータイプの2種類。
このうちおすすめはどこでも使えるモバイルWi-Fiルータータイプ。
仮に契約時には自宅での利用しか考えていなくても、あとから外出先でも使いたくなる可能性があるためです。
ただしホームルーターはWiMAXの電波をつかむ機能やWi-Fiの電波をとばす機能が強いため、建物の中でも奥まった場所で使う可能性があったり高い障害物に囲まれた場所だったりする場合には適しています。
自宅でしか使わない予定でかつこの条件に満たしているならホームルーターをえらびましょう。
なおモバイルWi-Fiルーター・ホームルーターそれぞれの機種については、WiMAXで利用できるWi-Fiルーターはどれも性能がよいので最新のものをえらべばまず間違いありません。
4)Wi-Fiルーターが届いたら簡単な設定をして利用開始
WiMAX2+を契約すると、契約した住所に後日Wi-Fiルーターがとどきます。
WiMAX2+は回線工事が必要ない上に、ルーター側の設定は完了した状態で送られてくるので、あとはスマートフォンやPC側の簡単な設定のみですぐに利用できます。
月間データ通信量無制限のモバイル通信をご堪能ください♪
まとめ
安くはじめられる上に、月間デー通信量を気にせず高速なモバイル通信を使えるなど、とにかくメリットの多いWiMAX。
ここにまとめたさまざまなメリットや速度制限・屋内でのつながりなどを理解しておけば、安心してWiMAXを契約できることでしょう。
WiMAXで、転送量から解放された快適この上ないモバイルライフを過ごされてはいかがですか?